田島令子はオスカルの声優もつとめたベテラン女優!プロフィールは?
田島令子は「ベルサイユのばら」オスカル役の声優!嫌味なベテラン女優は女子の憧れだった!
田島令子は、近年は、嫌味な保護者や、インテリ風悪女を演じることが多い、癖のあるベテラン女優です。個性派脇役の印象の強い田島令子ですが、実は、声優としては主役級の活躍をしています。1979~1980年に放送されたテレビアニメ「ベルサイユのばら」は、宝塚歌劇団による舞台化をはじめ、社会現象にもなった伝説の少女漫画です。その主人公・オスカルの声優を務めていたのが田島令子でした。
男装の麗人として描かれたオスカルは、”ベルばらブーム”の最たる存在であり、田島令子による宝塚歌劇団さながらの凛々しい口調は、多くの女性たちの心をわしづかみにしました。2009年に、NHKで、松田奈緒子の短編漫画集がアニメ化された「派遣のオスカル~少女漫画に愛をこめて」で、再び田島令子がオスカルを演じると、かつてのファンは大熱狂。若者には、現在の嫌味なオバサンキャラからは想像がつかないかもしれませんが、田島令子は、女性が恋い焦がれる強く美しい存在だったのです。
田島令子の出身校や活動歴!結婚やプライベートが気になる!
田島令子は、1949年2月17日生まれで、神奈川県横須賀市出身。日本大学芸術学部演劇学科に在学中に、劇団「雲」の研究生となり、女優活動をスタートさせました。劇団「欅」と劇団「昴」の舞台で活動した後、1971年頃に映像デビューし、NHK童話朗読番組「おはなしこんにちは」や、映画「喜劇・頑張らなくっちゃ!」に登場するようになった田島令子。舞台で培った張りのある声と、利発そうな外見から、若い頃は、キャリアウーマンなど、強い女性を多く演じています。
声優としての活動が始まったのは、1977年放映の米国ドラマ「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」の主人公ジェミーの吹替えがきっかけでした。それ以降、田島令子は、ジェミー役を演じていたリンゼイ・ワグナーの他、多くの洋画吹替えや、日本のアニメ声優としても活躍するようになります。
現在に至るまで、女優業、声優業、ナレーション業の他、バラエティ番組にもたびたび出演している田島令子ですが、結婚しているかどうかは全く謎。プライベートを一切公表しない点でも、役柄と同じく芯の強さを感じさせられます。
田島令子の出演作品!映画「ゴジラ対メカゴジラ」あらすじネタバレ
田島令子の出演作品!出世作は映画「ゴジラ対メカゴジラ」だった!
田島令子の最近の出演作品といえば、2016年のNHKドラマ「逃げる女」です。水野美紀演じる主人公が、冤罪によって投獄されてしまうという衝撃作であっただけでなく、田島令子が演じた主人公の母親は、解離性健忘症を患う崩壊キャラで、かなりショッキングな役柄でした。また、2016年12月に放送が終了したNHKドラマ「コピーフェイス」では、疑惑渦巻く美容整形外科医院を営む息子たちのセレブ母を好演しています。
「ベルサイユのばら」をはじめ、「銀河鉄道999」シリーズでは、誇り高き女海賊エメラルダスなど、声優業でもカッコイイ女性を演じてきた田島令子ですが、年齢を重ねるにつれ、癖の強い難役を演じる機会が多くなってきました。そんな田島令子の出世作となったのは、1974年のゴジラ20周年記念映画「ゴジラ対メカゴジラ」です。1972年に日本に返還され、国際海洋博覧会開催を控えていた沖縄を舞台にした注目作品で、田島令子はヒロイン金城冴子を演じています。
田島令子がヒロイン・金城冴子役!映画「ゴジラ対メカゴジラ」あらすじネタバレ
田島令子が、ヒロインの金城冴子を演じた映画「ゴジラ対メカゴジラ」は、異星人が、ゴジラに酷似したロボット・メカゴジラを送り込み、地球侵略を企てるというあらすじの物語です。舞台は、国際海洋博覧会が開催される予定の沖縄。首里大学の考古学者である冴子は、会場の建設現場で発見した壁画から、”世を滅ぼそうとする怪獣が現れるが、2頭の怪獣が人々を救う”といった予言を読み解きました。ほどなく富士山から登場したメカゴジラによって、日本は混乱に陥ります。
冴子は、主人公で、博覧会会場の建設技師である清水敬介と共に奔走し、壁画の碑文の謎の解明に成功。紆余曲折を経て覚醒した、沖縄に眠る聖獣キングシーサーと、本物のゴジラの共闘の末、メカゴジラと宇宙人の手から地球が守られるという結末を迎えます。田島令子の凛とした演技は、浮世離れした特撮作品においても、聡明さが光りました。
田島令子最新映画「話す犬を、放す」で認知症の母親役!老いて輝きを増す女優魂
田島令子の最新出演映画「話す犬を、放す」が、2017年3月11日から、全国の劇場で公開されます。同作は、つみきみほ演じる売れない女優レイコが、母親ユキエの介護と夢との両立に葛藤するヒューマンストーリーです。田島令子が演じるユキエは、レイコがようやくチャンスをつかもうとした矢先に、レビー小体型認知症を発症し、亡くなった飼い犬チロの幻視に襲われるという悩ましい役どころ。
「話す犬を、放す」は、2016年7月の「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」のオープニングで上映されており、幻覚に隠された母の想いと、交錯する娘の想いが、温かな感動を呼びました。そして何より、田島令子の精気が抜け落ちたかのような表情は、70歳目前らしからぬ凛々しさをたたえる普段の様子からは、とても同一人物とは思えません。
一方で、かつてのオスカル様も、老いを演じるようになったのかと思うと、時の流れを感じさせられてもしまいます。しかし、自立したカッコイイ女性役から、意地悪な母親役へと変遷し、今や何の違和感も持たせずに老母を演じる田島令子の演技力には、たしかに天賦の才を見ずにはいられません。田島令子の年齢の重ね方は、非常に理知的で、女優としてもカッコイイ生き方ではないかと思われます。