映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」秘話!メリル・ストリープとトム・ハンクスが初共演

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」実話“ペンタゴン・ペーパーズ”事件とは?

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」は国家最高機密文書を巡る社会派ドラマ

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題:The Post)」は、日本では2018年3月から公開されることが予定されているアメリカ映画です。物語の舞台は、ベトナム戦争真っ只中の1971年のアメリカ。ベトナム戦争が泥沼化して、国民からの批判が高まっていた時代でした。

そうした中、ベトナム戦争を分析したアメリカ国防総省の国家最高機密文書で通称“ペンタゴン・ペーパーズ”が存在することを、ニューヨーク・タイムズ紙がスクープします。当然、ライバル紙であるワシントン・ポスト紙も動き出し、同紙の発行人であるジャーナリストのキャサリン・グラハムと部下のベン・ブラッドリーは、この国家最高機密文書の内容を公にしようと奮闘。時にニューヨーク・タイムズ紙の記者たちとも連携もしながら、真実をつまびらかにしようと、記事の公表を差し止めようとする政府に立ち向かっていきます。

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」秘話!アメリカ政府が記事の差し止めを要求する事態に

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」は、メディア大手が、権力を振りかざす国家にこぞって反抗したという前代未聞の実話を基にした映画です。国家最高機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”とは、国防総省の指示によりまとめられたベトナム戦争に関する極秘報告書。

1971年に、執筆者の1人が、ニューヨーク・タイムズ紙の記者に文書の全文コピーを手渡したことに端を発し、ワシントン・ポスト紙も追随して記事の作成に取り掛かります。すると、当時のリチャード・ニクソン大統領は、「国家機密文書の情報漏洩である」と記事の差し止めを命令する訴訟を起こしました。結局、訴えは棄却されて、記事は公に。文書には、国民に対し戦争不拡大の方針を表明していたアメリカ政府が、見通しが不明確なまま積極的に介入し、結果的にベトナム戦争を泥沼化させていった政策決定の過程が詳細に記されていました。

こうして政府が国民に情報を隠していたことが明らかになると、ベトナム反戦運動はさらに活発化。後に撤退を決断する際の遠因になったと評価されています。スクープ掲載から40年後となる2011年からは、公式サイトで“ペンタゴン・ペーパーズ”合計7000ページが全文観覧可能となりました。

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」でメリル・ストリープとトム・ハンクスが初共演!

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」で大御所俳優の初共演が実現!

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」でワシントン・ポスト紙のキャサリン・グラハムを演じるのは、「クレイマー、クレイマー」や「プラダを着た悪魔」で知られるメリル・ストリープ。アカデミー賞に19回もノミネートされ、「ソフィーの洗濯」と「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」では主演女優賞を受賞している名女優です。

「プラダを着た悪魔」で冷酷な上司を演じたかと思えば、「マンマ・ミーア!」では陽気な人物を演じるなど、どのような役にでもなり切ってしまう変幻自在の実力派と言えます。部下ベン・ブラッドリー役を演じるのもまた実力派で知られる名優。

「フォレスト・ガンプ/一期一会」と「フィラデルフィア」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したトム・ハンクスです。2大オスカー俳優が揃うだけでも映画ファンにはたまりませんが、意外にもメリル・ストリープとトム・ハンクスは本作が初共演。それだけでも十分見る価値があると話題を集めています。

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」メリル・ストリープとトム・ハンクスの他にも豪華キャストが出演!

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」には、メリル・ストリープやトム・ハンクスのほかにも豪華俳優陣が出演しています。一部を挙げるだけでも、「アメリカン・ホラー・ストーリー」のサラ・ポールソンや、「ザ・ホワイトハウス」のブラッドリー・ウィットフォード、「ジ・アメリカンズ」のマシュー・リス。「マッドメン」のアリソン・ブリーや「ブレイキング・バッド」ソウル・グッドマン役で世界的に知られるようにったボブ・オデンカークなど、テレビドラマでお馴染みの俳優も多く出演しています。

そのほかにも、「ゴーン・ガール」のキャリー・クーン、「バリー・シール/アメリカをはめた男」のジェシー・プレモンスなどもキャストに名を連ね、重厚な作品世界を作り上げています。

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」の監督はスティーヴン・スピルバーグ!

映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」で監督と製作を務めているのは、スティーヴン・スピルバーグです。アカデミー受賞作品である映画「シンドラーのリスト」や「プライベート・ライアン」など数々の名作を撮影してきたスティーヴン・スピルバーグですが、映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」は、制作から公開まで1年という超短期間で撮影した作品となりました。

制作が早く進んだ理由は、「今、撮るべき作品」だったから。現在のアメリカは、大統領のドナルド・トランプがメディア批判をする機会も多く、メディア対アメリカ政府という、まさに映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」に描かれている構図と似た様相を呈しつつあります。

このように現代社会に共通点があったことから、予定を変更してまで本作の撮影を先行させることを決め、ドナルド・トランプ大統領就任の45日後に発表するに至りました。スティーヴン・スピルバーグは、「この作品の対象は過去13~14カ月の間に真実を嘱望してきた人々」と語っています。

スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスがタッグを組むのは、映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」が実に5度目です。「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」や「ターミナル」「ブリッジ・オブ・スパイ」は、いずれも興行的にも批評的にも成功を収めていますし、1998年の「プライベート・ライアン」は、アカデミー賞で11部門にノミネートされ、全米で年間興行収入1位にも輝きました。

このたび公開される映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」には、さらに、現代のアメリカでナンバーワンの演技派女優とも言われるメリル・ストリープまで加わっています。すでに、第75回ゴールデングローブ賞6部門にノミネートされたと発表されていますが、過去の大ヒット作品のように、興行的な成功はもちろんのこと、批評的な成功も期待したいところです。

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