「透明なゆりかご」衝撃の産婦人科実録漫画!女性読者から圧倒的支持

「透明なゆりかご」は感動だけじゃない!衝撃の産婦人科実録漫画

「透明なゆりかご」は感動だけじゃない!見習い看護師の産婦人科実録漫画

「透明なゆりかご」は、出産の現場という意味では多くの人が関わりを持つものの、知られていない部分も多い産婦人科を舞台とした実録漫画です。作者であり、主人公でもある沖田×華(おきたばっか)が、准看護科のある高校に通っていた頃、産婦人科でアルバイトしていた経験をもとに描かれています。

産婦人科とは、子供が生まれるところ。病院内で人が生まれる唯一の場所です。しかし、幸せなエピソードばかりなのかと言えば、そうではありません。「透明なゆりかご」では、子供を産む現場に来院する、さまざまな事情を抱えた人々の人間ドラマが描かれます。

作中には悲しい場面も多く、沖田×華独特の、率直で淡々とした描写に怯んでしまうかもしれませんが、人が生まれる現場の日常が胸に迫ることでしょう。

「透明なゆりかご」が描く命が誕生する現場が超リアル!衝撃の産婦人科エピソード

「透明なゆりかご」は、産婦人科を舞台とした実録漫画。もちろん感動的な場面もありますが、描かれているのはより過酷な現実です。冒頭では、×華に任されている仕事として、中絶されて生まれてくることができなかった胎児を小さな小瓶に移す作業の様子が登場します。

「命のカケラ」と称した、生まれなかった命に対するモノローグに、多くの読者がはっと気付かされることでしょう。当たり前のように出産していますが、人をひとりこの世に産み落とすというのは大変な作業で、死亡してしまうケースはゼロではありません。

生まれるはずだったものの、無事に終わると思っていたことが最悪の結末を迎えてしまった時に、残された家族が嘆く様子には胸が痛みます。家族だけではなく、医療関係者のふとした呟きのような本音も、「透明なゆりかご」にリアルさを感じる要素のひとつ。命の重みをより強く感じます。

「透明なゆりかご」作者・沖田×華とは?女性読者から圧倒的支持!

「透明なゆりかご」の作者・沖田×華とは

まっすぐで冷静、淡々としながらも鋭い描写が光る「透明なゆりかご」を描いているのは、沖田×華。ペンネームは、「起きたばっかり」に名前風になるよう漢字を当てたものです。1979年生まれで、富山県の出身の沖田×華は、学習障害、注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群と診断され、読み書きもなかなか覚えられませんでした。加えて、他者とのコミュニケーションも円滑に取れなかったためか、いじめや体罰を受けるなど、壮絶な幼少期を過ごします。

家族のすすめもあり、准看護科のある高校を卒業し、准看護師の資格を取得しますが、職場で上手くいかずに辞めると、風俗へ。漫画家の桜井トシフミを知ったことがきっかけで、漫画家への道を歩み始め、26歳の時に、双葉社「漫画アクション」の新人賞と選外奨励賞を受賞し、デビューを果たしました。コミックエッセイを数多く執筆しており、自身の生涯についても包み隠さず明かしている沖田×華は、多くの読者を勇気付けています。

「透明なゆりかご」は女性読者から圧倒的支持!

「透明なゆりかご」は、産婦人科の実録漫画ということもあり、女性読者が圧倒的に多い作品です。その中でも、出産経験のある女性の心に響く部分が多く、自身の出産体験を思い返す他、医師や看護師、登場する母親の言葉に元気をもらったという声も少なくありません。

内容は直視することに痛みを伴うような辛い場面も多く、命というものについて、深く考えるきっかけとなったという感想も見られます。とはいえ、全てに救いがないわけではなく、辛い中にも小さな光を感じることもでき、沖田×華の言葉選びや淡々とした描写に対する好意的な意見も多いようです。

6巻は、共感必至の夫婦観の問題だけでなく、虐待やシングルマザーなど社会を映したような内容になっています。その中でも、死産になってしまった母親に対峙する時に見せた看護師長の覚悟に胸打たれることでしょう。

「透明なゆりかご」が清原果那主演でドラマ化!

沖田×華の実体験をもとにした、リアルな産婦人科を描く「透明なゆりかご」の実写ドラマが、NHK「ドラマ10」枠にて放送されています。原作漫画では、主人公は作者でもある沖田×華であるため、作中では名字か「×華ちゃん」と呼ばれることが多いですが、ドラマの主人公は17歳の見習い看護師アオイ。不器用でコミュニケーションがうまく取れないものの、独特の感受性と優しさを持つ、沖田×華の性質を反映させた人物になっています。

アオイを演じるのは、清原果耶(きよはらかや)です。小学5年生から兵庫県西宮市にある「Youth Theatre Japan」で歌やダンスを習い、2014年、12歳の時に、アミューズが主宰する新人発掘オーディション「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリを獲得しました。

2015年に本格的に芸能活動を開始すると、ティーン向けファッション雑誌「ニコラ」の専属モデルとして人気を集めます。同年に、NHK朝ドラ「あさが来た」女中のふゆ役で女優デビュー。2016年から放送された、NHKの大河ファンタジー「精霊の守り人」では、綾瀬はるか演じるバルサの少女期を担当しています。

2017年公開の映画「3月のライオン」川本ひなた役など、数多くのドラマや映画に出演する注目の若手女優となりましたが、「透明のゆりかご」は初めての主演作品。物事を素直に感じ取る、感受性豊かなアオイの軽やかさを失わないよう、バランスを意識しながら演じていると語っています。

赤ちゃんと触れ合う機会があまりなかった清原果耶は、いざ抱っこをするという時、かなり不安だったようですが、撮影前には看護学校に通い、沐浴や授乳の仕方を学ぶなど役作りも十分に行いました。17歳の看護師見習いの少女が見つめる命が生まれる現場の日々、人間が演じるからこそ一層明確になった現実から目を逸らすことはできません。

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