吉田亜沙美は女子バスケットボール日本代表の司令塔!怪我からの復活劇がスゴイ!

吉田亜沙美は女子バスケットボール日本代表の司令塔!怪我からの復活劇がスゴイ!

吉田亜沙美の女子バスケットボール日本代表司令塔の実力!大神雄子から主将受け継ぎ挑むリオオリンピック

吉田亜沙美率いる女子バスケットボール日本代表チームが、2015年9月アジア選手権で中国に勝利し、12年ぶり4度目のオリンピック出場を決めました。米女子プロリーグWNBAに挑戦中の渡嘉敷来夢らを擁し、史上最強といわれるリオオリンピック女子バスケットボール日本代表チームのスローガンは、「メダルへの挑戦」です。

吉田亜沙美は、大ベテラン・大神雄子から主将を引き継ぎ、チームの勝利を目指します。吉田亜沙美のポジションであるポイントガードは、仲間にパスを供給し、ゲームメイクを担う司令塔。瞬時に展開を読み、敵陣の穴を見つけ出す判断力と、イケると見れば独りで斬り込む、女豹並の俊敏さが、スピード感ある攻撃を生み出します。吉田亜沙美は、シュートにつながるパスを出すアシスト力、突破力もさることながら、ポイントガードであるにもかかわらず、2009年アジア選手権では、外れたシュートを競り合うリバウンド1位にも輝いています。

吉田亜沙美は、身長165cmと決して大柄ではありません。しかし、45度からのスリーポイントシュートを外したかと思えば、自ら逆サイドのリバウンドを取る身体能力も、吉田亜沙美の武器。大柄な外国人選手にとって、彼女の機敏性は脅威となるはずです。

吉田亜沙美は怪我で引退も考えていた!スピード復帰できたワケと現状は?

吉田亜沙美が、所属するJX-ENEOSサンフラワーズの試合中に、左膝の前十字靱帯断裂の怪我を負ったのは、2014年2月のことでした。ダイナミックなリバウンドの際に、左足だけで着地してしまったことが原因です。手術を経て、リハビリに励む吉田亜沙美でしたが、Wリーグ・プレーオフはおろか、同年10月の世界選手権への出場も叶いませんでした。一時は引退も考えたという吉田亜沙美を救ったのは、怪我で再起不能となった同期の寺田弥生子です。

「手術で治る自分が弱音を吐いてはいけない」との思いから、二人三脚での懸命なリハビリを続け、見事10カ月でWリーグ復帰。2015年8月、2年ぶりとなる日本代表に返り咲いて臨んだのが、リオオリンピック出場権を獲得したアジア選手権です。

大会ベスト5選手にも選ばれ、そのシーズンのWリーグで、JX-ENEOSを8連覇へと導いたことで、吉田亜沙美の完全復活は間違いないものと思われました。しかし、実際は、痛みが全くなくなったわけではなく、今でも完治といえる状態ではないそうです。

吉田亜沙美がバスケットボールを始めたきっかけ!中学、高校時代の戦績は?

吉田亜沙美の父親、姉もバスケットボール選手だった!ポイントガードに魅せられた小学生時代!

吉田亜沙美の父親・吉田康行は、元東京日産のバスケットボール選手でした。その影響でバスケットボールを始めた吉田亜沙美の姉・吉田沙織も、JALラビッツ・エバラヴィッキーズで2011年まで活躍した元バスケットボール選手。幼い頃の吉田亜沙美は、この4歳年上の姉の真似ばかりする少女で、バスケットボールを始めたのも、その延長だったといいます。

「ポイントガード以外のポジションをやりたいと思ったことがない」という吉田亜沙美。そのルーツは、ポイントガードだった父親・吉田康行にありました。父親のノールックパスや、ダブルクラッチを真似したいと思うようになり、小学生の頃からポイントガードを務めています。自分のアシストで、誰かがシュートを決める喜びを知った吉田亜沙美。以来、ポイントガードというポジションを他の者に譲ることなく、今に至っています。

吉田亜沙美は東京成徳大学中学、高校を全国優勝に導く!実業団でも即主力選手に!

吉田亜沙美が進学した東京成徳大学中学、高等学校は、バスケットボール全国大会の常連校で、多くのプロ選手を輩出しています。ベンチ入りするだけでも大したものですが、1年でスタメン出場し、3年で主将を務めた吉田亜沙美は、当時から高名でした。吉田亜沙美の戦績は、中学で全国優勝2回、主将を務めた高校3年時には、インターハイと国体を制覇するなど、実に輝かしいものです。

高校3年生時の2005年には、東アジア競技大会における日本代表選手に、高校生として唯一選出されています。予選リーグの中国戦では、実戦出場も果たし、13分間で7得点、3アシスト、2スティールの活躍を見せています。高校卒業後の吉田亜沙美を獲得したのは、JOMO(現JX-ENEOSサンフラワーズ)でした。ここでも1年目から主力選手として活躍し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しています。

吉田亜沙美の性格は非常にストイック!後半のスタミナ不足解消がリオオリンピックメダル獲得の鍵!

吉田亜沙美は、昨シーズンのWリーグセミファイナルの試合終了直後、勝者インタビューを差し置いてフリースロー練習をする姿が印象的でした。非常にストイックな性格の吉田亜沙美は、地味な反復練習はもちろんのこと、起床・就寝時間から、髪をセットする時間などのルーティンを徹底しています。右利きなのに、左利きで食事を摂るのも、両サイドのプレイの精度を上げるためです。

試合が終わると、足早に会場を後にする吉田亜沙美。彼女が孤高を貫くのは、24時間365日、バスケットボールへの集中を切らさないためだそうです。その勝利への飽くなき欲求には、オリンピック代表主将として、司令塔としての甲斐性を感じさせられます。

しかし、怪我から復帰間もない吉田亜沙美は、スタミナ不足が問題視されています。先の日本代表強化合宿試合では、世界ランキング2位のオーストラリア相手に、吉田亜沙美を中心としたスピード攻撃で善戦しました。しかし、日本選手より大きな外国人選手には、スピードだけではなく、アウトサイドからのシュートが勝利の鍵。長丁場になると、パスやシュートの精度が落ちてしまう吉田亜沙美は、どうしても積極的にスリーポイントシュートを打つことができずにいました。

「ポイントガードが得点源の国もある」と語る吉田亜沙美は、日本代表チームの弱点を「シュート力」としています。ストイックな彼女のことですから、目標にロックオンすると、確実に理想形を完成させてくるはず。リオオリンピックでは、吉田亜沙美の多彩なゲームメイクが、何色のメダルをもぎ取るかが楽しみです。

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