吉本ばななの華麗なる経歴と受賞歴!父は吉本隆明で姉はハルノ宵子!
吉本ばななの華麗なる経歴と受賞歴!
日本を代表するカリスマ的ベストセラー作家である吉本ばななは、1964年生まれで、東京都文京区出身。意外にも、幼い頃から勉強はあまり好きではなく、外で元気に遊んでいる子供だったそうです。
姉の特技が絵だったことから、「自分は文章を書こう」と5歳の時から作家を目指していました。東京都立板橋高校から日本大学芸術学部文芸学科に進学した吉本ばななは、1987年、卒業時に制作した「ムーンライト・シャドウ」で日大芸術学部長を受賞。同年9月14日には「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞し、月刊文芸雑誌「海燕」に掲載されたことで文壇デビューを果たします。
1989年には「TUGUMI」で年間ベストセラー1位を獲得。一躍時の作家となった吉本ばななは、卒業作品「ムーンライト・シャドウ」で泉鏡花賞(1988)、「うたかた/サンクチュアリ」で芸術選奨新人賞(1989)。「TUGUMI」で山本周五郎賞(1989)と、まだ20代の若さで文壇の名立たる賞を独占します。
吉本ばななの父親・吉本隆明はどんな人?姉のハルノ宵子の職業とは?!
ベストセラー作家・吉本ばななの父親は、吉本隆明です。団塊の世代による学生運動の嵐が吹き荒れた1960年代、学生たちに多大な影響を与え「思想界の巨人」と呼ばれた偉大な評論家こそがその人。言わずもがな、ですね。残念ながら2012年に肺炎で亡くなりましたが、日本の言論界の重鎮であり、「戦後最大の思想家」として畏怖の念を抱かれていました。
中でも「生きていくのに大切な言葉 吉本隆明74語」は、吉本隆明ファンの唯一無二の傑作書と称されています。一方、「絵では姉に敵わない」と、幼い吉本ばななに才能を高く評価されていた7歳上の姉ハルノ宵子の職業は漫画家です。代表作に「虹の王国」「はじまりの樹」「プロジェクト魔王」などがあります。
吉本ばななは旦那と事実婚のままで息子を出産!公式サイトQ&Aから垣間見られる作家の素顔とは?
吉本ばななは旦那とは入籍せずに事実婚のままで息子を出産!
当代きっての人気作家・吉本ばななは、選択的夫婦別姓の制度に賛同しており、自身も「事実婚」という形で一般人のパートナーである旦那と良好な関係を築いています。また、未入籍のままで息子も出産しました。一時期世間を騒がせた「夫婦別姓」ですが、最近は全くと言っていいほどその話題に触れられなくなりました。その要因の1つには、入籍という制度にとらわれない「事実婚」が世に認められてきたことがあるようです。
吉本ばななは、事実婚を選択した理由に関して、「私は自分の旦那を好きになっただけで、相手の実家と結婚したわけではないから」と話しています。これが、「女性が女性らしく自由に生きる」との思いを書き紡いできた吉本ばなならしいコメントとして、多くの世の女性たちの共感を得ていることは言うまでもないでしょう。
吉本ばななは刺青(タトゥー)をしている?公式サイトQ&Aから垣間見られる作家の素顔とは?
読者を大切にする吉本ばなならしく、彼女は、公式サイトに読者から送られてきた数々の質問にQ&Aという形で対応してきました。たとえば、刺青(タトゥー)についても、「右の太ももにバナナを、左肩にオバケのQ太郎を彫っています」と正直に答えています。吉本ばなな作品の生涯追及のテーマには「死」があり、前世や予知夢などを扱った作品も多いことから、神秘的でスピリチャルな世界観に関する質問も少なくありません。
中には、「吉本ばななさんが信頼している占い師を紹介して欲しい」や「「嫌な相談を受けたり、合わない友人に会ったりすると悪い気を受け取ってしまって具合が悪くなってしまう」との質問も。それに対する吉本ばななの回答は、「占い師に関してはその人に合う、合わないが必ずあります。私が実際に会っていない人を紹介することできないので、信頼ある人に紹介してもらってください」。
あるいは、「悪い気を受け取った際の対処法として、エネルギーを浄化する方法を書いた本がたくさん出ているので参考にするといいですよ」などと、難問奇問にも真摯に対応しています。
吉本ばなながハワイを舞台にした「サウスポイント」を書こうと思ったきっかけとは?エッセイで絶賛最強カツカレーを紹介!
「予知夢」や「前世」など、スピリチャルな世界観を描く作家としても知られている吉本ばななは、自らも「前世の記憶がある」と語っています。そんな吉本ばななが「天国にいるようなしあわせな場所」と称賛するのがハワイ島です。自身の小説「サウスポイント」では、舞台となった「サウスポイント」(ハワイ島最南端の岬)を2回訪れ、道中の景色が「映画のワンシーンのように思えて小説にしようと思った」と述べています。
主人公をウクレレ奏者にしたのは、「ウクレレの音って天国的」と感じたから。それこそがこの小説で一番言いたかったことだそうです。一方で、吉本ばななは、小説だけではなく、「食」に関するエッセイでも人気があります。中でも、著名人らが書いた食のエッセイを集めた「自由が丘の贈り物 私のお店 私の街」で、吉本ばななを虜にした最強カツカレーの店として有名になったのは「とんかつミカド」。古き良き昭和のイメージそのままのお店で、コロッケや自家製のマヨネーズの美味しさでも有名なお店です。
吉本ばななは、「この人生であと何回この店のカツカレーを食べることができるかと考えると、切なくなってしまう」と、彼女流の表現で絶賛しています。一度の人生を悔いなく楽しむために、そして、いつか訪れる「死」という避けられぬ運命を受け入れるために、作家・吉本ばななの独自の世界観は年を経てどのような進化を遂げていくのでしょうか?今後の作品がますます楽しみになってきました!