押井守版「ルパン三世」が実現しなかったワケ!幻となった作品の内容とは?

押井守版「ルパン三世」が実現しなかったワケ!幻となった作品の内容とは?出典:https://mantan-web.jp

押井守版「ルパン三世」が実現しなかったワケ!幻となった作品の内容とは?

押井守版「ルパン三世」の構想は確かにあったが、ある理由から幻に!

押井守(おしいまもる)は、テレビ・劇場版アニメを数多く世に送り出した映画監督です。そうそうたる作品群の中に「ルパン三世」のタイトルはありませんが、1985年に、押井守版「ルパン三世」が制作される予定だったといいます。

押井守に、国民的アニメ「ルパン三世」の劇場版監督オファーがやってきたのは、1984年のことでした。当初は、1979年の「ルパン三世・カリオストロの城」を手掛けた宮崎駿が監督を務める予定で発案された企画でしたが、宮崎駿の申し出により、押井守に白羽の矢が立ったそうです。

後に、独創性あふれる代表作「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」で、アニメ界だけではなく、「マトリックス」などのハリウッド映画にも大きな影響を与えることとなった押井守。紛れもなき名監督が、約半年の期間をかけて準備したにもかかわらず、押井守版「ルパン三世」は、プロデューサーたちの猛反対の末にボツになってしまいました。その理由は、奇抜過ぎる内容にあったようです。

押井守版「ルパン三世」の奇抜な内容とは!ルパンに虚構を盗ませる予定だった!?

押井守は、「ルパン三世」の構想を練るにあたり、”お宝”などの物質を盗むルパンの既存イメージを打開しようと考えました。そして生まれたのが、宮崎駿ルパンの「カリオストロの城」を超えるために、”虚構”を盗ませるという発想です。ルパンは、現実とも非現実ともつかない”天使の石”を探し求め、最終的にたどり着くも、触れた瞬間に東京が吹っ飛んでしまうというストーリー。

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そして、実は全てが虚構で、ルパンの存在自体も虚構だったというオチで終幕する予定だったといいますから、制作されていれば、間違いなく「ルパン三世」の既存イメージは打開できたでしょう。しかし、プロデューサーたちが「訳が分からない」と反発した通り、老若男女に愛される「ルパン三世」としては難解すぎたようです。結果的に、脚本としてまとめることができず、押井守版「ルパン三世」は幻の作品となってしまいました。

押井守監督作品のおすすめランキング!宮崎駿を痛烈批判したって本当?

押井守監督作品のおすすめBEST3!「攻殻機動隊」を超える傑作とは?

押井守監督作品といえば、国内外に多大なる影響を与えた、1995年の劇場版「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」が真っ先に思い浮かびます。「攻殻機動隊」は、士郎正宗のSFコミックをアニメ化したもので、西暦2029年の高度ネットワーク社会において、サイバーテロと戦う特殊部隊・公安9課の活躍を描いた作品です。

科学に基づいた緻密な世界観や、押井節とも呼ばれる長ゼリフの応酬などで、”押井ワールド”を世に知らしめた大出世作であることに違いはありません。しかし、サイバーテロを題材とした近未来作品の元祖といえば、1989年の劇場版アニメ「機動警察パトレイバー」です。押井守を知るためには、まず「機動警察パトレイバー」をなくしては語れません。

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それらにも勝る押井守監督作品のおすすめは、「うる星やつら」の劇場版「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」。1981年からテレビアニメ版の演出を手掛けてきた押井守の初期作品にして、アニメ映画史上屈指の傑作と呼ばれているだけに、必ず押さえておきたいところです。

押井守が宮崎駿作品を”行き当たりばったり”と批判!親しい仲だったのでは?

押井守は、ジブリ作品監督で有名な宮崎駿を、”宮さん”と呼ぶ親しい間柄で、宮崎駿が「ルパン三世」の制作を譲ったのは、押井守を”才能アリ”と認めているからだそうです。それにもかかわらず、押井守が、宮崎駿を痛烈批判したとは聞き捨てならない話ですが、確かに、2016年5月に、そのような発言がありました。

押井守には、作中に登場するキャラクターは単独では成立しないという考えから、建築的な構造が必要だという持論があります。イベントで、この構造の概念を語った押井守は、「監督をやっていても、構造を持っている人は少ない」とし、その最たる例として、宮崎駿の名前を挙げました。

さらに、宮崎駿の作品は、願望や憧れ、ロマンチックな要素や思い入れによって描かれた、行き当たりばったりのものだと続けた押井守。とても親しい間柄とは思えない悪言のように聞こえますが、この2人、以前から、対談の席でも、喧嘩レベルで意見が食い違うことが多いのだとか。喧嘩するほど仲がいいといいますが、互いを認め合っているからこそ、腹の底まで正直にさらけ出すことができるのかもしれません。

押井守「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」までの経歴!アニメ映画を撮らなくなった理由とは?

押井守は、東京学芸大学在学中、映画館でのバイトと、毎日の名画座通いで、年間1000本もの映画を観たといいます。卒業後には、就職したラジオ制作会社をドロップアウトし、タツノコプロに入社。大学時代から実写映画を撮っていたそうですが、ラジオディレクターの経験を買われて、畑違いのアニメの演出を手掛けるようになりました。

メキメキと頭角を現し始めた押井守は、「タイムボカーンシリーズ」「うる星やつら」など、次々とヒット作を生み出していきます。そして、1995年の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」では、独特な世界観と、手描きアニメが重宝されていた時代には珍しいCGを駆使した映像美で、アニメ界を激変させました。

こうして「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」は、米国ビルボード誌ホームビデオ部門1位を獲得し、アニメ界の神的存在として語り継がれるようになります。しかし、アニメ職人ともいうべき押井守ですが、最近では、自らの原点である実写映画の監督業に従事するようになっています。反面、職人肌のスタッフがいなくなってしまったという理由で、アニメからは遠ざかっているのが実情です。

類いまれなるこだわりの強さが、斬新な作品を創出してきたとはいえ、ファンとしては寂しい話。そんな、作品に対してはかなり神経質と思われる押井守が、2017年3月31日に全米で公された、ルパート・サンダース監督による実写版「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」を大絶賛されました。

押井守が、これまでに作られてきた「攻殻機動隊」の中で一番ゴージャスな作品として、日本でも2017年4月7日に公開されました。実写化はどうしても賛否両論が付きものですが、今回もかなり評価が割れていました。しかし、押井守にとっては、想定内の範囲だったでしょう。今後も世界を巻き込んで、原点である実写映画もアニメ映画でもファンを魅了してくれるに違いありません。

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