2018年3月20日 更新
河原崎建三が演じた死神がカッコイイ!嫁は女優・大川栄子!
河原崎建三は河原崎三兄弟の三男で1970年代、1980年代の名脇役
河原崎建三は、1943年生まれで、現在72歳となる俳優です。繊細、エキセントリックな役柄を器用にこなし、ホームドラマからサスペンスまで、オールラウンドプレーヤーとして、重宝がられてきました。そんな河原崎建三が、唯一、レギュラーとして異彩を放ったのが「新必殺仕置人」で、仕掛人の監視・仕置きを担う「死神」という、無口でクールな仕置人役でした。
1970年代から80年代にかけて、数えきれないほど多くのテレビドラマに出演してきた河原崎建三。実は、三兄弟で、兄弟もまた俳優です。三兄弟の俳優は、意外にいるもので、有名なのは、田村高広、正和、亮の三兄弟。ちょっと渋いところでいくと、山本學、圭、亘。加えてもう1組、昭和の時代に、映画やテレビのバイプレーヤーとして活躍した兄弟がいました。それこそが、河原崎長一郎、河原崎次郎、河原崎建三の三兄弟です。
長男の河原崎長一郎は、優しい父親や実直なサラリーマン役で、テレビドラマを中心に活躍していましたが、2003年、64歳の若さで亡くなっています。次男の河原崎次郎は、癖のある敵役や悪役を演じて、今も現役です。さて、一時は兄たち以上に活躍していた三男の河原崎建三を、あまり見かけることがなりましたが、最近はどうしているのでしょうか。
河原崎建三「キイハンター」のマスコット的女優・大川栄子と結婚していた!
河原崎建三が、千葉真一や野際陽子の出演ドラマ「キイハンター」で、天才的な記憶力を持つ美女役をコミカルに演じ、マスコット的存在として大人気だった大川栄子と結婚していたことは、あまり知られていません。水前寺清子が主演した時代劇ドラマ「東海道姉ちゃん仁義」で共演したことがきっかけで付き合うようになった河原崎建三と大川栄子。1974年、出会って2カ月ばかりのスピード結婚だったそうですが、今も2人は、非常に仲睦まじいようです。
河原崎建三は芸能一家の息子だった!出演映画「戦国自衛隊」とは?
河原崎建三は前進座の四代目河原崎長三郎の息子だった
河原崎建三は、俳優としてデビューする以前に、子役として舞台に立っていました。それは、田村三兄弟が、往年の映画俳優・坂東妻三郎の子供ならば、河原崎三兄弟は、劇団前進座の四代目河原崎長三郎の子供だったからです。劇団前進座は、戦前に結成された、従来の歌舞伎に飽き足らない新しい歌舞伎劇団で、市井の庶民や江戸っ子をリアルに描く世話物を得意とし、今も活動を続けています。
祖父もまた、河原崎座の座元として知られた八代目河原崎権之助と、芸能の血が色濃く流れる家系に育った河原崎兄弟。しかし河原崎建三ら三兄弟は、父を世襲することなく育ち、それぞれが、大学卒業後や在学中に、芝居や映画、テレビの世界に入って俳優となりました。
河原崎建三が「戦国自衛隊」の隊員役でみせた生真面目な人間が秘めた狂気
河原崎建三は、心に闇を抱えたようなナイーブな青年役から始まり、年を経て、気の弱さや優柔不断さから、人生が狂い、破滅していく人物などを演じることができる、数少ない実力派俳優となりました。
中でも、映画「戦国自衛隊」では、上官である渡瀬恒彦にそそのかされ、クーデターを起こそうとして、最後は殺される生真面目な自衛官役が、非常に印象的でした。もう1つ、河原崎建三に特徴的なことは、1970年代から1980年代にかけて、あれほど多くのテレビドラマに出演しながら、主役はもちろん、ドラマの脇役としても、レギュラー出演した作品がほとんどありません。
いわゆるゲスト俳優という独特のポジションばかりを務めてきました。もしかしたら河原崎建三本人には、こういう役、こういう演技という欲やこだわりが、全くないのかもしれません。
河原崎建三・大川栄子夫婦が「徹子の部屋」出演!山梨のセカンドハウスで日々野菜作りに没頭中
河原崎建三が、先日放映された「徹子の部屋」に、妻の大川栄子と久々に出演していました。河原崎建三は72歳、大川栄子は68歳。2人共にたいへん若々しい様子でしたが、家庭では、一般の夫婦と変わらず、年下の大川栄子がしっかり手綱を握っているようでした。
妻の大川栄子は、「キイハンター」出演当時、結構な人気がありましたが、結婚後はピタリと女優を辞め、2人の息子を育てることに専念。子育てが一段落した1990年以降は、どうやら乞われて女優業を再開したようです。つまり、1970年代、1980年代にやみくもにテレビドラマに出演していたのは、自分の演技を磨くというよりは、夫として一家を支えるため、懸命に働いた結果ではないでしょうか。
また逆に、俳優という仕事へのこだわりのなさが、バイプレーヤーとしての河原崎建三の寿命を延ばしていたのかもしれません。河原崎建三・大川栄子夫婦の息子2人は、とうに30を過ぎ、1人は、俳優を目指しているようですが、まだ売れてはいない様子。
もう1人は、若い頃に恐喝事件を起こし、一時マスコミを賑わせたこともあったようですが、今は一般人として暮らしているそうです。子育てを終えた河原崎建三夫婦は、2000年、東京を離れて、山梨県甲州市塩山のセカンドハウスに移り住み、現在は、野菜作りに精を出す日々だといいます。河原崎建三のような俳優の生き方も、これはこれで、あるのかもしれません。