藤崎竜の「封神演義」は中国が舞台のファンタジー漫画!あらすじネタバレ!

2017年8月30日 更新

藤崎竜の「封神演義」は中国が舞台のファンタジー漫画!あらすじネタバレ!

藤崎竜「封神演義」中国古典が原作のファンタジー漫画!あらすじ

藤崎竜「封神演義」は、1996~2000年にかけて、集英社「週刊少年ジャンプ」に連載された作品。古代中国・殷を舞台にした物語で、人間以外にも、仙人や妖怪が入り乱れる中華ファンタジーです。中国明時代に書かれた小説「封神演義」が原作になっており、安能務訳バージョンを参考に制作されています。

時は紀元前1100年ごろ。殷の国の30代皇帝紂王(ちゅうおう)は、文武に優れ、民に慕われる存在でした。しかし、仙女だという妲己(だっき)を皇后に迎えてからは状況が一変。賢君の面影は消え、妲己の甘言に従い、民に大きな負担をかける悪政を強いるようになります。

そこで、仙人界にある崑崙山の教主・元始天尊は、妲己のような悪の仙人を神界に封じ込め、新たな王朝による統治によって人間界に平安をもたらそうと「封神計画」を計画し、弟子の太公望にその実行を命じました。仙人歴は浅いものの、その実力は随一の太公望が、その明晰すぎる頭脳から生み出す策で、妲己や悪の仙人たちと対峙していきます。

藤崎竜「封神演義」ネタバレ!悪女妲己のトラウマエピソードのハンバーグって?

藤崎竜「封神演義」は、古代中国を舞台にした物語です。仙人たちだけが使用できる武器の宝具(ぱおぺえ)を用いた戦闘シーンや、新しい時代への革命戦争、人間ドラマなど、さまざまな見どころがあります。「封神演義」の世界観では、動物や無機物が、1000年以上月光を浴びることによって仙人になることが可能です。

太公望の最大の敵となる妲己は、もとは1500年以上生きた狐。その性格はいたって残忍で、自身や紂王に逆らった者を拷問にかけます。妲己考案の処刑や拷問は物語序盤から登場しますが、その描写はかなり克明です。そんな拷問以上に、読者のトラウマとなっているエピソードもあります。それは、後に反乱を起こし、周の文王となる西伯候姫昌(きしょう)が、妲己の策にはまって幽閉されていた時のこと。

父の解放を願い出た息子の姫伯邑孝(きはくゆうこう)が、妲己に傷を負わせたことで処刑されてしまいます。その後、突然始まる妲己のお料理タイム。後に登場したハンバーグを前にした姫昌の涙を見れば、息子がどうなったのか察することは容易でしょう。姫昌に反乱を決意させた事件ですが、読者にも大きなトラウマを残しました。

藤崎竜「封神演義」個性的なキャラクターたち!アニメ版と原作の違いは?

藤崎竜「封神演義」仙人・妖怪・人間入り乱れ!個性的なキャラクターたち

藤崎竜「封神演義」は、人間界と仙人界を舞台に、人間、妖怪、仙人が入り乱れて戦う、壮大なファンタジー作品です。殷と周、あるいは、崑崙山と、妖怪仙人を中心とした金鰲列島など、大きな組織同士のぶつかり合いも物語の大きな魅力となっています。

そんな「封神演義」に数多く登場するのが個性的なキャラクターです。主人公の太公望は、崑崙山の道士であり、周の軍師という立場。「封神計画」の実行者であり、稀代の策略家でもあります。卑怯な手も使うなど、主人公としての潔癖さはなく、82歳ほどだという実年齢に合わせた老成した考え方と、少年らしさを兼ね備えたキャラクター。太公望の相棒兼乗り物である霊獣・四不象(すーぷーしゃん)は、カバのような見た目が特徴的。

温厚な性格ですが、太公望に対しては鋭いツッコミを入れるなど、相棒として太公望を支えます。妲己は残忍な性格をしていますが、とても妹思いというギャップが。太公望のライバルとして登場する申公豹(しんこうひょう)は、妲己の客人ではあるものの、周と殷どちらにも味方をしない中立の立場です。実力は作中でも随一、自身の美学を追求しています。

藤崎竜「封神演義」アニメは改変が多すぎる?原作との違いは?

藤崎竜「封神演義」は、1999年7月3日から12月25日にかけて、テレビアニメが放送されました。「仙界伝 封神演義」と変更されたタイトルと同様に、内容も、藤崎竜の原作漫画とは大きく異なる点があります。藤崎竜の「封神演義」も、原典や参考としている安能務訳版バージョンに脚色などが加えられていますが、アニメ版は、藤崎竜自らが「メタメタ封神演義」というように、ストーリーやキャラクターの大幅な変更が目立ちました。

何より、コミックス全23巻にも及ぶ長大な物語を26話に収めているためか、物語はかなり省略されています。妲己は、自身が悪の存在ではなく、傀儡という立場です。黒幕は太公望の師である元始天尊で、仲間である楊戩(ようぜん)は、最終的にスパイとして太公望の前に立ちはだかりました。

太公望も、原作よりも少年漫画の主人公らしさが増しており、友情を語るなど熱血な部分が見られます。特に物語の終盤にオリジナルの展開が続きますが、ファンの間では、テレビアニメそのものが、藤崎竜の漫画を参考に作られた別の作品という位置付けになっています。

藤崎竜「封神演義」太公望が帰ってくる!キャストを一新して再アニメ化!

テレビアニメ化もされ、根強い人気のある藤崎竜「封神演義」。2017年8月3日発売の集英社「週刊ヤングジャンプ」誌上で、再アニメ化が発表され、ファンを喜ばせています。同時に、公式Twitterも開始されました。これまでに発表されているのは、再アニメ化されるということと、主要キャラクター3名のキャストのみ。

太公望役を務めるのは、小野賢章。「黒子のバスケ」黒子テツヤや、「文豪ストレイドッグス」芥川龍之介など、人気アニメの主役をいくつも務めている若手の人気声優です。歌手活動も行っており、映画や舞台など、俳優としての活動も注目されています。「イメージと違う」という声も見られますが、実力のある声優なので、老成した太公望をどう演じるのかに期待したいところです。

太公望の相棒である四不象役は、櫻井孝宏。こちらも、「おそ松さん」おそ松、「有頂天家族」下鴨矢三郎、「物語」シリーズの忍野メメなど、数多くのキャラクターを担当している人気声優です。イケメンからギャグキャラクターなど、演じている役の幅の広さも特徴的ですが、近年は、「しろくまカフェ」しろくまくんや、「魔法陣グルグル」ギップルなど、マスコットキャラクター的なものも担当。

「封神演義」の中でも、マスコット的存在である四不象をどう演じるのでしょうか?もう1人、殷王朝の太師(軍師)という重要な立場にあり、金鰲島出身の道士でもある聞仲(ぶんちゅう)は、前野智昭が担当します。女性向けコンテンツには必ずと言ってよいほど名前があり、低音ボイスと幅広い演技力で人気を集めている声優です。

最大の敵となる妲己や、ライバル申公豹のキャストではなく、聞仲の発表が先となり、ファンは驚いた様子でしたが、新キャストたちがどのような世界観を作り上げてくれるのかに早くも期待が高まっています。妲己役では?と予想されているのは、「ルパン三世」で峰不二子を担当するなど、その七色の声と演技力が高く評価されている沢城みゆき。

ほかにも、鈴村健一や宮野真守、下野紘といった人気声優の出演が、期待とともに予想されています。アニメーション技術の向上により、宝具を使用する戦闘シーンはより迫力を増すに違いないアニメ「封神演義」。連載終了後17年が経過し、テレビアニメとして蘇る「封神演義」は、多くのアニメファンを虜にする作品となりそうです。

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