ランディ・バースの現役時代の成績や応援歌、背番号は?平野ノラのバブリーネタで再び話題に

ランディ・バースの現役時代の成績は?平野ノラのネタで話題になっていた

ランディ・バースは2年連続三冠王の強打者!猛虎フィーバーの立役者として今なお絶大な人気

元阪神タイガースのランディ・バースは、2年連続で打撃三冠王に輝いた強打者です。社会現象にもなった1985年の「猛虎フィーバー」の立役者として語り継がれ、今もなお「史上最強の外国人選手」としてトップクラスの人気を誇っています。トレードマークのひげをたくわえ、たくましい二の腕から広角にホームランを量産した姿忘れられません。

その後来日した阪神の外国人選手たちが「バースの再来」とマスコミから持ち上げられることからも分かるように、彼の活躍は神がかり的なものでした。アメリカ合衆国オクラホマ州ロートン生まれのランディ・バースは、右投げ左打ち。本名はランディ・ウイリアム・バスで、「バース」ではなく「バス」です。なぜ登録名が「バース」になったかというと、バス会社も運営していた阪神が、マスコミから「阪神バス、ポンコツでストップ」などと揶揄されることを懸念したからとか。

まあ、杞憂に終わりましたが。日本での通算成績は、614試合出場で、2208打数743安打202本塁打486打点、打率3割3分7厘。主要打撃タイトルは、打撃三冠(首位打者、本塁打王、打点王)を2年連続獲得に加え、MVP1回、最多勝利打点1回、ベストナイン3回です。

阪神時代の背番号は「44」で、1986年に記録した打率3割8分9厘は、今もなおシーズン打率の日本記録として残っています。メジャーリーグ時代は長打力に定評があったものの、レギュラーに定着できずに5球団を転々としていたランディ・バース。1983年に来日し、阪神入りすると、1985年には、強打を誇る猛虎打線で3番打者として絶大な存在感を発揮します。

その年は打棒が冴え渡り、打撃三冠を獲得して、リーグ優勝と日本一に貢献。日本シリーズでも勢いはとどまるところを知らず、3ホーマーと大活躍してMVPを獲得しました。その当時のファンの熱狂ぶりは、「バースに似ている」という理由で、ケンタッキーのカーネル・サンダース人形が大阪の道頓堀川に投げ込まれる騒ぎを引き起こしたほどです。

持ち前の長打力に、勝負強さと確実性を兼ね備え、「ライトへ レフトへ ホームラン」と応援歌に歌われた通り、広角にホームランを打ち分けられるのが彼の強み。掛布雅之、岡田彰布と組んだクリーンアップトリオは歴代最強とまでうたわれています。1986年にも打撃三冠王を獲得したランディ・バースは、球界トップクラスの強打者として君臨しますが、1988年シーズン途中に長男の看病で帰国したことがトラブルに発展して残念なことに退団してしまいました。

ランディ・バースは平野ノラのネタで再び話題に!全盛期はバブル時代真っ盛り

ランディ・バースが、バブリーネタで大ブレイクを果たした女性ピン芸人・平野ノラのネタに引用され、再び話題になっています。そもそも、平野ノラのネタになぜ彼が登場するかというと、「大好きな野球選手がランディ・バースだから」。そういえば、ランディ・バースの全盛期は、バブル時代真っ盛りでした。ここで平野ノラのランディ・バースネタを拾ってみましょう。

まずは「ラン、ランララ、ランディ・バース♪」。ベースになっているのは、「ラン、ランララ、ランランラン」というキャッチーなメロディで知られるジブリの名作アニメ「風の谷のナウシカ」の「ナウシカ・レクイエム」です。「ラ」で始まる共通点と語呂の良さからランディ・バースが選ばれたのでしょうか。

そして、相当のプレミアがついたと言われているランディ・バースが打ったホームランボールを使ったネタが「肩パットのな~か~に~は~バースのホームランボール♪」。「プロ野球の外国人選手クロマティVSバースが好き!」では、平野ノラがこよなく愛するもう1人の助っ人外国人選手ウォーレン・クロマティも登場します。

余談ですが、1980年代を代表する巨人軍の中心打者として人気者だったウォーレン・クロマティとランディ・バースは、メジャーリーグ時代にチームメイトだったことがあり、阪神VS巨人というライバル球団の主軸として競い合う関係でもありました。そんな野球ネタをさらっと披露するところが何ともバブリー!?

ランディ・バースの現在の職業は?来日しサイン会を開催していた

ランディ・バースはアメリカ上院議員になっていた!議員生活13年目

阪神を退団してアメリカに帰国したランディ・バースは、政治家に転身し、アメリカ上院議員として活動しています。帰国後は、故郷のオクラホマ州で牧場経営にいそしんでいたランディ・バースでしたが、2001年にロートン市議に当選。市議を1期務めた後、2004年に、オクラホマ州議会上院議員選挙で民主党から候補者指名を受けました。

そして、共和党の対立候補を破り、上院議員に初当選を果たします。そればかりか、2006年にも再選を果たし、2010年には対立候補がいなかったためそのまま当選。2014年にも再び対立候補なしで当選した結果、連続4選を果たし、2017年で上院議員生活13年目に突入しています。

しかし、任期制限ルールがあるため、2018年の改選には出馬できないようです。政治家としては、「農業と野生動物問題」や「退役軍人や軍事問題」などに熱心に取り組んできたランディ・バース。阪神でプレーしていた時期は神戸牛が大好物だったせいか、米国産牛肉の対日輸出については、「日本人の牛肉への思い、情熱を私以上に理解できる政治家はアメリカにはいない」「日本人が輸入牛肉に神経をとがらせる心情が分かる」と日本への理解を示しています。

もともとクレバーな人物として知られていたランディ・バースは、日本野球界で忍耐というかけがえのない経験をしました。これが、政治家としての無形の財産になったことは間違いありません。

ランディ・バースが来日しサイン会を開催していた!人気はいまだ健在

ランディ・バースの退団は、家庭の事情とは言いながら、球団側の対応のまずさも目立ち、ファンにはショッキングな結末でした。とはいえ、あれからもう30年が経とうとしていますが、いまだにファンからの人気は絶大です。彼自身も日本に嫌気がさしたかと思いきや、もともと親日家でもあり、スケジュールの合間を縫ってたびたび来日してはサイン会やテレビ番組などのイベントに登場。

1995年からのサントリードリームマッチに毎年必ず出場しているほか、プロ野球マスターズリーグでは大阪ロマンズ所属として登録され、その雄姿を見せてくれています。サントリーモルツCMでは、モルツ球団の4番として登場。CMキャラクターとしての人気も健在。2008年8月には、思い出の甲子園球場で始球式を行い、テレビ解説にも登場するなど、阪神との縁もまだまだ深いようです。

ランディ・バースが野球殿堂エキスパート表彰候補者入り!今なお野球殿堂入りを果たしていなかった?

野球殿堂の対象者が発表される時期が近づいてきました。今もって「史上最強の外国人選手」の呼び声高いランディ・バースも、「エキスパート表彰」候補者の中にリストアップされています。実は、彼ほどの実績を持つプレーヤーでも、日本球界では野球殿堂入りを果たしていません。日本球界でわずか3名しかいない2年連続三冠王に輝き、1986年のシーズン打率3割8分9厘は歴代トップを維持しているランディ・バース。1985年の阪神日本一への貢献度も抜群で、その実績と存在感には文句のつけようがないはずです。

ファンの記憶にも強く刻まれ、まさに「球史に残る大打者」だと言えます。そればかりか、現役を離れた現在もたびたび来日しています。ここまで実績が揃っているにもかかわらず、日本球界から野球殿堂入りを認められないとはなんとも不当な扱いを受けてきたと言えるでしょう。

実は、アメリカでプレーした後に来日し、これまでに日本球界で殿堂入りした選手は「ウォーリー」こと与那嶺要(巨人-中日)のみ。野球取材担当の新聞やテレビなどの記者による投票によって決められる野球殿堂入りですが、選考基準に疑問符が付くことは長年指摘されていたところです。ランディ・バースについても、野球殿堂のプレーヤー表彰でノミネートされながら、殿堂入りを逃してきた苦い過去があります。

一部では「バースが殿堂入りしていないのは日本の野球殿堂の恥」という批判も聞かれるほどで、彼ばかりでなく、数々のプレーヤーたちが正規な評価を下されず、長年野球殿堂入りを逃してきました。投票にあたる記者の方たちには、この現実を重く受け止めて、納得のいく選考を行って欲しいもの。遅すぎる感はぬぐえませんが、ランディ・バースの現役時代の実績を今こそ正しく評価すべきではないでしょうか。

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