橘田恵監督は野球女子日本代表の監督!野球選手として国内外で活躍も
橘田恵監督は野球女子日本代表の監督!20代前半から指導歴あり!
橘田恵(きっためぐみ)は、女子硬式野球の日本代表監督です。WBSC(世界野球ソフトボール連盟)が管理する女子硬式野球の世界ランキングにおいて、日本は1位の強豪チーム。橘田恵監督は、2017年5月に、そんな世界最強チームの監督に、野球女子日本代表における初の女性監督として就任しました。
弱冠34歳という若さで女子野球の日本代表監督に就任した橘田恵監督には、10年以上の指導歴があります。指導歴の始まりは、23歳だった2006年4月に、埼玉県の花咲徳栄高校の女子硬式野球部のコーチに就任したことでした。花咲徳栄高校は、男子が甲子園の常連であるなど、硬式野球が盛んな学校です。その後も、2008年4月には宮崎市にある南九州短期大学のコーチに就任し、2010年からは同校で監督を務めました。
橘田恵監督は野球選手として国内外で活躍も!男子の大学リーグに出場した経験も!
橘田恵監督は、1983年1月5日生まれで、兵庫県三木市の出身です。3歳年上の姉の影響で小学1年生から地元の軟式野球チーム「西神戸パワーズ」で野球を始めました。小学生の全国大会で2連覇する強豪チームで実力をつけた橘田恵監督は、中学校ではソフトボール部と軟式野球部を兼部。その後、兵庫県立小野高校に進学すると、硬式野球に転向することを決意します。とはいえ、女子であることから「練習参加のみ」という条件付きでした。
そこで3年間を過ごし、女子でも硬式野球部に入部可能な仙台大学に進学。2001年8月24日の仙台六大学リーグにおいて9番二塁手で出場した橘田恵監督は、念願の公式戦デビューを飾りました。その後は女子野球の盛んなアメリカとオーストラリアで活躍し、2005年の全豪選手権では、1番ショートで打率6割を記録。MVPも獲得しています。
橘田恵は履正社レクトヴィーナスの監督も兼務!心掛けている指導方法とは?
橘田恵は履正社レクトヴィーナスの監督も兼務!創部2年のチームを日本一に!
橘田恵監督は、2010年から南九州短期大学の監督を2年務めた後、2012年4月からは、大阪にある履正社へ。教員および監督として、系列校の履正社医療スポーツ専門学校の女子硬式野球部(履正社レクトヴィーナス)の初代監督に就任します。すると、創部2年目の2013年8月には、第9回全日本選手権で優勝し、高校・大学・クラブチームのトップに立ちました。
履正社レクトヴィーナスは、橘田恵の監督就任と同時に創部した女子野球部で、創部当初はバント処理の仕方すら分からない素人集団でした。それをわずか1年半で日本一のチームに育ててしまうのですから、橘田恵の監督として手腕はかなりのものです。2014年には、履正社高校にも女子硬式野球部が創部されたため、監督を兼務するように。2017年に日本女子代表監督に就任したのと同時に履正社高校女子硬式野球部の監督は退任しましたが、履正社レクトヴィーナスの監督は兼務しています。
橘田恵監督が心掛けている指導方法は「対話重視」と「少人数制」!
橘田恵監督が心掛けている指導方法は「対話重視」と「少人数制」です。日本のスポーツ界では、上下関係がつきものですが、橘田恵監督は、1つ1つのプレーについて各々がどう思うかを大切にし、指導者・上級生・下級生が共に意見交換をできるようにしています。自分の説明に生徒が「はい」と答えても、本当に分かっているのか説明させることも多いそうです。
また、自分が指導する1チームの人数を30人前後に制限しています。人数が多すぎると目が行き届かず、チーム間の意思疎通が難しくなるためです。意思疎通するためにコミュニケーション能力を磨くことは、社会に出てからも役に立つ……そういった観点で選手を指導しています。
橘田恵監督率いる野球女子日本代表がWBSC女子野球ワールドカップ決勝へ!
橘田恵監督率いる野球女子日本代表は、2018年8月22日からアメリカのフロリダで開催された第8回WBSC女子野球ワールドカップに出場しました。しかし、大会初日の開幕戦で対戦するドミニカ共和国の選手が、試合に到着できないかもしれないというアクシデントに見舞われました。
大会本部は、ドミニカ共和国の選手たちが到着できなかった場合に、不戦敗ではなく試合を休養日に振り替えることも検討していたため、橘田恵監督はピッチャーのローテーションを複数パターン用意することに。また、マウンドが土か芝かも参加チームの監督会議で決定されるため、何重もの準備に苦慮することとなりました。
結局、開幕戦を、ドミニカ共和国と予定通りに対戦できることになった野球女子日本代表は、5チーム総当たりのオープニングラウンドを無傷の5連勝で突破!6チームで行われるスーパーラウンドへ順当に駒を進めました。
橘田恵監督の女性ならではのきめ細やかな気遣いでまとまった野球女子日本代表ならば、きっと優勝をつかめるはずです。稀代の女性監督、橘田恵の采配に注目しましょう!