映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」がフランス映画史上最高の制作費も大コケ?あらすじやネタバレは?
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」がフランス映画史上最高の制作費も大コケ?
「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」は、2017年に公開されたフランス映画。中国やアメリカに加え、アラブ首長国連邦やドイツとの合作作品です。
フランス映画史上最高額となる約200億円の制作費を投じられた近未来アクション大作で、欧米では2017年7月に公開されましたが、予想を下回る興行収入に。制作したヨーロッパ・コープの株価が暴落するほどの大コケ作品となってしまいました。
「いろいろ盛り込まれているがコレといったところがない」「テンポが悪い」「主役がミスキャスト」などの批判的な意見が多いようですが、一方で、「続編も見たい」という声が多いのも事実。実際に、中国では60億円を超えるヒット作品となっており、世界全体では約240億円の興行収入を記録しています。
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」は2740年の宇宙が舞台のSF映画!
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の舞台は2740年、28世紀という近未来の宇宙です。連邦捜査官のヴァレリアンとローレリーヌは、「千の惑星の都市」として知られる「アルファ宇宙ステーション」に住みながら宇宙の平和を守るエージェントの仕事をしていました。
ある時、とある星の謎の生命体「コンバーター」を確保する任務を課された2人。その過程で、多種多様なクリーチャーが共存している宇宙ステーションに、深い陰謀や秘密が隠されていることを知ります。その黒幕が宇宙ステーションの司令官アルン・フィリットであることに気付いたヴァレリアンとローレリーヌは、内部の犯人に立ち向かっていきます。
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の原作は漫画「ヴァレリアンとローレリーヌ」!アニメ化もされていた
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の原作「ヴァレリアンとローレリーヌ」は漫画でアニメ化もされていた!
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の原作は、1967年に発表されたフランスの漫画シリーズ「ヴァレリアンとローレリーヌ」で、著者はジャン=クロード・メジエールとピエール・クリスタンです。宇宙を舞台に、さまざまなクリーチャーが登場する「ヴァレリアンとローレリーヌ」は、SF的要素の中に哲学的な内容や世相の風刺も盛り込まれるなど読み応えたっぷり。
全23巻と聞けば、フランス国内でいかに人気が高い作品であったかが分かるでしょう。多くのクリエイターたちにも愛読され、人気映画「スターウォーズ」シリーズにも影響を与えたと言われるなど、まさにフランスを代表する名作SF漫画です。2007年には日本とフランス合作でアニメ化もされており、テレビで放送されたこともある人気作品です。
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」で豪華キャストの共演が実現!踊り子役はリアーナ
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」でヴァレリアンを演じるのは、デイン・デハーン。個性的な目つきをしていて、繊細な演技を得意とする俳優です。2012年のモキュメンタリー映画「クロニクル」で主演を務めて注目されると、「アメイジング・スパイダーマン2」や「リンカーン」など大作映画への出演が相次ぎ、一躍世界的なスターとなりました。
ヒロインのローレリーヌを演じるのは、イギリス出身の女優カーラ・デルヴィーニュです。ファッションモデルとして芸能活動をスタートさせ、2012年の映画「アンナ・カレーニナ」をきっかけに女優としても活躍するようになりました。その後も、2015年の映画「Paper Towns(原題)」で主役を演じるなど、女優として目覚ましい活躍ぶりを見せています。
キーマンとなるアルン・フィリット司令官は「キング・アーサー」のクライヴ・オーウェンで、宇宙人の踊り子バブル役は歌手としても活躍するリアーナ。けばけばしい装いの客引きジョリー役は実力派俳優イーサン・ホークが演じるなど、豪華キャストの共演も見どころの1つです。
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」でTHE ALFEEが吹き替えを担当!
映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」の日本における公開は、3月30日からとなっています。注目される日本語版の吹き替えには、沢城みゆきや大塚明夫ら人気声優に交じり、お笑い芸人のゆりやんレトリィバァや日本を代表するロックバンドTHE ALFEE(ジ・アルフィー)のメンバーの名前も!ゆりやんレトリィバァが担当するのは、リアーナ演じる踊り子のバブルで、3人組のTHE ALFEEが担当するのは、エイリアン3人組です。
日本語吹き替え初挑戦となるTHE ALFEE坂崎幸之助は、お披露目イベントで「ダチョウ倶楽部に頼むべきだった」とコメントして笑いを誘っています。本作は、莫大な制作費と豪華キャストだけでなく、「フィフス・エレメント」や「アバター」などのSF的作品でも成功を収めてきたリュック・ベッソンが監督ということでも話題になっています。
フランス出身のリュック・ベッソンは、1990年の「ニキータ」で世界的な注目を集め、その後も「レオン」や「LUCY ルーシー」などヒット作品を連発。原作コミック「ヴァレリアンとローレリーヌ」の愛読者で、実写化するアイデアをずっと温め続け、ようやく映画「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」完成に至りました。
しかし結果は、3年ぶりの新作となったものの、残念ながら期待ほどの興行収入は得られず、自身がCEOを務めるヨーロッパ・コープも赤字となってしまいました。とはいえ、日本でも有名なキャストと監督が揃っており、同じアジア圏の中国ではヒットしているだけに、日本でも大ヒットとなることを期待したいですね。