安藤百福はインスタントラーメンの生みの親!朝ドラ「まんぷく」のモデルに
安藤百福はインスタントラーメンの生みの親!朝ドラ「まんぷく」のモデルに
安藤百福(あんどうももふく)は、日清食品の創業者にして、インスタントラーメンの生みの親として知られている人物です。2018年10月にスタートするNHKの朝の連続テレビ小説「まんぷく」のモデルに、安藤百福とその妻・仁子(まさこ)が決定したことで、今あらためて安藤百福夫妻に注目が集まっています。
朝ドラ「まんぷく」でヒロイン今井福子役を演じるのは安藤サクラ、夫の立花萬平役は長谷川博己です。舞台は、戦前から高度経済成長期までの大阪。今や世界中で食べられているインスタントラーメンを、失敗しては立ち上がることを繰り返す中から作り上げたという安藤百福夫妻。そんな2人の姿を、国民的な人気を誇る朝ドラではどう描いていくのでしょうか。
安藤百福夫妻がチキンラーメンを発明できた秘密は天ぷら!?
チキンラーメンは、安藤百福が最初に発明したインスタントラーメンです。「お湯があれば家庭ですぐ食べられるラーメン」の発明を目指し、自宅に立てた研究小屋で試作を繰り返したと言います。麺を長期保続するためにどうやって乾燥させるかに悩んでいた安藤百福は、妻・仁子が天ぷらをあげているのを見て、麺を油で揚げて乾燥させることを思いつきました。
こうして、ついにチキンラーメンが誕生!ある意味、チキンラーメンは、安藤百福夫妻の家庭生活のたまものと言えます。さらに安藤百福は、カップに収める麺の固まりをいかに均一に揚げるかといった困難を乗り越え、世界的なヒット商品となったカップヌードルも開発しています。
安藤百福のベンチャー精神あふれる名言がかっこいい!伝記漫画の読後にチキンラーメンが食べたくなる?
安藤百福のベンチャー精神あふれる名言がかっこいい!
安藤百福は、インスタントラーメンを世界で初めて開発したアイディアマンであると同時に、日清食品を創業したベンチャー精神あふれる経営者でもありました。そんな安藤百福の精神が表れた、厳しくもかっこいい名言の一部をご紹介しましょう。「目標を持ったら、あとは執念だ」「転んでもただでは起きるな。そこら辺の土でもつかんで来い」には、なんとも土臭い精神が根底にあったことをうかがわせます。
「企業という言葉は創造と同義である。新しいものを世の中に提供していく力がなければ企業である必要はない」には、アイディアを多くの人々に喜ばれる商品にするために挑み続けた姿勢が色濃く表れているようです。
安藤百福の伝記漫画は大人が読んでも面白い!読後にチキンラーメンが食べたくなる?
朝ドラ「まんぷく」で描かれることになる安藤百福の人生ですが、波乱万丈なその生涯は、一足早く伝記漫画で楽しむこともできます。それが、「学習漫画 世界の伝記NEXT」シリーズのうちの1冊。「インスタントラーメンを発明した実業家 安藤百福」として発売されています。子供向けに書かれたものですが、その波乱万丈な人生や困難に負けない不屈の精神は、大人が読んでも読みごたえたっぷりで面白いと評判に。読後はチキンラーメンやカップヌードルが食べたくなる人が続出しているとか。
安藤百福の健康長寿はチキンラーメンのおかげ?小泉純一郎も驚いた!
日清食品の創業者として広く知られている安藤百福が、世界初となるインスタントラーメンの開発に成功し、チキンラーメンを世に送り出したのは、50歳を目前にした頃のことです。1910年生まれの安藤百福は、チキンラーメンの開発に着手するまでは、戦前から戦後にかけて繊維事業や幻灯機の製造、炭焼きや製塩といった新たな事業を次々と手掛けて成功に導いてきた実業家でした。
しかし、戦後に請われて理事長についていた信用組合が破たんしたため、財産のほとんどを失ってしまいます。ここでくじけなかったところが安藤百福のすごいところで、それまでの人生で温めていたあるアイディアを形にするため、インスタントラーメンの開発に着手しました。
戦後にひどい食糧難に陥り、満足に食べられない人々であふれ、栄養失調で亡くなる人も数多くいた日本。「やっぱり食が大事だ」と痛烈に感じた安藤百福は、闇市のラーメン屋台にできた人々の行列に、元来日本人は麺類が好きだと実感し、「お湯があれば家庭ですぐ食べられるラーメン」として形にすることを決意します。日清食品の企業理念の1つである「食足世平(食が足りてこそ世の中が平和になる)」は、安藤百福が戦後の日本で食糧難を体験したことからきているといえるでしょう。
安藤百福は、2007年1月5日に96歳で亡くなっていますが、直前まで精力的に活動し、生涯現役のままでした。健康長寿の秘訣をきかれると、「週2回のゴルフと、毎日お昼に欠かさず食べるチキンラーメン」と回答。「チキンラーメンは身体に悪い」という噂に、自らが食べ続けて元気に過ごすことで答えたと言います。
安藤百福が晩年に設立した「安藤スポーツ・食文化振興財団」の「食創会」の会長を務めているのは小泉純一郎元首相です。安藤百福の晩年について、96歳で亡くなったことに触れ、「1月2日にゴルフをし、4日には社員に訓示し、5日に亡くなられた」「インスタントラーメンは健康にも良いのだなと感じた」と尊敬をこめて語っています。
小泉純一郎元首相が語るように、安藤百福にとって、チキンラーメンを食べ続けることは、本当に生涯現役の助けになっていたのかもしれません。彼の信念が込められているからこそ、チキンラーメンは、安藤百福の亡き後もずっと変わらず人々に愛されているのでしょう。