2019年4月15日 更新
芦川いづみの夫は藤竜也!結婚馴れ初め、息子の現在は?
芦川いづみが夫・藤竜也と出会ったとき6つ年下でまだ無名俳優だった
芦川いづみは、1935年生まれで、現在80歳。石原裕次郎の相手役だった日活の看板女優として知られています。そんな芦川いづみの夫は藤竜也。芦川いづみに遅れること数年、1962年、21歳の時に日活に入社しました。当時すでに、芦川いづみは、日活の看板女優で、おまけに藤竜也より6つ年上。一方、藤竜也はといえば、きら星の日活男性スターの中で、ほんの駆け出しの俳優にしかすぎませんでした。
当然、こんな2人が簡単に結婚できるはずもありません。しかし芦川いづみと藤竜也には、救世主がいました。それが、石原裕次郎です。石原裕次郎もまた、お互い日活で人気絶頂だった北原三枝と、大変な困難を乗り越え結婚していたことから、芦川いづみと藤竜也の結婚を会社が認めるよう、口添えしてくれたといいます。結婚後、芦川いづみは、先輩の北原三枝に学んで、潔く映画界を引退。その後、芸能活動は一切行っていません。芦川いづみと藤竜也の間には、もう40歳を過ぎた息子がおり、一般人として堅実に暮らしているようです。
芦川いづみは日活の看板女優だった
芦川いづみといえば、石坂洋次郎原作「乳母車」での石原裕次郎の相手役。戦後、石坂洋次郎の青春文学が、大いにブームとなりました。ブームに乗って、「青い山脈」や「陽のあたる坂道」「あいつと私」「若い人」など、数多くの作品が、各映画会社で映画化されたものです。男性アクション路線の日活でも、遅ればせながら、石坂洋次郎の文芸作品を制作。そして1956年、「乳母車」という作品で、石原裕次郎と芦川いづみが、初共演を果たします。
新しい時代を迎えた等身大の若者を演じて、好評を得た石原裕次郎と芦川いづみ。その後、芦川いづみは、石原裕次郎や赤木圭一郎との共演作を重ねながら、日活の看板女優となっていきます。松竹歌劇団出身の芦川いづみは、川島雄三監督に認められ、松竹に入社しますが、1955年、川島監督が名作「幕末太陽傳」の制作に伴い、日活に移籍したのに従って、芦川いづみも日活に移籍。実は、石原裕次郎と芦川いづみは、この「幕末太陽傳」にも出演しています。
芦川いづみの日活トップ女優までの軌跡!代表的な出演作品はコレ!
芦川いづみの真価はアクション映画のヒロインではなく石坂洋次郎原作の文芸作品
芦川いづみは、後輩だった吉永小百合に、「マリア様のような女性」と憧れられるほど、魅力的で素敵な女性だったようです。最近の女優のように小顔で、理知的で現代風な顔立ちの芦川いづみは、当時の女性たちにとっては、ファッションリーダーのような存在でした。日活では、石原裕次郎や赤木圭一郎の相手役を務め、看板女優となり、アクション映画をはじめ、さまざまな作品に出演しますが、芦川いづみの女優としての真価は、石坂洋次郎などの文芸作品にあったといえます。
芦川いづみが日活に入るきっかけとなった、1957年、川島雄三監督の「幕末太陽傳」。この作品は、太陽族と呼ばれた戦後世代を意識して作られた映画で、幕末の品川宿で、その日その日をたくましく生きる若者たちを、落語のネタをモチーフに描いた異色の作品です。芦川いづみは、女郎屋に売られた娘を健気に演じています。
芦川いづみは「あいつとわたし」のベストヒロイン
芦川いづみが石原裕次郎と初共演した「乳母車」。タイトルは地味ですが、これも石坂洋次郎の作品です。自分の父親が不倫をして、外に子供を作ってしまうという衝撃的な内容の「乳母車」。主人公を演じた芦川いづみは、父を愛した相手の女性を認め、おまけに相手の女性の弟、石原裕次郎とともに、生まれてきた子供の生きる権利を2人で守っていこうとする物語で、戦後世代の恋愛や結婚観、家族の在り方を描いています。
そして1961年、石坂洋次郎作品の中では、何度も映画化ドラマ化されている「あいつと私」が制作されました。「あいつと私」は、今風にいえば、王道の学園ラブストーリーですが、この作品で、芦川いづみは、明るく勝気な女子大学生を演じています。その後も多くの女優がこの役を演じていますが、芦川いづみがベストヒロインといえるのではないでしょうか。
大学入学がやっと一般化し始めた頃で、若者にとって、大学生活は大きな憧れだった当時。芦川いづみは、夢の女子大学生を、等身大の魅力いっぱいに演じました。芦川いづみが、もし女優を続けていたならば、30代、40代は言うに及ばず、もしかしたら80代の今でも、その世代のトレンドリーダーのような存在となっていたかもしれません。
芦川いづみを今観たいなら「恋する女優芦川いづみシリーズ第3弾」上映会で
芦川いづみのファンは、今も大変多いようで、2016年の夏も、「恋する女優芦川いづみシリーズ第3弾」として、芦川いづみ作品の上映会が開催されています。期間は、7月9日から7月26日まで。上映館は、東京の神保町シアターです。作品も、「乳母車」、「あいつと私」、「陽のあたる坂道」などの石坂洋次郎原作の文芸作品だけでなく、歌謡映画「硝子のジョニー野獣のように見えて」や、「お転婆三人娘・踊る太陽」といったミュージカル・コメディなど、バラエティに富んでいます。
ちなみに、この「お転婆三人娘」とは、長女を演じているのがペギー葉山で、次女が芦川いづみ、三女を浅丘ルリ子でした。芦川いづみは、女優を続けていれば、もっと大輪の花を咲かせる女優になっていたに違いありません。多くのファンから芦川いづみを奪い取った当の本人、藤竜也は、2015年に出版したエッセイ「現在進行形の男」で、妻・芦川いづみについて、「結婚前から彼女が大好きで、とてもスペシャルな感情を抱いていた。
それが、時間が経つに連れ、ものすごくプレシャス、かけがえのないものになり、さらに、なんともいえない愛しさになっている」と、妻への愛をストレートに表現しています。女優として大成するよりも、1人の男性に終生愛し続けられることを選んだ芦川いづみは、やはり素敵な女性といえるでしょう。
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