コールドプレイ(Coldplay)は21世紀を代表するオルタナティブロックバンド!代表曲は?

コールドプレイ(Coldplay)は21世紀を代表するオルタナティブロックバンド!代表曲は?

コールドプレイ(Coldplay)がオルタナティブロックバンドでありながら広いファン層から愛されるヒミツとは!?

コールドプレイ(Coldplay)は、1997年にロンドンで結成された、21世紀を代表するオルタナティブロックバンドです。メンバーは、ヴォーカル・ギター・ピアノのクリス・マーティン、ギターのジョニー・バックランド、ベースのガイ・ベリーマン、そしてドラムのウィル・チャンピオン。2000年のデビューアルバム「パラシューツ」やシングル曲「Yellow」の大ヒットにより、一気に世界的に有名になりました。

コールドプレイの楽曲の特徴は、オルタナティブロックで見られる、政治性やメッセージ性の強い歌詞の中に、作詞も手掛けるクリス・マーティンが描く文学性の高いシンプルな歌詞にあります。それは、どこか、スタンダードジャズで歌われる古き良き時代のポエムにも通じるような歌詞です。政治などへのメッセージ性が露骨で理解に苦しむとまで言われ、マイナーな存在だったオルタナティブロックの世界に新たなファン層を呼び込んだコールドプレイは、オルタナティブロックバンドの可能性を広げました。

コールドプレイ(Coldplay)の代表曲を聴くならこれ!入門編!!

コールドプレイの名を一躍有名にした曲は、デビューアルバムに収録されている「Yellow」。この曲なくして、現在のコールドプレイは無かったでしょう。初々しく一途な愛を綴った詩的な歌詞を、ファルセットが美しく繊細なクリス・マーティンのヴォーカルが歌い上げるミディアムバラード曲です。

「The Scientist」は、ピッチを不安定にして歌い出すという歌唱法を意図的に取り入れ、歌詞の主人公の不安を巧みに表現しています。ピッチを外すタイミングは、クリス・マーティンの感性によるアドリブか、音楽的に計算されたものかは定かではありませんが、楽曲として成立しているのは、クリス・マーティンの天才的なセンスがあってこそでしょう。

同アルバムの「Clocks」は、ピアノの前奏から始まるドラマティックで幻想的な一曲です。オルタナティブロック特有のアート性や抽象性が押し出され、これぞオルタナティブロックという1曲に仕上がっています。3rdアルバムの収録曲「Fix You」は、クリス・マーティンのファルセットヴォイスと、教会の荘厳なパイプオルガンの音色から始まる美しい楽曲です。

出だしこそ讃美歌を思わせる神聖さがにじみ出ますが、曲が進むにつれ、いつものコールドプレイ節が炸裂。大サビへと向かう中で、これでもかとクレッシェンドし続ける演奏に、人生の苦悩を文学的に描いた歌詞も加わり、力強さに満ち溢れたバラード曲になっています。

フィギュアスケートのアイスダンス選手、アレックス・シブタニ&マイア・シブタニ(USA)の兄妹ペアが、2015~2016年シーズンの競技曲に選んだのもこの曲です。音楽の盛り上がりに乗せて魅せるシンクロナイズドツイズルは最大の見せ場となり、どの大会でも大歓声を受けるプログラムのハイライトに。フィギュアスケートに限らず、ダンス要素のある競技では、コールドプレイの楽曲使用が頻繁に見られるようになっています。

コールドプレイ(Coldplay)のメンバープロフィール!おすすめアルバムは?

コールドプレイ(Coldplay)英国紳士音楽家のメンバープロフィールとは!?

コールドプレイ(Coldplay)のフロントマンを務め、ヴォーカル、ピアノ以外にも多彩な楽器を操るクリス・マーティンは、1977年3月2日生まれ、イングランド南西部デヴォン州の出身。音楽教師であった母親の影響で、幼少期から、自宅のピアノを調律が狂うまで弾き続けたのは有名な話です。

ギターも始め、15歳の頃に友人同士でバンドを組みます。その後、古代世界を学ぶためにロンドン大学へ進学。そこでコールドプレイのメンバーと出会いました。デビュー後の2003年、オスカー女優であるグウィネス・パルトローと結婚し一男一女を授かるも、2014年に離婚。結婚するまで女性と浮いた噂もなく、ゲイ疑惑まで飛び出していたクリス・マーティンですが、初めて真剣交際をしたお相手がオスカー女優だとカミングアウトし、世間をあっと言わせました。

クリス・マーティンに、「ジョニーなくしてコールドプレイは存在しない」と言わしめる、リードギター担当のジョニー・バックランドは、1977年9月11日生まれで、ロンドン出身。11歳の頃、兄の影響でギターを始めます。その後、天文学と数学を学ぶためにクリス・マーティンと同じロンドン大学へ進学。そこでクリス・マーティンと出会います。カーキ色のキャップがトレードマークです。

コールドプレイのファッションアイコンであり、クリス・マーティン曰く「メンバーの中では一番女性に人気がある」というベースギター担当のガイ・ベリーマン。1978年4月12日生まれで、スコットランド出身です。ジェームス・ブラウンや、ビートルズ、ピンク・フロイドに影響を受け、16歳の頃にベースギターを始める傍ら、レアなレコード収集にも精を出していました。トランペットやドラムも練習し、工学を学ぶためにロンドン大学へ進学。在学中、専攻を建築学へ変更しますが、後に退学。おとなしい気質であまり喋りませんが、メンバーで一番の親日家として知られています。

脱退未遂件を持つドラム担当のウィル・チャンピオンは、1978年7月31日生まれで、イングランド・ハンプシャー・サザンプトン出身。10代の頃にアイルランド音楽に強く影響を受け、ギターやピアノ、ベースにティン・ホイッスル、ヴィブラフォーンなど多種多様な楽器に慣れ親しみます。人類学を学ぶために、ロンドン大学へ進学。コールドプレイへの加入時、ドラム経験は全くなかったものの、多種多様な楽器に慣れ親しんできたことが功を奏し、すぐに上達していきました。

コールドプレイ(Coldplay)に男も女も世界中も恋する、おすすめアルバムはこれだ!!

クリス・マーティンが、後に「これは3部作である」と語った、コールドプレイの1stアルバム、2ndアルバム、3rdアルバム。中でも一番おすすめなのは、コールドプレイの記念すべきデビューアルバムである「パラシューツ(Parachutes)」です。大ヒットの要因となった「Yellow」など、素晴らしい楽曲が収録されているのはもちろんのこと、コールドプレイの原点ここにありという一作となっています。

アルバムの大成功にもかかわらず、一部の音楽評論家やコアなファンには酷評だったのは、3rdアルバム「X & Y」。アルバム収録曲の全体的な傾向として、ヒットを狙ったかのようなメロディーライン、代表曲のひとつ「Fix You」が讃美歌のようであったように、壮大な曲に聴かせようと過剰にサウンドプロデュースしたことが反感を買ってしまいました。オルタナティブロックサウンドは、元来1970年代以前のロックの影響が色濃いもの。

さらにアンダーグラウンド志向に則って、きらびやかなエフェクトは敬遠される音楽です。コールドプレイのオルタナティブロックサウンドをデビュー当時から評価してきた人たちからすれば失望するのも無理はありません。とはいえ、純粋に楽曲としては、完成度が高いものに仕上がっていることも事実でしょう。

4thアルバム「美しき生命(VIVA LA VIDA)」。これまでコールドプレイの歌の代名詞でもあったクリス・マーティンの美しいファルセットをできるだけ抑え、音楽的なバランスの中で、ヴォーカルの位置づけをあえて下げることを試みた作品です。トラックの音に歪みを持たせるエフェクト、ディストーション・リフも起用し、これまでにないクリス・マーティンの低いヴォーカルと共に、コールドプレイの新たな可能性を示した名作となりました。

コールドプレイ(Coldplay)三年ぶりの来日公演のゲストアクトにRADWIMPSが抜擢!

21世紀を代表するオルタナティブロックバンドのコールドプレイが、2017年4月19日に東京ドームにやって来ます。これは、2017年3月のアルゼンチン公演を皮切りに、約250万人を動員している「ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズ・ツアー」。

3年ぶりとなる来日ツアーの見どころは、音楽はもちろんのこと、舞台演出です。「Global Inclusion(世界の調和・一体化)」と「Positive」をテーマとしたステージを手掛けるのは、数多くの有名ミュージシャンからの信頼も厚い、照明/舞台デザイナーのポール・ノルマンデール。さらにゲストアクトに、現在日本の音楽界で圧倒的な人気を誇るRADWIMPSが大抜擢されました。日本中のファンの期待は、すでに最高潮です。

ファンに、うれしいニュースは続いています。コールドプレイの新曲「Hypnotised」が、ヴォーカル担当のクリス・マーティンの40歳の誕生日でもある3月2日に公開されました。美しい音色だけれど、シンプルで単調な出だし……と油断していると、エモーショナルなヴォーカルの波に何度も何度ものまれて行き、心を鷲づかみにされ持っていかれてしまう衝撃作。コールドプレイのブレない壮大な音楽性を堪能できます。

オルタナティブロックは、政治性やメッセージ性に富んだ歌詞を使用する傾向にあり、コールドプレイも例外ではありません。特に、ヴォーカルのクリス・マーティンは、デビュー当時からフェアトレード推進活動に熱心で、音楽表現以外でも積極的に行動を起こしてきました。

また、これだけ世界的な人気にもかかわらず、楽曲のメディアでの使われ方に、保守的な姿勢を取り続けています。唯一の例外は、4thアルバム「美しき生命(VIVA LA VIDA)」のアルバムプロモーションも兼ねて、アップルのiPod+iTunesのCMにメンバーたちも出演する形で「Viva La Vida」が使用されたこと。それ以外は、大手企業から、楽曲使用を求めて数億円の契約を持ちかけられても、全て断っているそうです。

クリス・マーティン曰く「企業戦略に僕らの曲が使われてしまうと、バンドの方向性を見失ってしまう可能性がある」とのこと。好き嫌いが分かれやすいオルタナティブロックの世界で、オルタナティブロック以外のファン層も獲得したコールドプレイですから、レコード会社にしてみれば、あの手この手を使って利益を得たいはずです。しかし、そのマーケティング方針に流されず楽曲を作り続け、世界中から愛される結果につながっています。ブレない、芯の一本通ったコールドプレイがオルタナティブロックの可能性をどこまで広げていくのか、引き続き大注目していきましょう。

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