「されど罪人は竜と踊る」は科学と魔法が融合したダークファンタジー!TVアニメ化決定

「されど罪人は竜と踊る」は科学と魔法が融合したダークファンタジー作品!あらすじネタバレ!

「されど罪人は竜と踊る」独自設定が魅力のダークファンタジー作品!あらすじは?

「されど罪人(つみびと)は竜と踊る」、通称「され竜」は、「最も暗黒」「「暗黒ライトノベルの始祖にして最終作」と称されているライトノベル作品です。

「咒式」(じゅしき)という、独自設定の科学と魔法が融合した技術が存在する世界を舞台に物語が展開されます。「咒式」とは、作用量子(プランク)定数を操作することにより、森羅万象を生み出す技術。「咒式」を操る者は咒式士と呼ばれ、戦闘に特化した者は攻性咒式士と呼ばれていました。

世界には、竜や人狼、人虎など、人間に仇なす生物が多く存在しており、その身体に咒式を宿しています。咒式士たちは、そんな異貌の者たちの咒式を操作することで退治も行っていました。赤毛と眼鏡が特徴のガユス・レヴィナ・ソレルと、右の額から頬にかけての刺青と類まれなる美貌を持つ美青年ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフは、ともに攻性咒式士。

相性が悪く、顔を見合わせるたびに罵詈雑言を浴びせ合う関係ですが、戦闘となるとなぜか息がぴったり。異貌の者や賞金首を追っていた2人は、やがて、太古より地上の覇者として君臨する竜や、観光と貿易の都市エリダナを巡る国家の陰謀に巻き込まれていきます。

「されど罪人は竜と踊る」ラノベ史上最も暗黒!?ネタバレあり!

主人公であるガユスとギギナがお互いにぶつけ合う悪口がテンポよく飛び交っている浅井ラボのラノベ作品「されど罪人は竜と踊る」。ガユスは、「不運、不幸の代名詞」と呼ばれるほど不運な体質で、ギギナは、だいたいの物事を剣で解決する戦闘狂で残酷な面を持っています。

主人公2名のやり取りだけ見ても、ラノベ史上最も暗黒と言われても致し方ない面がありますが、「され竜」が最も暗黒という評価を受ける一因は、その容赦のない描写や物語の展開にありました。咒式総合商社ラズエルの御曹司レメディウス・レヴィ・ラズエルは、類まれなる才を持つ咒式士の1人です。

しかし、ウルムン共和国の独裁者ドーチェッタに武器を販売していたことで、反対組織「曙光の戦線」に誘拐されてしまいました。そこで、ウルムン共和国の現状を知ったレメディウスは、組織と行動を共にすることに決め、ナリシアという少女と出会い、恋に落ちます。

しかし、ウルムン共和国の政府に拉致された2人は、拷問を受けた挙句、ナリシアが強姦されるという事態に。命は取られずに放逐されたものの、ひどい飢えに苛まれたレメディウスを救うため、ナリシアは自分を食べるように促し自害します。ナリシアの行動は究極の愛の形とも言えますが、オブラートに包まず、克明に残酷なシーンが描写されているところが、暗黒作品と呼ばれる理由のひとつとなっています。

「されど罪人は竜と踊る」レーベル移籍騒動の真相は?新装版とスニーカー版との違いは?

「されど罪人は竜と踊る」がスニーカーからガガガへ!レーベル移籍騒動の真相は?

「されど罪人は竜と踊る」は、2008年5月から、小学館ガガガ文庫より刊行されています。それ以前は、KADOKAWA(旧角川書店)のスニーカー文庫より刊行されていました。浅井ラボは、2002年に、「されど咎人は竜と踊る」で、第7回スニーカー大賞「奨励賞」を受賞。

投稿作を加筆修正して改題した「されど罪人は竜と踊る」で、2003年に小説家デビューを果たしました。このシリーズは、2006年までに短編集を含め8冊が刊行されましたが、それ以降は、雑誌に短編が掲載されたものの、文庫の発売はされず沈黙状態。2008年にガガガ文庫で刊行されるまでは、「未完になるのでは」などと実しやかに囁かれていました。

後に判明した事実によると、沈黙状態だったのは、浅井ラボ自身の創作上の都合ではなく、スニーカー文庫編集部の過失が続いたため契約を解除したことで、続刊が発売されない状態となっていたからでした。なんと、原稿紛失、写真の無断掲載、担当編集者の失踪など、度重なる過失があったと言います。契約終了後に原稿が無断掲載されるなどしたため、法的闘争にまで発展していたそうです。ようやく2年後に和解し、ガガガ文庫へ正式に移籍となり、続編が刊行されることとなりました。

「されど罪人は竜と踊る」新装版発売!スニーカー版との違いは?

「されど罪人は竜と踊る」は、諸般の事情によりレーベルを移籍しましたが、KADOKAWAスニーカー文庫で刊行されていた作品も、小学館ガガガ文庫より新装版という形で刊行されています。タイトルも、「されど罪人は竜と踊る Dances with the Dragons」に変更されました。

旧版と新装版の本筋に大きな違いはありませんが、大幅な加筆修正がなされているため、レイアウトが違うとはいえ、ページ数は倍程度に増え、ライトノベルではあまり見られない厚さとなっています。スニーカー文庫版からの読者も、さまざまなところで変化を感じている様子です。

まず、浅井ラボのクセのある文章が、新装版では比較的平易になっており、読みやすい印象に。さらに、ガユスの交友関係が広がり、欝々とした雰囲気が多少緩和された印象を抱く読者が多いようです。とはいえ、どちらが良いというわけではなく、純粋に違いを楽しむのも一つの読み方。新装版では消えてしまったエピソードも存在しているので、スニーカー版とガガガ文庫の新装版を読み比べてみるのも面白そうです。

「されど罪人は竜と踊る」TVアニメ化!主人公コンビはあの人気声優

「されど罪人は竜と踊る」がTVアニメ化されることが、2017年8月13日に発表されました。放送は2017年10月5日深夜2時28分よりTBSにて、10月7日深夜1時30分からはBSTBSでも放映が開始されます。一部の製作スタッフ情報はすでに公開されており、総監督を務めるのは錦織博。

2002年「あずまんが大王」や、2008年「とある魔術の禁書目録」で監督を務めました。2014年「トリニティセブン」、2015年「探偵歌劇 ミルキィホームズTD」など、数々の人気作の制作に携わっている実力派です。監督の花井宏和は、2013年「ふたりはミルキィホームズ」等で演出や絵コンテなどを担当しており、「され竜」が初めての監督作品となります。

シリーズ構成を務める伊神貴世は、脚本家のほか、小説家としても活躍中。2011年「神様のメモ帳」や「輪るピングドラム」、2013年、2015年と放送された「きんいろモザイク」等でも脚本を担当しました。アニメーション制作は、2013年「ムシブギョー」、2016年「魔法少女リリカルなのは」シリーズ「ViVid Strike!」の制作などを行っている「セブン・アークス・ピクチャーズ」が担当します。

キャストは主役の2名のみ発表されており、ガユス・レヴィナ・ソレル役を演じるのは島﨑信長です。デビューして以降、2013年~2016年「ダイヤのA」降谷暁、2013年~2014年「Free!」七瀬遙、2017年「クズの本懐」粟屋麦など、数々のイケメンキャラクターを演じてきました。

2013年には、第7回声優アワード「新人男優賞」を受賞するなど、特徴的な名前とともにイケメン声優として広く認知されています。島﨑信長は、「原作ファンもアニメからのファンも楽しめるように精一杯取り組みたい」と、ガユス役に対する意気込みを語りました。

ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ役を演じるのは細谷佳正。2011年「ちはやふる」綿谷新、2014年「テラフォーマーズ」膝丸燈、2015年「アルスラーン戦記」ダリューンなど、低音の青年から少年まで幅広く演じ分ける演技派です。2017年4月に喉の治療のため一時休業していましたが、2017年8月より復帰しています。

公式Twitterおよび公式サイトの運営が開始され、放送を前に徐々に盛り上がりを見せている「されど罪人は竜と踊る」。作り込まれた世界観と個性的なキャラクターが織りなすダークテイストな物語をお楽しみください。

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