濱田祐太郎は盲目のお笑い芸人!“目が見えない”ならではのネタが面白い

濱田祐太郎は盲目のお笑い芸人!なぜ吉本所属の芸人に?

濱田祐太郎が盲目となった理由とは?3万人に1人が発症する病気だった

濱田祐太郎は、「R-1ぐらんぷり2018」決勝進出決定を機に、盲目のお笑い芸人・漫談家として話題となっています。生まれつき左目は全く見えず、右目は明暗が分かる程度の視力という濱田祐太郎が患ったのは先天緑内障。新生児の3万人に1人の割合で発症すると言われており、目の水分量を調整する部分が適切に発育せず、眼圧が高まることで視神経が障害されてしまうという病気です。

お笑いのステージに立っても観客の顔は見えないため、笑い声だけが反応を探る手段ですが、スベッた時には「今日は観客はいない」と自分に言い聞かせるという強心臓も強みの濱田祐太郎。2017年10月にNHK新人お笑い大賞の決勝進出を果たした際には、自身の特徴を「障害があってピン芸人でそこそこのしゃべりをするという、もの珍しさ一点だけ」と言い切っています。

濱田祐太郎はなぜ吉本所属の芸人に?目標は「障害を意識せず大笑いしてもらうこと」!

濱田祐太郎は、1989年9月8日、兵庫県神戸市の出身です。神戸の視覚特別支援学校を卒業しているため、あん摩マッサージ指圧師と、はり師の国家資格を持っています。そんな濱田祐太郎が小学生のころから好きだったのがお笑い番組でした。いつもテレビやラジオで漫才を聞いていたという濱田祐太郎のお気に入りの芸人は「ハリガネロック」「ピッキーズ」。国家資格を取得した後も「お笑い芸人になりたい」という思いを抱き続け、アルバイトでお金を貯めると、吉本総合芸能学院(NSC)に入学します。

NSC大阪の35期生となった濱田祐太郎がお笑い芸人としてデビューしたのは2013年4月のことでした。濱田祐太郎が得意とするのは、自虐的とも言える盲目ネタですが、「障害者であることを意識せず、大笑いしてもらうこと」が目標のひとつだと語っています。

濱田祐太郎にとって「バリバラ」は黒歴史!?“目が見えない”ならではのネタが面白い!

濱田祐太郎にとって「バリバラ」は黒歴史!?スベリまくった1分間とは?

盲目ゆえ、屋外のロケは無理でも「劇場なら話せる」と考え、漫談にこだわってきた濱田祐太郎には黒歴史があるとか。それが、デビュー間もない頃に出演したNHK Eテレの「バリバラ」という障害者をテーマにしたバラエティ番組です。漫談家の濱田祐太郎が要求されたのは、5分という短い時間で行うショートコントや一発ギャグ。

その上、全国放映されたのは「ズルズルに滑った1分間」だったと明かしています。「今時珍しい純粋な漫談家が誕生した」と評価する声も増えてきた今となっては、濱田祐太郎の黒歴史コント&ギャグはかえって貴重かもしれません?!

濱田祐太郎の“目が見えない”ならではのネタが面白い!誰にも真似はできない!

濱田祐太郎が得意とするのは、自虐ネタを含めた「盲学校あるある」などを中心としたバリアフリー漫談です。「目見えへんけど、二度見した」「母親が俺と話しているときに大事なポイントでジェスチャーしてきた」など、“目が見えない”からこそ起こるあるあるネタをサラッと交えて笑いを取ります。

ネタの途中で「どっちか迷ったら、笑っといてくださいよ」と言うのは、「障害を笑ってはいけないのでは?」と考えがちな観客への思いやりでしょうか?いつも明るい濱田祐太郎のステージは、遠慮や嫌悪感を抱かせず、自然な笑いに包まれていると評判です。“目が見えない”からこそ生み出せるバリアフリー漫談は、濱田祐太郎の武器であり、誰にも真似はできません。

濱田祐太郎が「R-1ぐらんぷり2018」決勝進出!お笑い芸人になりたいという思いを貫く!

濱田祐太郎が「R-1ぐらんぷり2018」で決勝進出を果たしました。目が見えない芸人が決勝に進出するのは史上初ということでも大きな話題を集めています。

濱田祐太郎が初めて「R-1ぐらんぷり2018」に挑戦したのは2012年で、この時は、準決勝まで進みました。舞台では堂々としている濱田祐太郎ですが、初めてエントリーした時には、極度の緊張のため、家に帰るまで膝の震えが止まらなかったそうです。目が見えない濱田祐太郎が観客の反応を感じ取れるのは耳だけなので、どうしても不安になりがち。

しかし今では、笑い声が聞こえないときは「観客はいない」と言い聞かせるなど、自らの境遇を逆手にとってポジティブな気持ちを保つ術も身に付けています。
7回目のエントリーにしてとうとう「R-1ぐらんぷり2018」決勝進出を果たした濱田祐太郎の目標は、もちろん優勝すること。そして、将来的にはお笑い芸人一本で生計を立てていきたいと力強く語っています。「お笑いしかなかった。とにかく芸人になりたかった」の言葉にもその気持ちが強く表れていると言えるでしょう。

「他の障害者を勇気づけるために漫談をやっているのか」とよく聞かれるという濱田祐太郎ですが、実はそういった思いはあまりないとか。自分のネタに勇気づけられる人がいるのであれば「障害があってもなくても構わない」「自分がやりたいと思うことをやっているだけ」と迷いはありません。そんな濱田祐太郎が、「R-1ぐらんぷり2018」決勝でネタを競うのは11名。ゆりやんレトリィバァなど強敵も多いですが、誰にも真似できない芸風でテッペンを目指してほしいものです。

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