ジェフ・ベックの脅威ギター奏法を解説!代表曲はコレ!

ジェフ・ベックの脅威ギター奏法を解説!代表曲はコレ!

ジェフ・ベックのギター奏法とは?ピックを使う頻度を減らし細かい音程操作によってその個性を演出していた

ジェフ・べックは、1944年にイングランドで生まれたギタリストで、エリック・クラプトンやジミー・ペイジと並ぶ、世界三大ロックギタリストの1人です。ジェフ・ベックのギターフレーズは、基本的に、ブルースやロックンロールを元にしたペンタトニック・スケール(5音でできた音階)になります。

1980年代以降は、ピックを使わない、フィンガー・ピッキングに移行したジェフ・ベック。ピックを使用して演奏する機会もありますが、その場合は、オルタネイト・ピッキング(ピックを上下に動かす奏法)を主体とし、中指や薬指でのフィンガー・ピッキングを織り交ぜてアレンジしていることも。加えて、ジェフ・べックは、ギターのボリュームとトーンのノブを頻繁に調整し、ピックアップの切り替えもこまめに行っています。

ボリューム奏法やタッピング奏法を多用するのも特徴的といえるでしょう。トレモロアーム(音を変化させる装置)を多用する演奏スタイルですが、ジェフ・ベックの場合、ビブラートをかけるためだけでなく、アームを操作することで、音程も操作しています。ときには、アームを使わずに、掌で直接ギターブリッジを振動させてビブラートをかけることも。さまざまなギター奏法の工夫により、ジェフ・ベック独特の音色が奏でられていることが分かります。

ジェフ・ベックの代表曲は!?原曲はスティーヴィー・ワンダー作曲だった?

ジェフ・ベックの代表曲は、やはり「Cause We’ve Ended As Lovers」でしょう。もともとスティーヴィー・ワンダーの元妻であるシリータが歌っていた楽曲で、スティーヴィー・ワンダーが、作詞、作曲、プロデュースを手掛けています。スティーヴィー・ワンダーは、別の曲「Superstition」をジェフ・ベックに捧げる予定でした。しかし、その曲は、結局スティーヴィー・ワンダー自身のヒット作になりました。

結果的に捧げられることになった「Cause We’ve Ended As Lovers」は、ジェフ・ベックがインストルメンタル主体に転向したアルバム「ブロウ・バイ・ブロウ」以降の代表曲の1曲です。スティーヴィー・ワンダーの原曲では、ソフトなヴォーカルによる物静かな曲だった「Cause We’ve Ended As Lovers」。

これを、ジェフ・ベックが、メロディラインの寸断や調性を変化させた上、独特な奏法を組み込んだことで、ダイナミックで知的な泣きのギター・インストゥルメンタル曲へ変貌させました。今や、多くのギタリストに影響を与える曲ともなっています。

ジェフ・ベック共演の女性ベーシストが話題!人柄が知りたい

ジェフ・ベックと共演していた女性ベーシストとは!?彼女が一躍有名になったエピソードに迫る!

ジェフ・ベックが一目置いている女性ベーシストがいます。彼女の名は、タル・ウィルケンフェルド。2007年7月に、ジェフ・ベックのバンドのレギュラー・ベーシストに抜擢され、クロスロード・ギター・フェスティバルでジェフと共演しています。

ジェフ・ベックの代表曲である「Cause We’ve Ended As Lovers」のベースソロの演奏で注目を集めました。タル・ウィルケンフェルドは、ジェフ・ベックのライヴ・アルバム「ライヴ・ベック3〜ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ」にもベーシストとして参加しました。

ジェフ・ベックが認めたベーシスト、タル・ウィルケンフェルドは、1986年にオーストラリアで生まれました。14歳の時にギターを始め、その後高校を中退し、ロサンゼルスに移住。アメリカに移住した当初は、ギタリストとしてのトレーニングを受けていましたが、17歳の時にベーシストに転向しています。

影響を受けたベーシストとして挙げているのは、ジャコ・パストリアスや、アンソニー・ジャクソンの名です。ジェフ・ベックの他には、ハイラム・ブロック、スティーヴ・ヴァイ、オールマン・ブラザーズ・バンド、ウェイン・クランツなどとも共演をした実績があります。

ジェフ・ベックの神秘のベールに包まれた人柄が知りたい!

ジェフ・ベックは、プライベート情報が大きく取り上げられることもなく、長いキャリアにもかかわらず、スキャンダルらしいスキャンダルもありません。エレキギター以外の演奏に挑戦するでもなく、作詞作曲はおろか、歌うことすらしないジェフ・ベックは、ある意味、エレキ一筋の一介の職人といったイメージです。

古城に住み、菜食主義者かつ完璧主義者であると聞けば、もはや職人を越えて、仙人のようでもあります。そんな神秘的なイメージがまた、コアなファンたちを惹きつけているのでしょう。

性格について、よく比較されるのは、同じく世界三大ロックギタリストに数えられているエリック・クラプトンです。人懐こい性格で、人間的と評されるエリック・クラプトンに対して、利己的で、非情で、自分勝手な性格とされるのがジェフ・ベック。

しかし、「孤高のギタリスト」と呼ばれる存在でありつつ、現在までカリスマ的な人気を保ち続けていられるのは、ジェフ・ベックの演奏から、ギターへの熱い情熱が伝わってくるからではないでしょうか。

ジェフ・ベックとジミー・ペイジが国技館に!?2017年1~2月の来日公演が決定!

ジェフ・ベックが、2016年11月11日に東京で行われた音楽イベント「CLASSIC ROCK AWARDS 2016」に登場しました。世界三大ギタリストのもう1人であり、ジェフ・ベックとは古い仲でもあるジミー・ペイジとの共演もかねてから噂されていたこのイベント。一般席も1万8000円と高額ですが、最も良い席には30万円という破格の値がつけられるほどの人気ぶりでした。

しかし、当日は、プレゼンターのジミー・ペイジが、ジェフ・ベックをステージに招いてトロフィーを渡した後にステージを降りてしまい、ジェフ・ベックのみの演奏で終わる事態に。「大御所ジミー・ペイジとジェフ・ベックのセッションは多分これが見納め」という宣伝コメントが観客の期待を煽っていた分、終演後には、主催者への批判が殺到したのは記憶に新しいところです。

「CLASSIC ROCK AWARDS 2016」では、惜しくも2大スターの共演は実現しなかったものの、2017年1~2月には、ジェフ・ベックの来日公演が控えています。ジェフ・ベックは、2016年7月に、6年ぶりとなるアルバム「ラウド・ヘイラー」をリリース。女性ヴォーカルをフィーチャーするなど、今までとは異なる演出で、ギタープレイを魅せています。

デビュー50周年を迎えたジェフ・ベックは、ますます意気軒高のようです。横浜、仙台、盛岡、東京、大阪、福岡、広島、名古屋を勢力的に回るこのツアーでは、年齢を感じさせないギタープレイで、ますますファンを魅了してくれるに違いありません。

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