梶浦由記が手掛ける「魔法少女まどかマギカ」などアニメ音楽の魅力!菅野よう子とどっちがスゴイ?

梶浦由記が手掛ける「魔法少女まどかマギカ」などアニメ音楽の魅力!菅野よう子とどっちがスゴイ?

梶浦由記は「魔法少女まどかマギカ」のアニメ音楽プロデューサー!世界観を語る哀愁がイイ!

梶浦由記は、「魔法少女まどかマギカ」などの人気アニメの劇伴曲を担当する作曲家兼音楽プロデューサー。梶浦由記の音響演出に見られるアニメ世界観のハマリ具合、世界そのものを構築する実力は、「魔法少女まどかマギカ」大ヒットの立役者といっても過言ではありません。

また、梶浦由記がプロデュースするFictionJunctionやKalafinaは、「魔法少女まどかマギカ」をはじめ、「機動戦士ガンダムSEED」「黒執事」「Fate/Zero」「アルスラーン戦記」と、数々のアニメソングを世に送り出しています。マイナーコードで展開され、まるで北欧民族音楽のような梶浦由記のメロディラインは、特に、深いストーリーのアニメ作品を、よりドラマティックに語る哀愁を感じさせられるものばかり。それこそが、人気J-popアーティストとタイアップするなど、アニメキャラを描いたアニソンらしいアニソンにはない梶浦由記独特のアニメ音楽の魅力なのです。

梶浦由記は天才・菅野よう子には勝てない?アニメファンが支持するのはどっち?

梶浦由記と菅野よう子は、実力派作曲家・音楽プロデューサーとして、アニメ業界で双璧を成す存在。近年の人気アニメ作品の劇伴曲、アニメソングの大半を占める2人ということで、”梶浦由記VS菅野よう子”という論争はたびたび起こります。菅野よう子といえば、歌ものアニメ「マクロスプラス」の劇伴歌、「カウボーイビーバップ」「創聖のアクエリオン」とシングルヒットを叩きだしたアニソン界の重鎮。

OL出身のバンドキーボーディストだった梶浦由記と比べ、ヤマハ音楽教室に通う幼少期から、数々の作曲コンクールで優勝歴を重ねた天才として、音楽の引き出しの多さが格段に上という意見が多く見られます。ただ、ワンパターンと言われがちな梶浦由記に対し、菅野よう子の多様性はパクリありきという声も。結局のところは、語るに値するほど2人が売れているということのみが確かなことで、あとは、楽曲だけではなく、アニメ作品自体の好みの問題もあるのかもしれません。

梶浦由記は「歴史秘話ヒストリア」テーマ曲も!NHKに認められたワケとは?

梶浦由記「歴史秘話ヒストリア」Kalafinaが歌うテーマ曲、BGMのストーリー性が胸を打つ!

梶浦由記は、2009年から放送が開始されたNHK「歴史秘話ヒストリア」のテーマ曲と主なBGMも担当しています。2013年からオープニングテーマとなったKalafinaの「storia」は、今ではすっかり「歴史秘話ヒストリア」の顔。これから始まる壮大な歴史ロマンの予感をかきたて、郷愁を誘うメロディは、梶浦由記のお家芸でもあります。

同じくKalafinaが歌うエンディングテーマは、「夢の大地」と「far on the water」に続き、2016年4月から使用されている「into the world」ですでに4作目。「into the world」の、「地図のある旅はもう終わり」という歌い出しには、たとえ悲しく重苦しい歴史を辿っても、明日へ進む希望の光を感じさせられます。こうしたオープニング、BGM、エンディングを通ずるストーリー演出こそ、梶浦由記の楽曲製作の骨子といえそうです。

梶浦由記の楽曲の文化性はNHK番組にマッチ!視聴者層の拡大にも期待!

梶浦由記は、「歴史秘話ヒストリア」に続き、2010年8月15日放送のNHKスペシャル「終戦特集ドラマ・15歳の志願兵」、2014年の朝ドラ「花子とアン」と、近年、NHKでの活躍が目立ちます。NHKと従来のアニメ作品とでは存在意義に隔たりがあるようにも思えますが、梶浦由記音楽の哀愁の中に光を見出そうとするドラマ性と、NHK「歴史秘話ヒストリア」の融合はお見事。

今日のNHKでの需要の背景には、「歴史秘話ヒストリア」の成功が間違いなく影響しているはずです。しかし、梶浦由記は、2004年~2008年の「経済羅針盤」や、2005年のアニメ「ツバサクロニクル」と、NHK番組の音楽も手掛けています。すでに梶浦由記の音楽の文化性に着目していたNHKとしては、多くのヒットアニメを手掛ける高名を見逃す手はありません。梶浦由記音楽の起用は、古参NHKファンを納得させるものであり、若い世代の視聴者を獲得する上でも非常に有効だといえそうです。

梶浦由記のアニメ音楽制作の精神力!躍進止まらずソードアート・オンライン北米単独公演まで!

梶浦由記は、1月期の大ヒットアニメ「僕だけがいない街」、7月から放送中の「アルスラーン戦記」のエンディングテーマを手掛けるなど、2016年も勢いが止まりません。そして、2017年の劇場版映画公開に向けて、1月には、梶浦由記が音楽を手掛けた2012年~2014年のアニメ「ソードアート・オンライン」(通称SAO)のサウンドトラックも発売されました。このサウンドトラック「ソードアート・オンラインミュージックコレクション」は、全131曲にも及ぶ超大作。

梶浦由記曰く、アニメ1作品につき50曲、歌モノになると1曲につきBGM10曲分の労を要するそうですから、数本のアニメ作品を抱えた場合に費やす期間を考えると、途方もない話です。それでも、「このシーンでは自分が何を聴きたいか」、「3秒で、シーンに準じた感情が生まれるように」と、1曲1曲に全神経を注ぐという梶浦由記。

音楽で説明するべきか否か、逆に、謎を表現するべきシーンにおける音楽の活かし方は、作品をガラリと変えてしまいかねない判断です。日本のみならず、海外のアニメファンをよりアニメ本編に惹きつけるのは、この繊細な音楽制作があってこそ。2017年1月14日には、梶浦由記によるソードアート・オンラインコンサートがハリウッドで開催されます。裏方のイメージが強いアニメ音楽クリエイターが、北米の地で単独公演という大舞台を踏むという異例の事態に、梶浦由記の圧倒的な存在感を感じざるを得ません。

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