木内一裕のデビュー小説「藁の楯」は映画化されカンヌ出品!「不愉快犯」他おすすめ小説は?
木内一裕のデビュー小説「藁の楯」は映画化されカンヌ出品!新刊「ドッグレース」はシリーズ4作目!
木内一裕は、2003年に「藁の楯」でデビューした小説家です。「藁の楯」は、デビュー作にしていきなり三池隆監督によって映画化され、カンヌ映画祭に正式出品されました。また、小説家デビューを果たす前には、自らも「きうちかずひろ」名義で映画監督デビューをしています。
それは、1991年に公開された「CARLOS/カルロス」です。その後も、1997年には、自ら監督・脚本を務め、渡瀬恒彦主演の映画「鉄と鉛」、1999年には竹中直人と小泉今日子が共演した「共犯者」といった作品も発表しています。
木内一裕の新刊「ドッグレース」はシリーズ4作目!
小説家としてだけでなく、映画監督としても活躍する木内一裕。2018年11月には、自らの小説「アウト&アウト」を原作にした同名の映画が公開されます。監督も、もちろん木内一裕本人です。ちなみに小説家・木内一裕としての最新刊「ドッグレース」は、「アウト&アウト」の続編で、シリーズとしては4冊目。元ヤクザの探偵・矢能を主人公にしたこのシリーズは、他に「ハードドッグ」と「水の中の犬」があります。
木内一裕のおすすめ小説は完全犯罪を描く「不愉快犯」!別名義「きうちかずひろ」での活動は?
木内一裕のおすすめ小説は完全犯罪を描く「不愉快犯」!
木内一裕の小説でおすすめと言えば、なんといっても一癖も二癖もある元ヤクザの探偵・矢能政男が活躍する人気シリーズが挙げられます。シリーズ最新刊「ドッグレース」では、矢能は、古巣である暴力団で起きた殺人事件の犯人捜しに奔走します。
その他にも、完全犯罪を成し遂げようとする人気ミステリ作家が登場する「不愉快犯」や、口が達者な女性編集者が、ピンチを弁舌鋭く切り抜けるクライムサスペンス「嘘ですけど、なにか?」もおすすめです。
木内一裕の別名義「きうちかずひろ」での活動は?人気漫画家だった!
小説家や映画監督として活躍している木内一裕は、実は漫画家でもあります。1983~2003年まで連載されていた漫画「BE-BOP-HIGHSCHOOL」を手掛けた「きうちかずひろ」は、木内一裕の別名義。「BE-BOP-HIGHSCHOOL」は、単行本48巻にのぼる長寿連載で、何度も映画化もされて一大ブームを巻き起こすほどの人気作品です。
漫画家きうちかずひろ名義では、「サル番長」や「MI-4」もある他、「喧嘩猿」等の漫画原作者としても活躍していましたが、現在は小説家・木内一裕としての活動が中心となっています。
木内一裕の代表作「アウト&アウト」に遠藤憲一が出演!
漫画家や映画監督きうちかずひろとしても成功を収めている、異色経歴を持つ木内一裕。小説家デビューしてから10年以上が経った現在、小説家・木内一裕のファンも定着しつつあるのではないでしょうか。
漫画家きうちかずひろとしての代表作「BE-BOP-HIGHSCHOOL」は、ヒロシとトオルの不良高校生コンビが、恋愛や喧嘩に明け暮れる日々を描いた作品でした。一方、小説家・木内一裕の作風は、一癖も二癖もある魅力的なアウトローが活躍する痛快なハードボイルド。とはいえ、思えば「BE-BOP-HIGHSCHOOL」のトオルとヒロシがツッパリというアウトローだったように、小説にも、漫画と同じくアウトローが独自の美学をもって活躍するという共通点があるようです。
そんな小説家・木内一裕の代表作の一つといえる「アウト&アウト」。元ヤクザの探偵・矢能政男が殺人事件に巻き込まれますが、そこは元ヤクザの探偵だけあって、独自の反撃をしかけていくというあらすじです。この「アウト&アウト」を、木内一裕自らがメガホンを取り映画化した作品は、2018年11月に公開されます。
矢能を演じるのは、今や日本映画界を代表するばかりか、ドラマやCMにもひっぱりだこの俳優・遠藤憲一です。矢能が娘のように育て、探偵事務所の電話番も務める少女・栞は、人気子役の白鳥玉季が演じます。
公開されたディザービジュアルでフューチャーされているのは、遠藤憲一演じる矢能が、白鳥玉季演じる栞をしっかり抱きしめるシーン。脇を固めるキャストには、竹中直人や要潤、高畑淳子といった演技派も名を連ねており、映画への期待度をさらに高めています。
小説家・木内一裕の代表作「アウト&アウト」が、映画監督きうちかずひろの代表作となるかは、映画が公開されてのお楽しみといったところでしょう。