小林稔侍は大学受験を蹴って東映試験を選択!息子・小林健や娘・小林千晴も俳優の道へ!
小林稔侍は大学受験を蹴って東映試験を選択!みごと第10期東映ニューフェイス合格!
小林稔侍(こばやしねんじ)は、2時間ドラマに欠かせない実力派俳優です。小林稔侍は1941年2月7日生まれなので、とうに70代を越えていますが、身長180cmと、その年代にしてはかなり背が高いほうです。和歌山県出身で、和歌山県立笠田高等学校を卒業しています。
中学生時代から高倉健の大ファンで、映画の世界に憧れて東映ニューフェイスの試験を受けたという話は有名です。念願の第10期東映ニューフェイス募集に合格したのは1961年のこと。実は、試験日が大学受験の日と重なっていたため、どちらを受けるか迷った小林稔侍は、親には大学入試に行くと嘘をついて東映の試験を受け、見事に合格しました。とはいえ、いきなり高倉健に並ぶような人気俳優になったわけではなく、1980年代前半まではほとんどが脇役や悪役ばかりでした。
次第に演技が認められて有名監督に抜擢される機会も多くなり、1986年のNHKの朝ドラ「はね駒(はねこんま)」で主人公の父親役を演じるとブレイク。ドラマ初主演となった2時間ドラマ「なんでも屋探偵帳」がシリーズ化されるなど、テレビドラマの世界で人気を博していきました。
小林稔侍の息子・小林健や娘・小林千晴も俳優の道へ!CMやドラマで親子共演も!
主演している「税務調査官・窓際太郎の事件簿」や「駅弁刑事・神保徳之助」などの2時間ドラマシリーズで見せる飄々とした中年男というイメージも強いかもしれません。
アクション作品や任侠ものから、刑事ドラマや特撮番組まで、これまでに実にさまざまな役柄を演じてきている小林稔侍には2人の子供がいます。俳優として歩み続けてきた父親の背中を見てきたからなのか、長男の小林健、長女の小林千春ともに、俳優として活動中です。
ドラマやCMで親子共演したことも少なくなく、ドラマでは息子の小林健と「駅弁刑事・神保徳之助」で、娘の小林千春とは「なんでも屋探偵帳」や「税務調査官・窓琵琶太郎の事件簿」などで共演しています。2016年の「親子ぶらり旅」では、親子3人で出演しました。
小林稔侍はドラマ「キャプテンウルトラ」に出演も不人気で途中降板?!芸能界に兄弟多数?
小林稔侍はドラマ「キャプテンウルトラ」でキケロ星人ジョー役で出演していた!
小林稔侍は、1967年のTBSドラマ「キャプテンウルトラ」第1話~第12話に出演しています。「キャプテンウルトラ」は、「宇宙特撮シリーズ」として東映が制作した作品です。舞台は、21世紀後半の地球。宇宙開発の時代を迎えたものの、宇宙にはまだまだ未知なる危険がいっぱいでした。そこで、宇宙警察パトロール隊の隊員キャプテンウルトラが、仲間とともに、宇宙の怪獣たちと戦うというストーリーです。
小林稔侍が演じていたのは、キャプテンウルトラとともに戦うキケロ星人ジョー。金色に光るかぶりものと上着にあずき色のパンツ姿というジョーは、正義の味方であるにもかかわらず、子供たちの間で不人気だったため、途中降板することが決まりました。最後の登場となる12話では、地球のためによくがんばってくれたジョーは宇宙船を与えられ、故郷の星に帰って行った設定となっています。
小林稔侍は芸能界に兄弟多数?「小林」姓あるあるる
小林稔侍には10歳年上の兄がいます。一時期は、その兄とは俳優の小林桂樹だと勘違いしている方も多かったようです。2010年に亡くなっている小林桂樹は、1923年生まれ。18歳も年齢が離れている上、小林桂樹の出身は群馬県で、小林稔侍は和歌山県です。渋い演技で知られた名優・小林桂樹は、路線的には小林稔侍と似ていると言えるのかもしれませんが、兄弟ではありません。
また、小林薫を小林稔侍の兄弟だと思っている方もいるとか。小林薫は京都府の出身で1951年生まれ。小林稔侍の10歳「下」なので、こちらも単なる噂ということは明らかです。同じ小林姓なので混同されるのでしょうが、名優がそろって小林姓であるとは面白いですね。
小林稔侍がドラマ「警視庁ゼロ係」元総理役!”捜査する側”から”捜査される側”に!
小林稔侍は、2017年7月21日に始まったテレビ東京系ドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SECOND SEASON」に、レギュラーキャストとして出演しました。「警視庁ゼロ係」は、2016年から放送されている刑事ドラマシリーズで、小泉光太郎演じるキャリア警視・小早川冬彦と、松下由紀演じる女性刑事・寺田寅三がバディを組み、いろいろな事件を解決していく物語。
セカンドシーズンで小林稔侍が演じているのは、オリンピック誘致に力を注いでいた元総理の沢村和男です。10年前に発生した「総理暗殺未遂事件」の当事者で、小早川冬彦は、その事件について独自調査したZレポートを提出していました。それぞれの放映ごとに事件が起こりますが、根底には「総理暗殺未遂事件」が絡んでいる様相を呈していることから視聴者の注目を集め、右肩上がりの視聴率をキープしてきた「警視庁ゼロ係」。
刑事役など「捜査する側」での出演が多かった小林稔侍が、元総理という、重厚かつ「捜査される側」という全く違った役どころを演じたことで、新たなる魅力を発揮した作品とも言えるでしょう。
映画「学校Ⅲ」以降、山田洋次監督作品に欠かせない俳優の1人でもある小林稔侍は、2016、2017年に連続公開された映画「家族はつらいよ」シリーズに出演。2018年公開の映画「不能犯」にも出演するなど、名脇役として相変わらず活躍しています。主役としては、計30作を越えた「税務調査官・窓際太郎の事件簿」や、シリーズ化されて10年を迎えた「駅弁刑事・神保徳之助」など、2時間ドラマも好調のまま。80代も間近ですが、今後も、さまざまな顔を見せ続けてくれるに違いありません。