窪田義行は独自の世界観を持つ将棋棋士!ファンを魅了する窪田ワールドとは?対局中に変な動きをする?現役棋士では珍しい振り飛車党?

2020年3月26日 更新

窪田義行は小学生の頃から活躍していた!プロになるまでの気になる経歴とは

窪田義行は将棋棋士です。1972年5月18日生まれ。東京都足立区出身です。多くの他のプロ棋士と同様に小学生の頃には既に将棋を始めていた窪田義行は、1984年に開催された第9回小学生将棋名人戦で優勝を飾っています。

この大会は1976年の第1回開催以降、永世7冠を達成した将棋史に名を残す棋士である羽生善治や「羽生世代」として有名な実力棋士である佐藤康光、森内俊之、屋敷伸之なども優勝や第三位入賞を果たしており、多くのプロ棋士を輩出している非常に格式高い大会です。窪田義行が優勝を飾った大会の決勝戦で対局したのは後にプロ棋士となる金沢考史であり、レベルの高さが伺えます。

小学生将棋名人戦で優勝後、窪田義行はプロ棋士を養成する機関である奨励会に入会します。奨励会では入会後にプロ棋士の門下生となることが一般的で、窪田義行は花村元司に師事します。

ちなみに将棋界の7大タイトルのひとつである王位を獲得した深浦康市は、弟弟子にあたります。このような環境下で切磋琢磨した窪田義行は1994年、22歳の時にプロ入りを果たします。

プロ入り後に苦悩の日々を過ごす

プロ入りになった窪田義行を待っていたのは、順風満帆の棋士人生ではありませんでした。

激しい成績不振に陥り、27歳の時には26戦中4勝しかあげることができなかった窪田義行。そのうちの1勝は、女流棋士の清水市代からあげたものでした。20代のうちは成績をあげることが出来ず、一時は順位戦のフリークラス転落の危機を迎えます。

順位戦とは将棋界で最も歴史のあるタイトルの一つである名人に挑戦するための予選であり、実力の順にA級1組、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5つのクラスに棋士が振り分けられます。フリークラスとはこれらのクラスに属せない程の実力であることを示し、フリークラスに転落した棋士は10年以内に復帰しないと引退しなければならない決まりがあります。

フリークラスから復帰した例は過去に9例のみと、フリークラスへの転落は棋士人生の危機と言っても過言ではない出来事です。この危機に見舞われた窪田義行は一念発起。30歳にして順位戦で9勝1敗という好成績を収め、見事順位戦に留まったのです。

その後勢いに乗った窪田義行は2005年に7大タイトルの一つである棋聖戦でベスト8に残ったり、2006年には毎年開催されるNHK杯戦でベスト4に残ったりと、好成績を収めるようになりました。

このように紆余曲折を経た棋士人生を送っている窪田義行ですが、非常にユニークな人柄であることが知られています。

ニコニコ生放送で「チーム対抗詰将棋カラオケ」というカラオケと棋士というあまり馴染みの無い組み合わせの番組に登場したり、時代劇・特撮・アニメなど広範な趣味を持っていたりと、他棋士ではあまり見られない一面を持っています。

この人柄が注目されてか、明石家さんまがMCを務めるテレビ番組「痛快!明石家電子台」にも出演。今後メディアに取り上げられることが多くなるのではと予想されます。

対局中に空気清浄機を持ち込む!?ファンを魅了する「窪田ワールド」って?

窪田義行のユニークさは、人柄だけに留まりません。対局中に小型の空気清浄機を持ち込んだり、あらぬ方向を突然指差して対局者を困惑させたりと、行動も非常にユニークです。

対局中には必ずと言ってよいほど、その行動が話題になります。

この窪田義行の人柄、行動を総称して「窪田ワールド」と呼ばれ、ファンの間で親しまれています。

また文章からもその独特さは読み取ることができ、例えば「対局中の飲み物を教えてください」という何の変哲もない質問に対しても「有機栽培無農薬及び合成添加物無添加ストレート果汁使用を基本に模索中(スズメバチエキス入り飲料と発泡硬水は不可欠)」という珍妙な回答をしています。

が、「座右の銘は?」という質問対しては「棋士は勝って笑顔を見せる仕事じゃない、観戦者を笑顔にさせる仕事だ」と回答しておりそのプロ意識の高さが伺えます。

ファンからそのユニークさが注目されることが多いものの、しっかりとプロ棋士としてのプライドを持って対局に臨んでいることも人気の理由と言えますね。

窪田義行はプロ棋士では珍しい振り飛車党!この戦法にこだわる理由とは

将棋には、飛車を初期位置に置いたまま戦う「居飛車」と、飛車を移動させて戦う「振り飛車」と、大きく分けて2つの戦法があります。どちらもメジャーな戦法ですが、プロ棋士は勝率の高さから居飛車を主戦法とする場合が多く、振り飛車をメインに戦うプロ棋士は少数です。

そんな中、窪田義行は振り飛車を主戦法とし、振り飛車に関する著書を多数執筆するほどのこだわりを持っています。自身のTwitterでも「私は四間飛車(振り飛車の一種)で勝つために棋界にいる。決してそこから離れることはない」とコメントしており、勝率が高いとは言えない振り飛車で戦うことに対する強い信念がうかがえます。

この姿勢は後進にも影響を与え、若手の振り飛車党として知られる菅井竜也が目標の人物に窪田義行を挙げています。

時にそのユニークな言動が注目を集める窪田義行ですが、自身のスタイルに強いこだわりがあるからこそ、素晴らしい将棋ができるのかもしれません。次はどんな窪田ワールドを見せてくれるのか楽しみです。

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