マイケル・ムーアのトランプ大統領批判の経緯!その言い分とは!
マイケル・ムーアがヒラリー支持の声明を発表しトランプ現大統領を徹底批判!
アメリカ合衆国出身のジャーナリストにして、政治活動家、ドキュメンタリー映画監督でもあるマイケル・ムーアは、2016年のアメリカ大統領選において、民主党候補ヒラリー・クリントンを支持する声明を発表しました。
当初、世間が圧倒的に優勢と見ていたのもヒラリー・クリントン候補です。共和党候補であるドナルド・トランプを破って、アメリカ初の女性大統領に就任すると思われていました。とはいえ、選挙の後半戦に差し掛かると、ヒラリー・クリントンの私用メール疑惑や体調不良説が飛び出すなど、選挙戦の行方は不透明に。
そうした中、マイケル・ムーアは、大統領選挙直前に、反トランプを題材にしたドキュメンタリー作品を期間限定上映し、現トランプ大統領を徹底的に批判しました。しかし、マイケル・ムーアの願いも虚しく、大統領選は、現トランプ大統領の勝利に終わってしまいます。
マイケル・ムーアが共和党候補トランプを批判する経緯と言い分とは!
政治活動家でもあるマイケル・ムーアの共和党候補批判は、2000年に行われたアメリカ大統領選に遡ります。当時のマイケル・ムーアは、緑の党候補のラルフ・ネーダーを支持していました。しかし、最終的に、共和党候補のブッシュと民主党候補のゴアの一騎打ちが報じられると、反共和党主義の立場から「ブッシュ当選を絶対に阻止する」とゴア支持に転じます。大接戦の結果は、僅差でブッシュ陣営が勝利。
マイケル・ムーアは、共和党支持派である海外不在者による投票が認められ、民主党支持派であるアフリカ系アメリカ人を中心とするマイナー層の投票が認められなかったことは不正だと、政府に対して徹底抗議します。また、ゴアの逆転勝利となるはずのフロリダ州の再集計が認められなかったこともあって、最後までブッシュを大統領として認めようとはしませんでした。
このように、マイケル・ムーアのトランプ批判のベースには、かねてより反共和党主義であるという経緯も影響しているようです。
「マイケル・ムーア・イン・トランプランド」も皮肉たっぷり!あらすじネタバレ
マイケル・ムーアが皮肉たっぷりに語る映画「マイケル・ムーア・イン・トランプランド」でトランプ批判が止まらない!
2016年のアメリカ大統領選では、アメリカの映画界においても、現大統領のドナルド・トランプではなく、ヒラリー・クリントン候補を支持する声が圧倒的でした。ドキュメンタリー映画を数多く発表している映画監督マイケル・ムーアもその1人で、現大統領であるドナルド・トランプを、「彼に投票する人は危険人物に権力を与える合法的テロリストだ」と徹底的に批判。相手を挑発して怒らせることに長けているマイケル・ムーアは、ドナルド・トランプに対し、「彼は健常者ではないから助けが必要だ。あなたが心ある善良者なら、彼が救われることを願うのでは」等と皮肉たっぷりに語りました。
また、大統領選直前には、マイケル・ムーア自らが、共和党支持者の多いオハイオ州で開催したトークショー「October Surprise」をベースにした反トランプ映画「マイケル・ムーア・イン・トランプランド」を発表。ニューヨークとロサンゼルスの映画館で限定上映されていましたが、好評を集め、次第に上映される映画館数が増加していきました。
マイケル・ムーアのドキュメンタリー映画「マイケル・ムーア・イン・トランプランド」のあらすじネタバレ!
共和党支持者が圧倒的多数のオハイオ州のステージに立ち、トランプ批判一色のワンマントークショーを行う自身の姿を映し出して話題となったドキュメンタリー映画「マイケル・ムーア・イン・トランプランド」(2016)。テーマは、「敵の陣地に飛び込む」です。内容は、マイケル・ムーアが、トランプ支持者に対して、「父親がミシガン出身の車の組立工で、自分も、工場を閉鎖されて貧困に陥った人々を数多く目にしてきた」と自己開示するところからスタート。
「だからトランプを支持する怒れる白人の1人だ」と共感を示します。その上で、「あなた方の気持ちもよく分かるけれど、ちょっと待ってほしい」と語りかけるマイケル・ムーア。その後、「ヒラリーが大統領になったら、子供たちの教育や犯罪防止、医療に関してもアメリカにとってメリットが大きい」と呼び掛けました。
最後には「たとえヒラリーが嫌いだとしても、ヒラリーに投票してほしい」と半ば必死にヒラリーへの投票を嘆願。マイケル・ムーアは、この時すでに、じりじりと押し寄せるトランプの脅威を強く感じていたのかも知れません。
マイケル・ムーアがついにここまで?トランプ大統領告発サイトを立ち上げて包囲網を確立!?
「ついにここまでやるのか!」。反トランプ運動家としても知られる映画監督マイケル・ムーアが、ドナルド・トランプに対する内部告発を掲載するウェブサイトを立ち上げました。その名も「トランプリークス」。匿名性を保ち、可能な限り安全な状態で告発できるように、サイトへのアクセスには、暗号化メールやアプリを準備するなど、トランプ包囲網は万全です。マイケル・ムーアは、「政府の公的機関や民間で、トランプの不正や違反的行為を知る人々は、このサイトにぜひ告発して欲しい」と呼び掛けています。
それにしても、マイケル・ムーアは、どうしてここまでトランプ大統領を徹底的に批判し続けるのでしょうか?マイケル・ムーアがドキュメンタリー映画の世界に飛び込んだのは、自動車工場の組立工だった祖父や父親の背中越しに見てきた、アメリカ自動車産業の衰退がきっかけでした。かたやトランプは、貿易赤字を回復させて「強いアメリカ」を取り戻すべく、メキシコからの輸入品に20%の関税を掛けること等を主張。
お互いアプローチの仕方に違いはあれど、2人の間には、多くの共通点があるようにも思われます。似た者同士の2人は、たとえるならば2つの磁石のN極同士で、大きく反発するがゆえに妥協することができないとも考えることができそうです。マイケル・ムーアとドナルド・トランプ、この2人の間には、「宿命の壁」を感じてなりません。