貫井徳郎のデビュー作「慟哭」を北村薫も称賛!傑作「乱反射」がドラマ化

貫井徳郎のデビュー作「慟哭」を北村薫も称賛!「愚行録」が映画化

貫井徳郎のデビュー作「慟哭」を北村薫も称賛!

貫井徳郎(ぬくいとくろう)は、今注目のミステリー作家です。最後に読者をあっと驚かせる巧みな構成や、誰もが抱えているような愚かさや心の奥の闇の部分を丁寧に描き出す重い読後感が特徴で、多くの読者をとらえています。

特に、幼女誘拐事件を描いた「慟哭」は、人気作家・北村薫の称賛を受けたこともあって、デビュー作ながら大ヒットを記録。「慟哭」によって、貫井徳郎は一躍注目の作家になりました。その後も順調で、これまでには、「乱反射」や「愚行録」といった作品が、受賞には至っていないものの直木賞にノミネートされています。

貫井徳郎の「愚行録」が映画化!ヴェネツィア国際映画祭にも出品

注目の人気作家とあって、貫井徳郎の作品は映像化されています。2006年に発表され、直木賞候補作にもなった「愚行録」は、2017年に、妻夫木聡主演で映画化。誰もがうらやむようなエリートサラリーマンの田向一家が惨殺されますが、事件は未解決のまま1年が経過します。

そこで、自身も問題を抱えている1人の記者が、事件の真相に迫ろうと周囲の人々にインタビューして回るうちに、田向夫妻の知られざる顔が見えてくるというのがあらすじです。登場人物それぞれの愚行を真実味たっぷりに描き出した映画「愚行録」は、ヴェネツィア国際映画祭にも出品されました。

貫井徳郎のおすすめ書籍は?妻は作家の加納朋子

貫井徳郎のおすすめ書籍は?

貫井徳郎のおすすめ書籍を紹介しましょう。第1位は、なんといっても「慟哭」。デビュー作にして巧みな構成が光っており、読者をミスリードへ誘う手法は圧倒的と言えます。続く第2位は、直木賞候補にもなった「乱反射」です。人々の悪意にも満たないささいな行動が、やがて大きな事件を引き起こしていきます。

第3位の「私に似た人」は、小規模テロが頻発する日本を舞台に、社会の閉塞感を描き出す連作短編。登場人物それぞれの心理描写がリアルなことから、「読後に色々と考えさせられる」との感想も見られます。第4位は、映画化された「愚行録」で、第5位は、結婚生活が破綻していく様をスリリングに描く短編集「崩れる 結婚にまつわる八つの風景」。いずれも読みごたえたっぷりで、本格ミステリーを軸としたさまざまな手法を堪能できるのでおすすめです。

貫井徳郎の妻は作家の加納朋子!デビューは妻が一足先だった

短編集「崩れる」では、結婚生活の世にも恐ろしい瞬間を描いている貫井徳郎ですが、実生活でも結婚しています。妻は作家の加納朋子です。貫井徳郎と同じくミステリー作家で、1992年に「ななつのこ」で鮎川哲也賞を受賞してデビュー。1995年には、「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会賞を受賞しています。貫井徳郎のデビューは1993年ですから、妻のほうが一足先の作家デビューとなるようです。いつ頃結婚したのかは公にされていませんが、同じ作家として切磋琢磨する関係なのかもしれません。

貫井徳郎の傑作「乱反射」がドラマ化!妻夫木聡と井上真央が夫婦役で出演

人間の愚かさや、心の闇を巧みに描きだす筆致が素晴らしい貫井徳郎の作品には、読後に「重い気持ちになって深く考えさせられる」と感想を述べる読者が多いと言います。そのように読んでいて苦しくなるような物語であっても、読者が新作を手に取り、ページをめくる手が止められないのは、本格ミステリーの系譜に連なる巧みな構成によるところも大きいのではないでしょうか。

そんな貫井徳郎の傑作との呼び声も高い作品「乱反射」が、メ~テレ開局55周年記念ドラマとして映像化されます。「乱反射」は、ある地方都市で、強風のために倒れた街路樹がベビーカーに直撃し、幼い子供が亡くなる場面から始まります。不運な事故として片付けられるかに思えた出来事でしたが、父である新聞記者の加山は、我が子の命がなぜ突然絶たれなければならなかったのかを探ることを決意。

そうして見えてきたのは、腰痛がひどくしゃがめないせいで愛犬の糞を始末しない男や、潔癖症の植木屋。さらに、夜間診療を気軽に利用する大学生や、車庫に車を入れない女性などなど……誰もが覚えのあるような人々のささいな身勝手の連鎖です。これらが絡まり合って、悲劇が引き起こされるまでを描き出す様は圧巻と言えます。

ドラマ版「乱反射」で、子供を失った父親・加山を演じるのは、映画「愚行録」でも主役を務めた妻夫木聡。その妻を演じるのは井上真央で、その他にも、萩原聖人や鶴見慎吾、田山涼成、光石研といった脇を固めるキャストにも演技派俳優が揃っています。

ドラマ版「乱反射」が放送される9月22日に先立ち、9月11日には、貫井徳郎のトーク&サイン会が八重洲ブックセンターで開催されました。この日限定のオリジナル予告映像とともに、妻夫木聡と井上真央のコメント動画も公開されるなど、ファンには嬉しいイベントになったようです。すでに17万部を超えるベストセラーになっている貫井徳郎の代表作「乱反射」は、ドラマ版の放送によって、さらに広い層にその面白さが伝わるのではないでしょうか。

ブログでは、8月に発表された短編集「女が死んでいる」に続く短編集の制作に向けて「奇妙な味」を統一テーマに執筆中と明かしている貫井徳郎。リアルな人間ドラマの書き手が次に世に放つのはどのような作品になるのでしょうか。

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