2016年4月25日 更新
王貞治 通算成績、伝説エピソード!世界のホームラン王名言集!
王貞治、通算成績、伝説エピソード!選手としてだけでなく、監督としても一流という不世出の傑物!
いわずとしれた元プロ野球選手の王貞治は、通算成績と現役生活のあり方がすでに伝説エピソードです。王貞治は1959年に高卒新人としては破格の契約金1,800万円、年俸144万円という条件で巨人に入団します。それから21年間現役を続け、1980年11月16日の試合でライトスタンドへ本塁打を放ち、40歳で引退しました。
通算成績は2831試合に出場し、生涯打率3割1厘、打席数11866、打数9250、得点1967、打点2170、本塁打868、四球2390、出塁率4割4分6厘、長打率6割3分4厘と、どれもズバ抜けています。世界記録である本塁打868はいまだ抜かれておらず、メジャリーグでもバリー・ボンズの762が最高本塁打です。
ではなぜ世界のホームラン王がギネス記録にならないのかというと、その時の日本の球場や日本の野球レベルで本塁打を量産したことと、メジャーリーグで本塁打を量産することは同義ではないというのが理由のようです。日本人選手がメジャーリーグに進出した今、イチローは年間最多安打記録や1シーズン連続盗塁記録、オールスター野球史上初ランニングホームランなど5つがギネスに公認されるようになりました。
引退後の王貞治は、巨人とホークスの監督を務め、通算19年で2507試合1315勝1118敗74引き分け、勝率5割4分、Aクラス15回Bクラス4回と、監督としても卓越した成績を残しています。特にダイエーホークス時代から監督を務めた現福岡ソフトバンクホークスを、Aクラス常連に育て上げたのは王貞治の手腕によるもの。野球の神様がいるのなら、王貞治はその子供と言っても過言ではありません。
王貞治 世界のホームラン王名言集!野球道を追求する僧侶のような存在!
王貞治、世界のホームラン王の名言集は数多くあります。その中でも秀逸なものをご紹介。「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」……努力は必ず報われる。これは恐らく多くの人が言ったことがある言葉でしょう。
しかしその後に続いた言葉が、世界のホームラン王たる所以。努力しても報われなかった、それは努力をしていなかったからではなく、努力とは呼べない域だったという素晴らしい名言です。「最高のものを求める強い気持ちがないと、結果は出ないものなんだよ」。これもまた世界の王貞治だからこそ響く言葉ですね。王貞治はホームランを量産し、チームを常勝へ導き、世界記録へ挑戦する。
それを求め、努力をしたからこそ結果が出た、という今に生きる人にとって素晴らしい名言です。「カネほしさに野球をやる人には、決して本物にはなれないでしょう」。金銭は、その仕事に対して支払い主が評価している証です。しかしそれを求めるべきではないし、それを求めるのは本物の野球人には辿りつけないと説いています。真理を突いた名言ですね。
王貞治 長嶋茂雄と徹底比較!天才と努力家のライバル関係!
王貞治 長嶋茂雄と徹底比較!長嶋茂雄はヒーロー!
長嶋茂雄の契約金は、当時最高額の1800万円で、年俸は200万円。巨人と南海の争奪戦の末、巨人に入団。それから16年間現役を続け、1974年10月14日の試合の引退セレモニーで「我が巨人軍は永久に不滅です!」という言葉を残し、38歳で引退しました。通算成績は、2186試合に出場し、生涯打率3割5厘、打席数9201、打数8094、得点1270、打点1522、本塁打444、四球969、出塁率3割7分9厘、長打率4割4分。このように長嶋茂雄も王貞治に劣らない記録を持っています。
引退後、長嶋茂雄は巨人の監督を務め、通算15年で1982試合1034勝889敗59引き分け勝率5割3分8厘、Aクラス12回Bクラス3回と、監督としてはまずまずの成績です。ただ王貞治と比べ、常勝巨人のみの監督を務めた長嶋茂雄は、球団力があったことを考慮すると、むしろ王貞治の監督としての数字が如何に凄いかというのが分かるかと思います。
選手としての二人ですが、長嶋茂雄は天覧試合での劇的なサヨナラホームランなど記憶に残るものが多いイメージですが、一選手としても一流でした。そのため、比較するのがとても難しい二人です。あえて比較して言うならば、王貞治は努力によって世界のホームラン王をになった人物で、長嶋茂雄は天性の勘でヒーローになった人物だとなるでしょうか。
王貞治 天才と努力家のライバル関係!しかしそれはメディアの都合。僧侶とヒーローは最高のコンビでしかない。
王貞治と長嶋茂雄は、同じ時代を同じチームで生き、日本プロ野球史上に輝く金字塔「V9」を達成した立役者。かつて王貞治は、長嶋茂雄がライバルだという思いはなかったと語っています。これに対し長嶋茂雄も「僕もワンちゃん(王貞治のあだ名)をライバルだとは思っていませんでした」と語っています。
それもそのはず。なぜなら、王貞治と長嶋茂雄はタイプが全く違う選手だからです。王貞治は名言にもあるように、努力し自らを徹底的に鍛えあげ野球道を極める僧侶のような選手であったのに対して、長嶋茂雄はあくまでもチームのための長嶋茂雄であるということを信条とし、献身的にチームに尽くし、ピンチの時に現れる巨人というチームのヒーローだったのです。王貞治と長嶋茂雄は、ライバルという言葉も相応しくない、同時代に誕生した不思議な関係なのです。
王貞治の今後は!? 不世出のアジアの英雄は、今後野球に携わりつつのんびりして欲しい。
王貞治の名言は、今もなお注目され、道に迷った人の道しるべになっています。取り上げられることも多く、まさに僧侶のような存在です。野球をやっている人以外にも役立つ言葉がたくさんあります。しかし、2009年に王貞治は腸閉塞と胆嚢摘出手術を受けました。
王貞治の今後は、野球界に関わりつつも、ゆっくりと余生を過ごして欲しいものです。王貞治も長嶋茂雄も、選手として日本と世界を沸かせ、引退後は監督としても野球界に尽力し盛り上げ続けてきました。長嶋茂雄は病によって痛めた体と姿を見せることを避けています。これは彼がヒーローであり続けるため、人々の中にある長嶋茂雄を崩さないように配慮しているのです。
きっと長嶋茂雄は命が尽きるまでヒーローであり続けるでしょう。王貞治も病から回復しましたが、75歳と高齢です。不世出の英雄で、2006年にはアメリカ誌「タイム」アジア版において「60年のアジアの英雄」の一人に選ばれています。日本国内の野球界が王貞治と長嶋茂雄にいまだに頼るような状況を、現役選手はどう感じているのでしょうか?王貞治を超えるために努力し、長嶋茂雄のようにチームに己を投げ打ちヒーローとなる。
それができないからこそ、日本の野球は低迷しているのではないでしょうか。王貞治と長嶋茂雄がゆっくりと日本の野球を眺められる日が来るように、球団も監督コーチ陣も、そして現役選手も頑張って欲しいですね。
王貞治は75歳と高齢の今も、野球界に身を置き、尽くしています。その献身を、選手はプレーで報いて、ぜひ日本野球界を再び盛り上げてほしいですね。