島本和彦と庵野秀明の関係は?「ラブライブ」同人本が熱かった!!
島本和彦と庵野秀明はライバル?大学同期だった2人の関係とは
島本和彦は、「燃えよペン」「逆境ナイン」「アオイホノオ」などで知られる人気漫画家です。北海道出身ですが、大学は、大阪芸術大学芸術学部映像計画学科(現映像学科)。その時の同期が、アニメ監督時に「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」を手掛けている庵野秀明です。
島本和彦曰く、死にそうな顔をしていた庵野秀明。席が遠かったため、話しかけることはありませんでしたが、島本和彦は庵野秀明が課題で作成したパラパラ漫画を見て、「頭の中が違うと思った」との衝撃を受け、アニメーターの道を断念し、漫画家を目指します。島本和彦は、庵野秀明をライバル視していましたが、授業ではほとんど接点がなかったそうです。庵野秀明は、後に島本和彦の漫画を読み、「手塚(島本和彦の本名)がまんまでてる」と思ったほど、島本和彦は、学科でも有名だったと語っています。
島本和彦はえりち推し?まさかの「ラブライブ」同人誌が本気で熱い
島本和彦は同人活動を盛んに行っており、過去女児向けアニメ「プリキュア」シリーズの同人誌を発行しています。そんな島本和彦が、2015年8月開催の「コミックマーケット88」で大人気のスクールアイドルアニメ「ラブライブ!」の同人誌を発行しました。タイトルはその名も「シマライブ!」。アニメや劇場版のストーリーをなぞりながら物語は進んでいきますが、要所で島本和彦節がさく裂します。さらには自身の人気作「逆境ナイン」のサカキバラ・ゴウも登場。
暑苦しくも自然に、溶け込んでいく様は見事の一言。「ラブライブ!」ファンも大満足な仕上がりになっています。ちなみに島本和彦は、えりちこと生徒会長の絢瀬絵里推しの模様。「シマライブ!」表紙でもぐったりとした高坂穂乃果を抱きかかえて泣く絢瀬絵里の姿が描かれています。
島本和彦と藤田和日郎の実力差は?漫画「アオイホノオ」が面白い!
島本和彦と藤田和日郎仲良しベテラン漫画家2人の実力差は?
島本和彦と、「週刊少年サンデー」を代表する漫画家の藤田和日郎は、同じ北海道出身ということもあり、交流のあるようです。その仲は、共にサイン会を行ったり、互いの作品にお互いをモデルとした登場人物を登場させるほど。島本和彦の「吼えろペン」に登場する主人公の親友であり最大のライバル、富士鷹ジュビロは、藤田和日郎がモデルとなっています。そんな2人が、2013年8月10日放送のNHKの番組「れんまん」で画力対決を行いました。
この番組のルールは、2人の漫画家が打ち合わせなしで持ち時間30分の間に、互いに1コマずつ漫画を描き、作品を完成させていくというもの。軍配は、藤田和日郎に上がりました。島本和彦の敗因理由は、どうやら余計なコマを描いたからの様子。放送前から始まった両者のTwitterでの対決もあり、放送終了まで異様な盛り上がりを見せました。
島本和彦が漫画家を目指す芸大生を描いた漫画「アオイホノオ」が面白い!
島本和彦のヒット作「アオイホノオ」は、2007年より連載が開始され、2016年8月現在で既刊は15巻。2014年7月には、柳楽優弥主演で、テレビドラマ化されました。芸大生の焔燃(ホノオモユル)が、漫画家デビューを志すさまを描く本作。「吼えろペン」が、現在進行形の島本和彦自身をモチーフに描いていたのと同じように、「アオイホノオ」は、学生時代の島本和彦を描いた自伝的作品になっています。
キャラクターは、島本和彦の創作だけでなく、実名で登場している人も。同期だった庵野秀明、山賀博之、矢野健太郎、岡田斗司夫などのアニメ黎明期を支えた有名クリエイターに加え、あだち充、高橋留美子ら漫画家も登場。同期漫画家を、上から目線で酷評する場面も。他には、石ノ森章太郎や松本零士、小山ゆうや小林まこと、赤塚不二夫の名前なども登場する「アオイホノオ」は、漫画評論本としての側面もあり、大いに楽しませてくれます。
島本和彦「アオイホノオ」のホノオが熱く語る「シン・ゴジラ」本を求めて長蛇の列!
島本和彦が、2016年も夏のコミックマーケット90に、サークル「ウラシマモト」で参加をしました。去年同様「ラブライブ!」と、2016年7月より放送の「ラブライブ!サンシャイン」の同人誌に加え、「シン・ゴジラ」の同人誌を発行すると、Twitter上で発表。「シン・ゴジラ」は、大学の同期である庵野秀明が総監督を務めた、ゴジラシリーズ通算29作目に当たる作品です。
見どころは、独自のゴジラ設定に加え、豪華な俳優陣が演じる濃いキャラクターを持った登場人物たち。作戦会議の様子は、庵野秀明が監督を務めた「新世紀エヴァンゲリオン」のようだとも言われ、両作品の類似点を盛んに考察するファンもいます。島本和彦は、公開初日に「シン・ゴジラ」を見に行き、Twitterにて、「庵野……オレの負けだ……」とコメント。その後の突発的な「シン・ゴジラ」本発行は、友人が良い作品を作ったから、一緒に盛り上げられればという思いがあったことを語っています。
極力ネタバレを避けたという島本和彦の「シン・ゴジラ」本の正式なタイトルは、「アンノ対ホノオ」。島本和彦の漫画「アオイホノオ」の主人公焔燃が、年上トンコに「シン・ゴジラ」の魅力を熱く語るという設定になっています。島本和彦が、「シン・ゴジラを観て、どういう態度をとったら良いのか、どう打ちのめされるのが正しいのか、細かく手ほどきするために」作られた解説本を求め、コミックマーケット90最終日である2016年8月14日には、長蛇の列が形成されました。
開場前に、すでにサークルの姿が見えないほどの列が形成され、最後尾が分からず右往左往する人の姿も見られました。できる限りの数を持ち込んだという「アンノ対ホノオ」は、午後1時前には完売。解説本という性質上、再版はかけないといわれていましたが、島本和彦自身が、再版の可能性を示唆しています。「アンノ対ホノオ」は、的確に作品の見どころを見抜く島本和彦の鋭さにも感嘆する一冊です。