園田新は国内に敵なし!五輪代表を目指すレスリング重量級最強選手の知られざる家族愛とは?

男子グレコローマンスタイル130kg級で国内最強の園田新(そのだあらた)。身長186cm、体重120kgとかなりの大柄、そしてトレードマークのスキンヘッド。これだけ聞くと、ちょっと怖い…という印象を抱く方も多いのではないでしょうか。

しかし実際の園田新は、多くの人がイメージするようなことはありません。スキンヘッドもトレードマークですが愛らしい笑顔も印象的で、とても家族思いというのが本当の彼なのです。

園田新は国内で右に出る者なし!?

男子レスリングは女子レスリングと異なり、フリースタイルとグレコローマンスタイルという2種類のスタイルが存在します。グレコローマンスタイルは腰から下を攻撃や防御に使うことが禁止されています。上半身だけで戦うため、スープレックスや一本背負いなど豪快な投げ技が見どころです。

その男子グレコローマンスタイル130kg級において、ここ数年王座をガッチリと守っているのが、園田新です。2014年から、レスリングの国内2大大会とされる「全日本選手権」「全日本選抜選手権」の男子グレコローマンスタイル130kg級で6連覇している園田新は、日本では向かうところ敵なしの最強選手なのです。

世界の壁は厚い!単独での欧州修行でオリンピック枠獲得へ

国内では右に出る者がなく、男子グレコローマンスタイル130kg級の第一人者と言われるほどの園田新。しかし世界の壁はまだまだ厚く、2018年8月にインドネシアのジャカルタで行われたアジア大会では3位、同年10月にハンガリーのブダペストで行われた世界選手権では22位と、上には上がいる状況です。

その現状を打破すべく、園田新は2019年2月から4月までの約3ヶ月間、ハンガリーを拠点に単独で欧州修行を行いました。大柄な見た目から受ける印象によらず、大学時代の監督に優しすぎると言われるほど温和な性格の園田新は、この欧州修行を通じて「鬼になれるよう、野獣になれるよう、もまれたい。そのくらい変われなければダメだ」と強い覚悟をもって臨んだことを語っています。

国内では最重量級の練習相手が限られますが、レスリングの本場でもある欧州では130kg級の選手も多数いるため、とことん練習するにはまたとない環境といえるでしょう。

ここまで園田新が気合いを入れるのも、すべては2020年に開催される東京オリンピックの代表になるためです。2019年9月に行われる世界選手権で6位までに入るか、もしくは過酷なアジア予選、最終予選を勝ち上がらなければ、オリンピック代表の切符は手に入りません。

母国開催となる東京オリンピックで園田新の活躍が見られるよう、欧州修行での経験を糧に、世界大会で好成績を残してほしいですね。

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園田新がレスリングを始めたきっかけは?

園田新がレスリングを始めたのは、父親の影響でした。彼の父親もレスリングをしており、現役当時はオリンピックを目指すほどの実力の持ち主だったといいます。

実家には、父親が現役時代に獲得したメダルが並んでおり、幼少期からそれらを見て育った園田新は父親に憧れ、自然とレスリングを始めたそうです。

「園田三兄弟」は地元の有名人!レスリングでみせる兄弟愛!

園田新には3歳上の兄と、1歳下の弟がいます。地元の滋賀県日野町では、「日野町のレスリングといえば、園田三兄弟」と呼ばれるほど有名人なのです。

父親がソウル五輪代表を決める最終予選の決勝で敗退し、あと一歩のところでオリンピック出場を逃してしまったこともあり、幼い頃から三兄弟で父親の無念を晴らすべく、切磋琢磨してきました。

弟の園田平(そのだたいら)は今も現役で活躍するレスリング選手で、2019年6月に東京で行われた「全日本選抜選手権」男子フリースタイル97kg級で3位、前年の同大会では2位と好成績を収めています。

兄も全国大会に出場するなど、未来を期待されるレスリング選手の1人でした。しかし、大学生の頃に交通事故で負ったケガにより選手生命を絶たれてしまいます。

それを受け、父親は園田新と弟の平に「オリンピックにはお前らしかいない」と言ったそうです。この時、高校1年生だった園田新は、それから一層レスリングの練習に力を入れて取り組みました。それまで一度も優勝経験がなかった彼は、高校2年生で全国大会4冠を達成するまでの選手に成長します。まるでドラマのような兄弟愛ですね。

父親の夢、兄の無念を背負って戦う園田新。キツい環境に自分を追い込み、苦しい練習に耐えられるのも、大切な人の想いを背負っているからではないでしょうか。それが園田新の強さの理由なのかもしれませんね。

そんな園田新は、2019年6月に東京で行われた「全日本選抜選手権」の男子グレコローマンスタイル130kg級で見事優勝し、9月の世界選手権へと駒を進めました。東京オリンピックの男子グレコローマンスタイル130 kg級1回戦は、競技初日の8月2日に幕張メッセで行われます。欧州修行で得たものを最大限に活かし、2016年のリオデジャネイロオリンピックで7位に終わった悔しさを晴らす活躍を期待したいですね。

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