菅野智之のドラフト騒動を振り返る!メジャー挑戦はありえるか?

菅野智之のドラフト騒動を振り返る!メジャー行きはあるのか!?

菅野智之はドラフト騒動で野球浪人に!日ハムの強硬指名に折れず巨人入団へ!

今や押しも押されもしない読売巨人軍のエースとしてチームを牽引する菅野智之(すがのともゆき)。最高速度157㎞、平均速度は140㎞後半の速球を主体に、コントロールと多彩な変化球でバッターを凡打に打ち取るのが持ち味のピッチャーです。

その実力で、ファンからも強く信頼を得る存在に成長しました。菅野智之は、1989年10月11日生まれで、神奈川県相模原市出身。身長186cmで体重92kg、右投げ右打ちで、通算成績は、101試合に登板して44勝28敗、防御率2.34を記録しています。今でこそ巨人のエースとして頼りにされる存在ですが、当初はプロ入り前のドラフト騒動が大きく影響したのか、印象があまり良くありませんでした。

2011年のドラフト会議では、明治大・野村祐輔(広島)、東洋大・藤岡貴裕(千葉ロッテ)と並んで、「大学ビッグ3」として上位指名が有力視されていた菅野智之。伯父の原辰徳が当時の監督を務めていた巨人の単独指名が濃厚と噂されていた中で、北海道日本ハムファイターズが、敢然とドラフト1位指名を強行しました。抽選の結果、交渉権を獲得したのは日本ハムでした。

しかし、ドラフト後には、菅野智之の祖父の原貢が、日本ハムの指名を「人権蹂躙」と非難するなど不穏な空気に。結局、本人も日本ハム側の説得に折れる気配を見せず、野球浪人を決意します。騒動の渦中で見せた明らかに不機嫌そうな表情などによって強いバッシングを浴びる結果となりますが、その騒動から1年後に巨人のドラフト単独1位指名を勝ち取り、熱望していた巨人入りに漕ぎつけました。

菅野智之のメジャー挑戦はありえるか?巨人がポスティングを認めない以上は海外FA権でメジャー入りか?

日本球界からのメジャー挑戦が絶えませんが、菅野智之も将来的にはメジャー行きがありうるのでしょうか?現在の活躍ぶりを見れば、メジャーに挑戦して活躍できる可能性はかなり高そうですが、当の巨人軍がスンナリとGOサインを出さないのでは、と言われています。

理由は、巨人の選手の間では、ポスティングシステムを使用せず、海外FA権を取得してから移籍することが慣例化しているから。海外FA権の取得条件としては、出場選手登録日数が9年に達することが必要です。しかし、菅野智之の場合、規定を満たして海外FA権取得できた時には31歳と、野球選手としては高齢な時期に入ってしまいます。巨人入団を貫くため、1年間を野球浪人として棒に振ったこともマイナス材料になっていると言えるでしょう。

こうなると、巨人がポスティング移籍を容認しない限り、菅野智之のキャリアピーク時のメジャー挑戦はほぼほぼ皆無です。さらに、30歳に差し掛かって故障のリスクが高くなると、ドジャースの前田健太のように安くたたかれるケースも想定されます。とはいえ、菅野智之の場合は、原辰徳前監督の甥ということもあり、巨人に在籍していればそれなりの生活を送れることは確実です。そのため、メジャー挑戦の可能性は、彼が、自分の夢と安定的な生活のいずれを選択するかにかかってくるでしょう。

菅野智之の年俸や球種は?兄弟はいるの?

菅野智之の年俸は2億3000万円!多彩な球種と速球とのコンビネーションで勝負するスタイル

巨人軍のエースとして、毎年コンスタントに2桁勝利を挙げる活躍を見せている菅野智之の実力評価は、異論なしに年々うなぎ上りのようです。実際、菅野智之の推定年俸は、2013年が1500万円、2014年が7000万円で、2015年には1億1000万円に。

2016年に1億3000万円となり、2017年シーズンは2億3000万円と、順調に右肩上がりに推移しています。昔ならば、夢のまた夢だった1億円を早々とクリアしている時点ですごいと言えますが、現在の球界における年俸相場や巨人のエースという立場からすると、歴代投手に比べればまだ低い額という見方も。さらにインパクトの強い活躍をして、年俸を上げていって欲しいものです。

では、菅野智之が操れる球種はどれくらいあるのでしょうか?速球だけでも、ワンシーム、ツーシーム、フォーシームの3種を持つ菅野智之。変化球も、カットボールやスライダー(縦・横)に加えて、カーブ、フォーク、シュートと大変多彩です。今まで習得できなかった球種はなく、練習しなくてもボールの握りを見ただけで一通り投げられるほど器用だという菅野智之。

総合すると、速球の威力で挑むよりは、むしろ多彩かつ豊富な球種とのコンビネーションで勝負というスタイルと言えるでしょう。これだけ多彩な球種を持ちながら、いずれの球種もコントロールが抜群なことには驚かされます。

菅野智之は1人っ子?兄弟はいるの?

菅野智之は、「弟」というキーワードで検索されることが多いようです。理由は、彼が東海大学でプレーしていたころ、東海大相模高校に同姓の選手が在籍していたため、「菅野智之の弟か?」と噂になったことがあったから。しかし、一切血縁関係がなく、全くの赤の他人だということが判明していています。他にも、「姉が1人いる」という情報もあるなど、菅野智之の兄弟についてはさまざまな噂がありますが、実際のところは一人っ子とのこと。確実に言えることは、巨人の前監督である原辰徳の甥だということです。

前監督と血縁関係があることに関しては、「どちらかと言えば、嫌ななことのほうが多かった」と胸中を告白している菅野智之は、「(原辰徳と関係なく)1人の選手として評価してほしい」とも発言しています。巨人の大スター選手の甥ということから、何かにつけ特別視され、屈折した思いが渦巻く胸中だったことは想像に難くありません。とはいえ、今では実力で巨人軍のエースの座を確保し、「原辰徳の甥」とは感じさせない立派なプロ野球選手へと成長を遂げています。

菅野智之がセ・リーグ月間MVP受賞!両リーグトップの11勝目で死角なし!

2017年7月の「日本生命月間MVP賞」が発表され、セ・リーグ投手部門の最有力候補だった菅野智之が、大方の予想通りに選出されました。7月の通算成績は、4試合に先発して4勝0敗、防御率0.31というズバ抜けた安定感で、勝利数、防御率ともリーグトップの成績を挙げました。月間MVPに選ばれたのは通算4度目で、今シーズンに限っても、5月に引き続き2度目の受賞です。

巨人の投手による同一シーズン2度目の受賞は、1990年の斎藤雅樹以来、実に27年ぶり。事前予想でも、7月のパフォーマンスには「異論なし」で当確が出ていたのも当然で、計29イニングを投げてわずか1失点という投球内容でした。イニング数を上回る30奪三振に、わずか3四球という圧巻のピッチングで、さすがに2016年4月以来2度目の月間防御率0.00とは成らなかったものの、ズバ抜けた安定感は月間MVPも当然でしょう。

1失点も、相手に攻略されたものではありません。3塁にランナーを置いた時のワイルドピッチによるもので、後続をピシャリと打ち取って連打を許さないピッチングには、現在の絶好調ぶりがはっきりと表れていました。このハイパフォーマンスで、勝ち星も11勝に到達。8月に入っても1勝積み上げ、防御率1.94という相変わらずの難攻不落ぶりを見せつけています。

シーズン勝利数が、自身のキャリアハイである13勝から大幅更新されるのは、もはや時間の問題です。現在首位の広島から13.5ゲーム差の4位に低迷する巨人ですが、クライマックスシリーズ進出を見据えて、菅野智之の右腕がうなりを上げることを期待しましょう。

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