鈴木ゆまがトランスジェンダーとして自分と向かい合った時期とは?
鈴木ゆまが心と体の性を“女の子”で一致させようと思ったきっかけは?
鈴木ゆまは、女性の心と男性の体を持って生まれたトランスジェンダーです。好きな遊びはおままごとで、恋愛対象は男の子。大きくなったら赤ちゃんを産むと思っていた鈴木ゆまが、自分の身体が女の子ではないと気付いたのは中学生になる頃でした。「男の身体で生まれた自分は、男として男の人を愛するしかない」と思い込み、ゲイとして10代、20代を過ごした鈴木ゆま。
しかし、30代になってから付き合った「男性に女装をさせることが好きな彼」を喜ばせるためにレディースの服やメイクに目覚め、その後、ストレート(異性好き)の男性相手に失恋したことで「やっぱり女性になりたい」という結論に。長年心の中で思い描いてきた自分の容姿=女性の姿になれた現在は、気持ちも穏やかになったと語っています。
鈴木ゆまがトランスジェンダーを両親にカミングアウト!その反応は?
鈴木ゆまは、2015年1月に性同一性障害の診断を受け、性別適合に向けてホルモン注射の治療を開始しました。開始前は、罪悪感や副作用への不安など、精神的につらい日々が続いていたそうです。
しかし、いざ治療を始めてみると、わずか半年で丸みを帯びた女性らしい体型に大きく変化し、バストはマッサージの効果もあってかCカップにまで成長。そんな鈴木ゆまの変化に気付いた母親に「変な注射を打っているのではないか?」と心配されたことで、2015年の6月に、両親にトランスジェンダーであることをカミングアウトすることになりました。
両親は、「どうすれば治るの?」と、鈴木ゆまにとって衝撃的な反応を見せ、父親は多少の理解を示してくれつつも、母親は今なお障害への理解に消極的だそうです。その後、鈴木ゆまは、両親を納得させるために、セカンドオピニオンとして両親が指定した病院に行き、再び性同一性障害の診断を受けています。
鈴木ゆまが男性ダンサーとして劇団四季に在籍していた!現在は振付師やパーソナルトレーナーとして活動中!
鈴木ゆまが男性ダンサーとして劇団四季に在籍していた!
鈴木ゆまは、厳格な家庭のひとり息子として、両親から「将来は良い大学へ行って就職を」と、男性的な社会的役割や価値観で育てられたそうです。両親の期待に応えた鈴木ゆまは、2004年に慶応義塾大学経済学部を卒業。大学在学中に所属したオリジナルミュージカルを手掛けるサークルの経歴を生かし、大学卒業後は劇団四季に入団しました。
3年間在籍した劇団四季では、「マンマ・ミーア!」などの舞台にダンサーとして出演しています。退団後は、フリーのダンサーや俳優・振付師などの活動をしながら、2010年に「東京パノラマシアター」というダンスと演劇のエンターテインメント集団を立ち上げ、演出家としても活動していました。2015年7月28日の34歳の誕生日に、Facebookで「女性の身体になる」ことを公言するまでは本名の関川慶一で活動していました。
鈴木ゆまは現在、振付師やパーソナルトレーナーとして活動中!
鈴木ゆまは現在、振付師やパーソナルトレーナーとして活動中です。もともと、本名の関川慶一の名前で、アイドルを目指す小学生を対象にしたダンスレッスンの仕事をしていた鈴木ゆま。しかし、ホルモン注射の治療を始めてみるみる女性らしい体つきになるにつれ、先生の性別は男なのか女なのか、子供を相手にうまく説明する自信がないという理由で辞めてしまったそうです。
その後は、六本木にある「金魚」というお店で、ニューハーフショーのダンサーとして生計を立てていました。そして、2017年10月に「金魚」を引退。鈴木ゆまとして、再び振付師やレッスン講師として活動を始めています。
鈴木ゆまは、誰よりも「美意識が高い女」!
鈴木ゆまは、ホルモン治療を始めるまではゲイとして生活していたため、トランスジェンダー(ニューハーフ)の友人もおらず、人生の転換期は孤独な思いをしていたと言います。しかし、世間で活躍しているたくさんのトランスジェンダーに勇気をもらい、一念発起して、「ミスインターナショナルクイーン2016」の国内予選大会に応募。見事2位で日本代表の座を手に入れました。
「ミスインターナショナルクイーン」とは、2009年にはるな愛が日本人で初めて世界一に輝いたことでも知られる、ニューハーフの世界的なミスコンテスト。ホルモン治療を始めてからわずか2年ほどで世界大会に出場するほど美しい女性の姿へと変身を遂げた鈴木ゆまですが、世界大会では、目標だった8位入賞は惜しくも逃す結果となりました。
とはいえ、アピール力の高さを発揮した鈴木ゆまは、世界中から集まった美しいニューハーフたちを相手に大健闘!はるな愛も、鈴木ゆまの努力を絶賛しています。この経歴を生かして、2017年10月には、日本テレビ系列の「今夜くらべてみました」に、モデルの平子理沙らと共に「Mattよりも美意識が高い女」として出演。ナンパされやすくなるという魅力的な歩き方を伝授し、鈴木ゆまの名前で華々しい民放バラエティ番組のデビューを飾りました。
鈴木ゆまは、「オネエキャラ=お笑い」という世間一般がニューハーフに求める公式を変えていきたいと意気込んでいます。目指すのは、男の子から憧れられる、モデルや女優のような路線のトランスジェンダーとして生きることです。鈴木ゆまがオネエキャラの未来を変える存在になれるよう、応援していきたいですね。