谷川俊太郎の代表作は教科書にも掲載!校歌や作詞、翻訳も手がけていた

谷川俊太郎の代表作は作教科書にも掲載!実はあの作品の翻訳や歌の作詞も手掛けていた!

谷川俊太郎は国民的な詩人!教科書にも掲載された代表作は?

谷川俊太郎(たにかわしゅんたろう)は、日本を代表する詩人です。彼の作品は、教科書に掲載されているばかりか、多くの国々でも翻訳されて紹介されており、もはや世界的な詩人ともいっていい存在。もちろん日本でも、多くの人がその作品に触れています。

たとえば、小学校1年生の国語の教科書には「いちねんせい」が、中学1年生の国語の教科書には「朝のリレー」といった作品が掲載されてきました。また、多くの子供たちが小学校2年生の国語の教科書で出合う有名な童話「スイミー」の翻訳を手掛けたのも谷川俊太郎です。

谷川俊太郎はみんなが知ってるあの作品の翻訳や歌詞も手掛けていた!校歌まで!

谷川俊太郎が翻訳を手掛けた「スイミー」は、世界的な絵本作家レオ・レオニの代表作。谷川俊太郎の翻訳により、日本でも広く親しまれる作品となりました。その他にも、スヌーピーで知られるチャールズ・M・シュルツ作のアメリカのコミック「ピーナッツ」を翻訳し、こちらも人気に。また、「空をこえて ラララ 星のかなた」の歌い出しで知られるアニメ「鉄腕アトム」の主題歌の作詞を担当したのも谷川俊太郎です。さらに作詞の分野では、数多くの小学校や中学校、高校の校歌の作詞も手掛けています。

谷川俊太郎のおすすめ詩集!3回の結婚、3回の離婚と私生活が自由すぎ

谷川俊太郎のおすすめ詩集!親子で楽しめる作品ばかり

谷川俊太郎は、詩集「二十億光年の孤独」でデビューして以来、80冊以上の詩集を出版してきました。その中から特におすすめの詩集を紹介しましょう。丸山豊記念現代詩賞を受賞した「女に」は、大切な人とともにある喜びが、男女の会話のように謳われ、読みやすいのに深い共感を覚える作品です。

ひらがなだけで書かれた「ことばあそびうた」は、「かっぱ かっぱ かっぱらった」といった、日本語ならではの読むだけで楽しいフレーズが登場し、小さい子供と一緒に親子で楽しめます。近年の作品では「私は背の低い禿頭の老人です」というインパクト大な書き出しの「自己紹介」という詩が収録された「私」もおすすめです。

谷川俊太郎の結婚・離婚歴などの私生活が自由すぎ!

谷川俊太郎は、その自由な詩作を思わせる恋愛奔放な結婚・離婚歴の持ち主でもあります。なんとこれまでに3回の結婚と、3回の離婚を経験してきました。1人目の妻は、女優・岸田今日子の姉であり詩人の岸田衿子でした。2人目は女優の大久保知子で、2人の子供をもうけます。

そのうちの1人は、音楽家として知られる谷川賢作。父の谷川俊太郎と共に、音楽と現代詩の朗読を融合したコンサート活動を行っていることでも知られています。3人目の妻は「100万回生きたねこ」で知られる作家の佐野洋子です。このように奔放な私生活を送ってきた谷川俊太郎。しかし自身は、法政大学の学長にして哲学者の谷川徹三の長男として生まれ、両親に大切に育てられたという恵まれた生い立ちの持ち主です。

谷川俊太郎の展覧会やイベントからも魅力が伝わる!生涯現役の詩人

国民的な詩人ともいえる谷川俊太郎のキャリアは60年以上になります。谷川俊太郎は、1931年12月15日生まれなので、2018年には87歳に。1952年に20歳そこそこで処女詩集を発表してから、人生のほとんどを「言葉」にまつわる仕事に費やして生きてきたと言えるでしょう。

その仕事は幅広く、「スイミー」のような絵本の翻訳や作詞だけでなく、映画やドラマの脚本も手掛けています。1965年に発表された市川崑監督の斬新な演出がきわだった公式記録映画「東京オリンピック」では、脚本チームに参加。この作品は、カンヌ国際映画祭で国際批評家賞を受賞しました。

2006年発表の映画「ヤーチャイカ」では、覚和歌子とともに共同監督を務め、新しい表現にチャレンジ。およそ1000枚のスチール写真と、詩のようなナレーションだけで形作られていく写真映画で、谷川俊太郎の詩の持つ力が映画を成立させているといっても過言ではありません。

少し例をあげただけでも、広範で膨大な仕事を成し遂げていることが分かる詩人・谷川俊太郎。80歳を超えても新たな表現を模索しつづけている彼の「現在」にスポットをあてて、その魅力や世界観に迫る展覧会が開催されています。「谷川俊太郎展」と題したこの展覧会は、東京オペラシティアートギャラリーにて、2018年3月25日まで開催中です。

谷川俊太郎の近年の代表作「自己紹介」にまつわるものが展示されている他、谷川俊太郎に影響を与えた音楽やもの、大切な人との書簡や家族写真といったものも登場。詩人・谷川俊太郎の存在を身近に感じられるようになっています。

ミュージシャンの小山田圭吾の音楽と、映像ディレクターの中村勇吾がコラボした「詩の空間」を体感すれば、普段は詩に親しんでいない人でも自然と谷川俊太郎の世界へ誘われるはず。長いキャリアの末に到達した「現在」を目で見られる貴重な機会になることでしょう。

今なお詩の朗読会などを積極的に行っている生涯詩人の谷川俊太郎。詩や言葉の力を探求する表現活動は、今後ますます深まっていくに違いありません。

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