オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」は復活の大作となるか!

オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」は復活の大作となるか!あらすじキャスト

オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」真骨頂の社会派映画!

オリバー・ストーン監督最新映画「スノーデン」が、2017年1月27日から日本で公開されています。「プラトーン」「7月4日に生まれて」といった社会派作品で、2度もアカデミー賞受賞経験のあるオリバー・ストーン監督。しかし、2005年には麻薬所持と飲酒運転で逮捕、2008年には映画「ブッシュ」を撮影中に出演者とスタッフが喧嘩騒動を起こして逮捕されて話題を呼んだりと、映画ではヒット作に恵まれずにいました。

そんな中で制作された映画「スノーデン」は、オリバー・ストーン監督にとって、「野蛮なやつら/SAVAGES」以来4年ぶりとなる新作です。NSA、CIAで情報収集活動をしていたエドワード・スノーデンが、アメリカ国家の行っていた個人情報収集の真実を、メディアを通して暴露した、いわゆる「スノーデン事件」を基にしたこの映画。オリバー・ストーン監督らしい社会派映画ということで、復活の足掛かりになるのではないかと注目されています。

オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」はノンフィクション映画!主演はジョゼフ・ゴードン=レヴィット

オリバー・ストーン監督映画「スノーデン」は、「スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実」「Time of the Octopus」を基にしたノンフィクション大作です。実在する人物エドワード・スノーデンが、愛国心から、CIA、NSAに入るも、目の当たりにしたのは、一般市民のメールやSNSからさまざまな情報を収集し、不当な方法で民間人をスパイに仕立て上げるCIAの活動実態でした。

アメリカ政府が行っている機密活動に疑問を抱き始めたエドワード・スノーデンが、メディアに米国の個人情報収集方法の実態を内部告発するところまでが描かれている本作。エドワード・スノーデン役は、「ダークナイト ライジング」「ザ・ウォーク」のジョゼフ・ゴードン=レヴィットが演じ、恋人のリンゼイ・ミルズ役は「ダイバージェント」シリーズのベアトリス役で知られるシェイリーン・ウッドリーが。

また、スノーデンの告発に手を貸す記者グレン・グリーンウォルド役は「HEROES」のサイラー役や「スター・トレック」シリーズのスポック役で有名なザカリー・クイントが演じています。

オリバー・ストーン監督が語る「もうひとつのアメリカ史」!広島スピーチの衝撃とは?

オリバー・ストーン監督独自の視点で描いた「もうひとつのアメリカ史」

オリバー・ストーン監督は、2012年に、第二次世界大戦前夜の1930年代からオバマ大統領が登場するまでのアメリカ史を描いたドキュメンタリー「オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史」を製作しています。日本でも、NHK「BS世界のドキュメンタリー」で放送されました。全10話からなるこの作品は、単なるドキュメンタリーの枠にとどまらず、オリバー・ストーン監督独自の視点でアメリカ史を描いていることが特徴です。

シリーズ1作目では、第二次世界大戦における原爆投下にも触れています。ベトナム戦争を描いた「プラトーン」、ケネディ大統領暗殺事件を描いた「JFK」など、史実を基にした映画で高評価を獲得してきたオリバー・ストーン監督。「もうひとつのアメリカ史」も、真相と本質を捉えた質の高い歴史ドキュメンタリーとなっています。

オリバー・ストーン監督の広島で日本に対する衝撃スピーチが話題に

オリバー・ストーン監督は、2013年8月に広島を訪れ、原水爆禁止世界大会でスピーチを行いました。原爆から復興した日本を称えるところから始まるも、オリバー・ストーン監督のスピーチは、「多くの偽善があった」と、すぐに日本のあり方を叱咤激励するものに変わります。

曰く、「第二次世界大戦で敗北したのは日本とドイツだが、ドイツはヨーロッパの道徳的なリーダーになり、2003年米国のイラク戦争に“No”と言ったのに対し、日本は映画文化、食文化などは優れたが、道徳や平和のために立ち上がった首相や政治家はいない」。多くの日本の政治家が集まる中で衝撃のスピーチを行ったオリバー・ストーン監督は、最後に「ドイツがしたように日本も立ち上がろう」と日本を鼓舞しました。

オリバー・ストーン監督が暴露!米国は日本の施設にスパイプログラムを組み込もうとしていた!?

オリバー・ストーン監督最新映画「スノーデン」は、エドワード・スノーデンの勇気ある行動を描いた映画です。「恋人のリンゼイがいたらからこそ人間性を保てて、勇気ある決断を下せた」と、独自の視点を語ったオリバー・ストーン監督は、「現在エドワード・スノーデンが監獄から逃れられるのはロシアしかない」と、スノーデンを保護する重要性を改めて強調しています。

エドワード・スノーデンが、内部告発という手段によって、アメリカの個人情報収集の内実を暴露した内容は、まるでスパイ映画のようなスケールです。オリバー・ストーン監督は、日本のメディアインタビューに対し、「米国は日本が同盟国でなくなるときに備えて、スパイプログラムを、日本のダム、駅、病院、原発、銀行などに組み込もうとしていた」と衝撃の内実を暴露。続けて、「安倍首相は間違った方向に導こうとしている。憲法9条をなくし、共謀罪を通そうとしているのだから」と、日本政府の姿勢にも注文をつけています。

アメリカは、日本に限らず、全世界のインターネットを傍受。大手IT企業と協力して、チャットやスカイプの内容を傍受したり、全世界へのハッキング行為を繰り返したり、盗聴などによって同盟国に対して秘密裏に情報収集を行うなどの情報収集活動をしていたことが明らかになりました。これを知って、日本は、そして世界はどうしていくべきなのか、ここからのプロセスこそがより重要と言えそうです。オリバー・ストーンは70歳になりましたが、世界の真相を包み隠さず世の中に届けるその情熱は、まだまだ衰えそうにありません。

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