ベートーヴェンの死因の真相!難聴でも作曲ができたワケとは?
ベートーヴェンの死因は肝硬変って本当?真相とは!
ベートーヴェンは、56歳の時に、肝硬変で亡くなりました。検死解剖でも、胃や腸の膨張、肝臓の萎縮と硬化、脾臓すい臓の肥大化と肝硬変の所見が数多く確認されています。しかし、近年、ベートーヴェンの遺髪から、通常の100倍近い鉛が検出されたことから、鉛中毒が死因に深く関わっていたのではないかと見直され始めている模様です。
では、ベートーヴェンは、なぜ鉛中毒になったのでしょうか?これにも諸説あり、肺炎の治療のため処方した薬に鉛が含まれていたとか、難聴の療養先で飲んだミネラルウォーター、または傷の消毒に使用した鉛が原因とする説、さらに、鉛に汚染された川魚を食べたとする説も。ワインの成分に酢酸鉛が用いられていたのならば、大酒飲みだったベートーヴェンには影響大でしょう。現在も、ベートーヴェンの死の真相解明に向けて、多くの研究者が調査に取り組んでいます。
ベートーヴェンが難聴でも作曲ができたそのワケとは?
ベートーヴェンの難聴は、20代後半頃から始まったとされ、原因には諸説あります。そのうちの1つである耳硬化症は、物の振動が上手く伝わらなくなる疾病。まず、伝音難聴の症状が現れ、進行すると感音難聴になります。ベートーヴェンは、振動を直接感じ取るべく、特製のピアノをオーダーし、難聴でも作曲ができるよう対策を立てました。
ピアノは、単純にいうと、鍵盤を押すと、連動したハンマーが弦を叩き、音を出すという仕組み。この仕組みを利用し、ベートーヴェンは、口にくわえたタクトをピアノに接触させて、歯で振動を感じ取り、以前の記憶と知識を総動員して音符に変換させていたとか。つまり、音を聴く代わりに、振動を感じ取ることで作曲していたワケです。
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」ってどんな曲?タイトルを付けたのは誰?
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」ってどんな曲?
ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」とは、“ダダダダーン”という有名なフレーズで始まるベートーヴェンの代表曲の1つです。この“ダダダダーン”という第1楽章の冒頭があまりにも有名すぎて、ベートーヴェンの「運命」=“ダダダダーン”と捉えられがちですが、交響曲なので、当然その先があり、全体40分ほどの作品となります。
第1楽章が予期しない運命の来訪を表しているとするならば、落ち着きを取り戻し考え始めるのが第2楽章。第3楽章で、第1楽章にはなかった多様な運命“ダダダダーン”を受け止め、第4楽章は運命を乗り越えた歓喜を表現しています。このように、ベートーヴェン交響曲第5番「運命」とは、運命に立ち向かう、壮大なストーリーを感じられる曲です。
ベートーヴェン「運命」のタイトルを付けたのは誰?
ベートーヴェンの交響曲第5番が「運命」と呼ばれるようになったことには、秘書のシンドラーが深く関係しています。シンドラーから、“ダダダダーン”の意味を尋ねられたベートーヴェンが、「運命が扉を叩く音だ」と応えたのが起源だとか。こうした経緯で、「運命」と呼ばれるようになりましたが、これは、あくまで通称であって、正式なものではありません。
あえて誰がタイトルを付けたかを追求するならば、シンドラーが残した伝記を元に、後世の音楽関係者が付けたということになりそうです。同業者からの評価も絶大だったというベートーヴェンの交響曲第5番。そのため、交響曲作曲家にとって、「第5」という数字は特別なものとなりました。以降、交響曲第5番には、それぞれの傑作を持ってくるようになったといいます。
ベートーヴェンが「芸術ハカセ」に登場!現代にも通ずる偉人ベートーヴェンの言葉とは
ベートーヴェン、ダ・ヴィンチ、シェイクスピア、ピカソ……歴史に名を遺した芸術家たちの面白エピソードを紹介するバラエティ特番「芸術ハカセ」が、9月13日に放送されました。「芸術ハカセ」は、偉人たちの驚きの逸話を紹介するとともに、番組MCを務める葉加瀬太郎が、自らのカルテットを率いてクラシック演奏をするのも呼び物の1つ。
堅苦しくなりがちな芸術を面白おかしく取り上げることで、「少しでも興味を持ってもらえたら嬉しい」とコメントしています。また、もう1人のMCである滝川クリステルも、「敷居が高いイメージがある芸術に興味を持ってもらうには、身近に感じてもらうことが大切」と、テレビ番組で芸術を取り上げることの重要性を訴えました。
くつろぎの空間で、テレビを見ながら、クラシックの名曲を聴いたり、偉人にまつわるエピソードを聞いたりすることで、作品との距離感が近くなれば、確かに芸術に興味を持つきっかけになりそうです。また、ベートーヴェンは、生前このような言葉を遺しています。「この地上にはなすべきことがとても多い……急げ!」「勇気は汝を正しい道に導く」、200年以上前の人物の言葉ですが、現代でも、十分に格言として通じますね。
「一杯のコーヒーはインスピレーションを与え、一杯のブランデーは苦悩を取り除く」とは、働いている者であれば、身に染みる言葉です。そして、最後にベートーヴェンのこの言葉をお伝しましょう。「これはあなたのために書いたのではありません。後世のために書いたのです」。