ヒグチユウコの独特な猫の世界に首ったけ!グッズの売れ行きも凄かった!

2018年6月6日 更新

ヒグチユウコの独特な猫の世界に首ったけ!大学時代から個展を開催していた

ヒグチユウコの独特な猫の世界に首ったけ!個性豊かな猫の絵が女性たちを魅了する!

ヒグチユウコは、今話題の画家であり絵本作家です。名前は知らなくとも、細部まで書き込まれ、美しいけれど、どこかグロテスクでもある陰影を帯びた緻密な絵は、誰でも一度は見たことがあるかもしれません。

猫をモチーフにした作品が多いことでも知られるヒグチユウコ。絵本作家としての初作品は、2014年に出版された絵本「ふたりのねこ」でした。猫のぬいぐるみのニャンコと、野良猫の出会いと別れを描いた本作は、発売直後から「心が温まる」と大人気に。その後も、「せかいいちのねこ」など、猫が登場する絵本も世に送り出しています。

ほとんどの猫たちのモデルとなっているのは、ヒグチユウコの飼い猫であるボリスだそう。ファンには、女性が圧倒的に多く、年代は、20~40代と幅広いものです。まるで人間のように豊かな表情を持った個性豊かな猫たちに魅せられて、作品の発売日には列ができるほどとか。もちろん、「彼女や妻へのプレゼントに」という男性の姿も見られます。

ヒグチユウコは大学時代から個展を開催していた!

ヒグチユウコは、多摩美術大学油画科に進学した時点で、その才能がすでに開花していたようで、大学在学中から定期的に個展を開催してきました。卒業時には、優秀な学生に贈られる福沢一郎賞も受賞しています。もともとは、原画を売るという形の個展が中心でしたが、人気が高まるにつれて、「MAJOLICA MAJORCA(マジョリカマジョルカ)」といった人気ファッションブランドや企業とのコラボグッズやイラストも手掛けるようになりました。

絵本作家としての作品は、デビュー作の「ふたりのねこ」に続き、2015年に出版された「せかいいちのねこ」、2016年の「ギュスターヴくん」などがあります。出産を機に数年の休みを経たことで、創作意欲がいっそう掻き立てられたと語るヒグチユウコは、活動を再開すると、以前を上回る勢いで精力的に活動していきました。

2015年1月に、自身のオリジナルブランド「Gustave(ギュスターヴ)」を立ち上げたほかにも、新しいプロジェクトに向けた準備が進行中だそうです。

ヒグチユウコの紅茶セットがバカ売れ!「ギュスターヴくん」

ヒグチユウコの紅茶セットがバカ売れ!約1時間で完売するとは驚異的!

ヒグチユウコの人気ぶりを示すエピソードを紹介しましょう。2016年12月8日、セレクトショップ通販の「パームメゾンオンラインストア」限定と銘打って、ヒグチユウコのオリジナルブランド「ギュスターヴくん」の紅茶セットが販売されました。

この紅茶セットは、老舗の紅茶屋「ムジカティー」とのコラボレーショングッズ。「ギュスターヴブレンド」をはじめとする紅茶3種がセットになっていて、外装の箱や、紅茶缶、説明書にまでギュスターヴくんが描かれているというこだわりの紅茶セットでした。いざ発売が開始されると、なんと約1時間で完売するという事態に!ヒグチユウコのファンならば、絶対に手に入れたい限定品だったのでしょう。その後、驚異的な人気の高さを受けて、完全受注販売という形で再販も行われました。

ヒグチユウコの「ギュスターヴくん」が面白い!ナンセンスでグロテスクなのになぜか惹かれる!

「ギュスターヴくん」は、ヒグチユウコのオリジナルブランドの名前ですが、2016年9月には、同じタイトルの絵本が出版されています。主人公のギュスターヴくんは、いたずらが大好きで無邪気な男の子。顔は猫なのに、手がヘビで足がタコという不思議な姿をしています。「きみはネコなの?ヘビなの?タコなの?」とワニが尋ねる場面からはじまる本作。

ギュスターヴくんは、その問いかけに適当なことを答えながら、「本に描かれているものを自分の世界に引き出せる」という特技を生かして、不思議でグロテスクな生き物たちを、次々に引っ張り出していきます。こうして登場するのは、ヒグチユウコが自由な発想で描く、想像上の生き物たち。読者からは、「ナンセンスでグロテスクなのに、どこか格調高くてかわいらしい」「なぜか惹かれる」と大絶賛されています。ヒグチユウコの絵には、強い魔力があるようです。

ヒグチユウコの作品集「BABEL Higuchi Yuko Artworks」の原画展開催!ブリューゲル「バベルの塔」に敬意を表して!

ヒグチユウコの作品集「BABEL Higuchi Yuko Artworks」の原画展が、東京・青山のTOBICHIで開催されました。「BABEL Higuchi Yuko Artworks」は、東京都美術館で開催されているブリューゲル「バベルの塔」展の作品の中から、自らが13点を選び、それぞれの作品に敬意を込めて描き下ろしたというイラスト集です。子供の頃から、ブリューケルの幻想的な絵が好きだったそうです。

今回発表した作品集では、ブリューゲルの作品に使われている技法を再現している作品も多々あるそうです。原画展ではまた、ヒグチユウコが描き続けてきたモンスター「ひとつめちゃん」の立体作品も展示。さらに、「ひとつめちゃん」をTシャツなどにシルクスクリーンでプリントするコーナーなども設けられ、大盛況のうちに終わっています。……と、予定されていた会期は終わったものの、好評だったことから、TOBICHIに併設されているちいさなスペースにて、2017年5月中は、引き続き全原画の展示を継続しました。

TOBICHIの1階には、ヒグチユウコのオリジナルブランド「ギュスターヴ」の常設ショップもあります。そこには、カップ&ソーサーや、タオル、ポストカード、既刊本などいろいろ取りそろえてあるので、こちらも見逃せませんね。ヒグチユウコの作品には、あっけらかんとした明るさや美しさはありません。どこかダークな部分があり、それによって人間の「生」を表現しているかのようです。

子供の頃からお寺の地獄絵図が好きだったというヒグチユウコが描く、不思議な世界。不気味さを覚えつつもなぜか惹かれてしまうのは、明暗が絶妙にバランスを取っているからかもしれません。しかし、それらを計算して描いているわけではないところが、ヒグチユウウコの天才的感性のすごいところです。ただ「カワイイ」だけではないその魅力を、原画展で感じてください。

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