桑原和男は吉本新喜劇の現役最古参!もともとは漫才師だった
桑原和男は吉本新喜劇きっての最古参劇団員!新座長昇格は彼の「お墨付き」が必須!
吉本新喜劇の大ベテラン桑原和男(くわばらかずお)の十八番は、おばあさん「桑原和子」役。「ごめんください」や「神様あ~」などのギャグで知られています。福岡県小倉市(現在の北九州市)出身で、1936年2月23日生まれと、2017年現在で81歳となった桑原和男は、今や新喜劇きっての最古参となり、メンバー内でも最年長の生き字引的存在に。
劇団が成り立っているのも、ひとえに彼の存在あればこそという重鎮です。1961年に、吉本新喜劇(当時は「吉本ヴァラエティ」)入りした桑原和男は、1969年に座長に昇格。以降、新喜劇では脇役に徹し、舞台出演を続けるとともに、後進の育成に尽力してきました。彼が吉本新喜劇最古参としてどれだけ重みがある存在かは、劇団員が座長へ昇格する場合に、桑原和男の「お墨付き」が必須条件とされているという事実からも明らかでしょう。
実際、新喜劇の現座長である内場勝則や辻本茂雄、小籔千豊らは、いずれも桑原和男のお眼鏡にかなって座長昇格を実現させました。また、劇団員同士の結婚も、桑原和男が首を縦に振ることが大前提だとか。彼の存在が、新喜劇にとっていかに大きいかが分かります。
桑原和男は「ピンで活動したほうが気が楽や」と漫才師から吉本新喜劇の舞台へ!
今でこそ、吉本新喜劇で喜劇役者として高い認知度を誇る桑原和男ですが、もともとは漫才師としてスタートしたことをご存じでしょうか?1955年に高校を卒業して、小学校教師を目指したものの受験に失敗した桑原和男は、夢路いとし・喜味こいしに入門。住み込みで靴磨きや掃除などの雑用や付き人の仕事をこなし、1956年に、19歳で舞台デビューしました。「原あち郎・こち郎」というコンビ名で漫才師としての活動を開始しますが、現実は甘くなかったらしく、「コンビでは3組ほど失敗したかなあ」と、当時の状況を振り返っています。
その後、「ピンで活動したほうが気が楽やなあ」と考えてことから吉本入り。「成功するも失敗するも自分次第」と割り切って新喜劇に出ている内に、気が付いてみれば最古参となっていました。とはいえ、漫才が嫌いになったわけではないので、「できたらもう一度漫才師をやりたい」という希望も。「漫才師が続けられなかったことにごっつう呵責を感じる」という思いを抱えつつ、今も新喜劇の舞台に立っています。
桑原和男が芸人らしからぬ「引退してから死にたい」理由とは!?チャーリー浜との不仲説は本当?
桑原和男が「引退してから死にたい」と漏らした理由は?「死ぬときは本名で」という願望があった!
2017年現在で81歳の桑原和男は、「引退してから死にたい」と心中を漏らしています。舞台に立つ人気役者の桑原和男のこと、「舞台で死ねたら本望や」という言葉が飛び出すかと思いきや、弱気ともとれる言葉は意外です。桑原和男が言うには、体調を崩すぎりぎりのところまで舞台に立って、「今デイサービス行っている」とか「体悪くして入院している」となってから引退するのはイヤとのこと。
「あれが食べたい」とか「こんなもの着てみたい」と思えるほど健康な間にそっと引退して、のんびりした余生を過ごすのが願いだと言います。さらにもう1つ、彼には「死ぬときは芸名でなく、本名で死にたい」という願望もあるとか。「桑原和男」という芸名でなく、親からもらった「九原一三」という本名で、この世からそっと退場するのが彼の理想です。
そうした願望が「引退してから死にたい」という思いには表れているのでしょう。一人の人間としては至極まっとうな願いとも言えますが、現実はそう甘くはなく、新喜劇メンバーからは、今なお「まだまだ現役で頑張ってください。桑原さんを目標にしていますから」と声を掛けられるそうです。
桑原和男とチャーリー浜の不仲説は本当か?新喜劇メンバーとチャーリー浜に軋轢も?
桑原和男が80歳を過ぎてなお、若手と積極的に活動する姿は、新喜劇メンバーの鑑とされています。しかし、そんな彼と不仲説が伝えられているのが、「ごめんくさい」や「じゃあ~りませんか」などのギャグで一世を風靡したチャーリー浜です。実際、桑原和男とチャーリー浜が共演する機会は、これまでほとんどありませんでした。
久々に同じ舞台に出演した際も、同時に舞台に立つシーンはなかったと伝えられています。そうした状況に加え、両者の新喜劇における立ち位置の違いも、不仲説に信ぴょう性を加えているようです。今も舞台に立ち、若手の育成に熱心な桑原和男とは対照的に、積極的に舞台に溶け込もうとしていないと言われるチャーリー浜。
現在は、ストーリーに影響のない役柄で顔見世的に出演するとサッサと退場しているともっぱらの評判です。そういったチャーリー浜のスタンスを批判する新喜劇の後輩も少なくないとか。こうして見ると、桑原和男とチャーリー浜が不仲と言うよりは、新喜劇メンバーとチャーリー浜の軋轢というふうに解釈するのが妥当かもしれません。
桑原和男が帰宅途中に路上で倒れていた!「足が前へ出えへん」状態も精密検査では異常なし!
吉本新喜劇最年長座員の桑原和男は、今も「桑原和子」として舞台に立ち続けています。とはいえ、決して体調は万全ではなく、休演も挟みつつ新喜劇を支えているのも事実です。そんな桑原和男が、帰宅途中に路上で倒れたというニュースが伝えられたから穏やかではありません。祇園花月の出番を終えて電車で帰宅している途中、道端で倒れて起き上がれなくなり、20分ほど路上に横たわっていたという桑原和男。通行人の介助を受け、近所の知り合いの家で休憩し、ようやく帰宅できたと言います。
その時の状態について、「足が靴1足分しか前に出えへん」と、足元がおぼつかず歩行に難儀した有様だったことを明かしました。そして翌日、心電図を取るなど精密検査を受けたものの「いろいろ調べた結果、異常ありませんって!」と大事はなかったそうです。とはいえ、異常もないのに道端で倒れて起きられなくなるとは、心配のタネがなくなったとは到底言えません。
「こんな体調で迷惑かけますが、がんばります」と気丈に語っていた桑原和男ですが、新喜劇を長年に渡って支え続けた「勤続疲労」の可能性もありそうです。このところ、井上竜夫や島木譲二など功労者の訃報が相次いでいる吉本新喜劇。残念な気持ちも大きいですが、桑原和男も、そろそろ勇退して、ゆっくり体をいたわる時期に差し掛かっているのかも知れません。