安齋肇は「タモリ倶楽部」でお馴染みの“ソラミミスト”!みうらじゅんとは気心知れたゴールデンコンビ
安齋肇は「タモリ倶楽部」でお馴染みの“ソラミミスト”!タモリの隣に座り続けて四半世紀!
安齋肇(あんざいはじめ)は、「タモリ倶楽部」の人気コーナー「空耳アワー」でタモリの隣に座っている“ソラミミスト”としてお馴染みのアノ人。洋楽の中から日本語のように聞こえるフレーズをVTRとともに楽しむ「空耳アワー」で、飄々としたトークをかますこの人物。一体何者なの?と不思議に思う方も多いのではないでしょうか。
“ソラミミスト”の印象が強く、不思議なおじさんという感じの安齋肇ですが、本職は、イラストレーターやアートディレクター。バンド活動やCMナレーションなども行っています。
1953年12月21日生まれで、東京都広尾出身の池袋育ちと、おぼっちゃま育ちの安齋肇。父の安斎知行が肖像画家ということもあり、幼少期から絵心があり、桑沢デザイン研究所へ進みます。1976年に、アシスタントとして、麹谷・入江デザイン室に入社。1979年に、山男になるべく雪山に入山するも、暖冬のため1週間で下山したという驚きのエピソードの持ち主でもあります。
1982年にフリーになり、1986年には、個人事務所「ハロルド・コミックス」を設立。1992年から「タモリ倶楽部」に“ソラミミスト”として出演し始めました。以後、タモリの隣に座り続けてはや四半世紀となり、今なおゆるいトークを展開中の安齋肇。現在は、俳優の村松利史や温水洋一らと立ち上げたマネジメントオフィス「ワン・ツゥ・スリー」に在籍しています。
安齋肇とみうらじゅんは気心知れたゴールデンコンビ!“夫婦のような関係”!?
安齋肇は、同じくイラストレーターや漫画家として知られている、みうらじゅんと親交が深く、コアなファンの間では、ゴールデンコンビとして高い人気を誇っています。安齋肇とみうらじゅんのコンビに注目が集まるようになったのは、1977年に「勝手に観光協会」を結成した頃からでしょう。「勝手に観光協会」は、勝手に各地を視察し、勝手にご当地ポスターやご当地マスコット、ご当地ソングを作って、勝手に盛り上げるというかなり斬新な活動でした。
このほかにも、安齋肇とみうらじゅんは、NHKBSプレミアムの「笑う洋楽展」など番組共演も多数。2016年の映画「変態だ」では、原作をみうらじゅん、監督を安齋肇が手掛け、共同で作品を作りあげました。2人は、まるで“夫婦のような関係”と揶揄されることも多いそうですが、実際のところは夫婦以上の様子。
二人旅をする機会も多いほか、旅先でばったり会うことも1回や2回ではないそうです。みうらじゅんは、「安齋さんには僕にないセンスが当然あるわけです。2人が考えていることが違うから成立しています」とコメントしています。「お互い意見が違うけど、仲が良い」というまさに“夫婦のような関係”が、長くゴールデンコンビであり続ける秘訣なのでしょう。
安齋肇は象印ロゴマークを手掛けていた!筋金入りの遅刻魔は結婚式にも遅刻
安齋肇は象印ロゴマークを手掛けていた!イラストレーターとしてデザインした作品は?
“ソラミミスト”としての活動や、みうらじゅんとの関係がフィーチャーされがちな安齋肇ですが、本職のイラストレーター&アートディレクターとしてもかなりの功績を残しています。かつては、象印のロゴマークを手掛けたこともある安齋肇。JAL「リゾッチャ」のキャラクターデザインや、NKH「しあわせニュース」のタイトル画も安齋肇の作品です。
その他にも、吉田拓郎のCDアルバム「ひまわり」のジャケットイラストや、ユニコーンや奥田民生のツアーパンフレットのアートディレクションを担当。宮藤官九郎とはコラボ作品として絵本「WASIMO」を出版し、NHK Eテレで放映中のアニメ「WASIMO」では声優にも挑戦中です。
安齋肇は、イラストレーターとしての枠にとらわれず、バンド活動にも積極的です。業界の枠を超えた多数の仲間と「宿題工作展OBANDOS(オバンドス)」や「Foollens(フーレンズ)」「LASTORDERZ(ラストオーダーズ)」など複数のバンドを組み、ライブを行っています。実績や活動内容を知れば知るほど、その不思議でファンキーな魅力は深まっていくようです。
安齋肇は筋金入りの遅刻魔!自身の結婚式にも遅刻「信頼という大きなものを失っています」
安齋肇が、筋金入りの遅刻魔であることは、業界でも有名です。「徹子の部屋」で明かしたのは、自分の妻との結婚式にも遅刻したというエピソード。たいていのことには驚かない黒柳徹子も「よく今までやってこられたわよね」と呆れたと言います。自身で「信頼という大きなものを失っています」と話すも、安齋肇の周囲には、たくさんの仲間がいる様子からは、それだけの魅力が彼にあることが分かるでしょう。
とはいえ、安齋肇の遅刻エピソードは自身の結婚式への遅刻に留まらず、驚くものばかり。「タモリ倶楽部」の出演交渉に来たディレクターを1時間待たせたことに始まり、初っぱなの収録にも遅刻。その後も、遅刻常習犯で一向に時間を守る気配もない安齋肇を「タモリ倶楽部」から降板させようという空気もあったとか。その空気を一蹴したのが、「あんな社会性のない人が出てること自体が面白いだろ?」というタモリのひと言だったそうです。遅刻はよろしくありませんが、あのタモリも一目置く、不思議な魅力を持つ安齋肇だからこそ許されてしまうのかも知れません。
安齋肇が街歩きとアートを楽しむ「安齋肇の世界展」を開催!
“ソラミミスト”であり、イラストレーターにしてアートディレクターで、バンド活動もやっていて、大の遅刻魔という、まさにキャラ大渋滞の安齋肇。しかし、2018年4月22日に開幕する「安齋肇の世界展」では、本職のイラスト作品などが見られそうだと話題になっています。「安齋肇の世界展」は、秋田県横手町増田町の「中七日町商店街」で、6月24日まで催される予定です。
この作品展は、「街歩きとアートを楽しもう」というコンセプトのもと、国重要伝統的建造物群保存地区の街歩きを楽しみながら現代アートを鑑賞するという試みになっています。作品と街歩きが一緒に楽しめて、アートを身近に感じる良いきっかけになりそうな「安齋肇の世界展」。オープニングの22日には、増田体育館でみうらじゅんとのトークショーも行われるというから必見です。
夫婦漫才さながらの、息の合った掛け合いで町中を盛り上げてくれることでしょう。既存の概念にとらわれることなく、自由な発想で活躍を続けている安齋肇。これまでと何も変わることなく、“ソラミミスト”としてタモリの隣に座り続けることはもちろん、私たちの五感を刺激するユニークな活動を続けていってくれることを期待しています。