菅田俊は菅原文太に憧れ芸能の世界に!「ラストサムライ」「キル・ビル」に出演の国際派俳優
菅田俊は菅原文太に憧れ芸能の世界に!
映画やテレビドラマを中心に俳優として活動している菅田俊(すがたしゅん)。大学卒業後に一度は不動産会社で働いたものの、大スターだった菅原文太や高倉健ら銀幕スターに憧れを抱いて芸能の世界に飛び込んだという脱サラ俳優です。
菅田俊の主役デビュー作品は、男の子の憧れのヒーロー「仮面ライダー」シリーズの「仮面ライダーZX」でした。実は、「仮面ライダーZX」の1つ前の作品である「仮面ライダースーパー1」のオーディションを受けて最終選考まで残りましたが、子供番組を軽視していると誤解された挙句に叱責された経験のあった菅田俊。
しかし、プロデューサーだった平山亨の目にとまり、「仮面ライダーZX」の主人公・村雨良役に大抜擢されました。当初の企画通り雑誌を中心に展開された「仮面ライダーZX」ですが、1984年の正月特番「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」で映像化されたことで、菅田俊にとって初の主演作品です。
菅田俊は海外作品にも出演!「ラストサムライ」「キル・ビル」など多数参加!
菅田俊は、日本国内の作品だけでなく、海外作品にも活躍の場を広げています。2003年には、クエンティン・タランティーノ監督によるハリウッド映画「キル・ビル vol.1」にも参加しました。ある時、日本映画をよく見ていたクエンティン・タランティーノ監督が菅田俊の演技力に目をとめ、ホテルに呼んだそうです。
そこで伝えられたのが、「大した役ではないけれど北京まできてほしい」というクエンティン・タランティーノ監督直々の出演オファーでした。「キル・ビル vol.1」出演で名を馳せた菅田俊は、同年に、トム・クルーズ主演で、渡辺謙や真田広之が出演したことでも話題になったアメリカ映画「ラストサムライ」にも参加。
2008年のフランス映画「陰獣」の他、2012年には、文楽に着想を得たというアメリカのアクション映画「BUNRAKU」に、GACKT演じるヨシの叔父役で出演しました。その後もイラン映画「CUT」やブラジル映画「汚れた心」、遠藤周作の「沈黙」が原作で名匠マーティン・スコセッシが監督を務めた「沈黙 -サイレンス-」といった海外作品に次々に出演しています。
菅田俊はリアルヒーロー!そのエピソードとは?
菅田俊はヤクザより強い!?強さがよく分かるエピソードを紹介!
長身で、凛々しい眉に眼光鋭い目元をしている菅田俊は、ヤクザ映画に出演することも多い他、犯人役も何度も演じてきました。アクションや殺陣の稽古をすることも多いと言いますが、そうした経験がとある事件で役立ったと言います。2005年に、女性がバッグをひったくられる現場に遭遇した菅田俊。
ちょうど自転車で帰宅途中だったそうで、ひったくり犯が路地裏へと走っていく姿が見えたため自転車を置いて先回り。見事に鉢合わせした犯人を首絞めの技で捕えました。菅田俊が繰り出した首絞めは、映画「ラストサムライ」で習得した技だったとか。
その後、犯人は警察に逮捕され、菅田俊は表彰されています。このエピソードが話題になったことから、ヤクザ役のイメージと相まって、一部で「ヤクザより強い俳優」と噂されるように。映画で習得した技が1人の女性を助けるとは、菅田俊はリアルに現れたヒーローと言えるでしょう。
菅田俊が病気で激やせ?!
国際派俳優として長年走り続けている菅田俊に、「激やせした」という声が集まっています。たしかに、公式プロフィールの写真と比べると、近年の菅田俊は頬の肉が落ち、やせているようです。しかし、実際に病気だという話は見られないばかりか、激やせに関しては、菅田俊のストイックな性格や、ハードな役柄を演じることが多い結果、自然にやせてしまったと見る向きが多いようです。ファンからすると心配になりますが、現在も数々の作品に出演するなど精力的に活動しています。
菅田俊の芸名の由来は大御所俳優にあり!
ややコワモテな菅田俊は、俳優になる以前、東京経済大学に在籍していた頃に、大好きな任侠映画の影響で走り屋をしていた他、テキ屋でも働いていたそうです。芸能界に足を踏み入れると、付き人をしていた菅原文太と鶴田浩二、世話を見てくれた東映プロデューサー俊藤浩滋の名前から一文字ずつ取って芸名を菅田俊とし、憧れのヤクザ映画にも多く出演するようになりました。とはいえ、本人の性格は温厚で、柔らかい人柄のようです。だからこそ、ヤクザ者から犯人や刑事役、はたまたコミカルな人物まで、演じ分けることができるのかもしれません。
そんな菅田俊がデビュー当時に最も憧れていたのは高倉健です。ある時、映画「動乱」で高倉健と共演した菅田俊は、「付き人は一生付き人だぞ」と声を掛けられたと言います。その言葉が頭から離れず、やがて1人の俳優として進むことを決め、唐十郎が主宰する状況劇場に入りました。
その後は、ハリウッドをはじめとするさまざまな国の映画に出演するようになり、今や国際派俳優に。もしも高倉健の言葉がなかったら、世界を舞台に活躍を続ける大御所バイプレイヤー菅田俊は誕生しなかったかもしれません。
海外作品でも活躍する菅田俊ですが、出演している日本映画が評価され、アジアや世界で公開される場合もあります。中山美穂が久々に主演を務めた2017年の映画「蝶の眠り」もその1つ。アジアで続々と上映が決定されています。60歳を過ぎてもなお国境など関係なしに躍進を続ける菅田俊。年齢を重ねていくことで、硬派で渋い演技でさらに世界中を魅了していくことでしょう。