2022年8月25日 更新
安倍晋三の弟で政治家の岸信夫は実の兄弟?安倍家の事情
◆死没:2022年7月8日
◆出身:東京都
◆身長:175cm
◆血液型:B型
◆所属政党:自由民主党
◆元内閣総理大臣(第90、96、97、98代)
安倍晋三と弟・岸信夫の名字はなぜ違う?政治家一族ならではの複雑な事情
2022年7月8日、参院選の応援演説中に凶弾によって倒れた元首相の安倍晋三。内閣総理大臣として歴代最長の任期を務めた後も、精力的に政界の第一線で活躍していた中での悲劇でした。
安倍晋三の弟である総理大臣補佐官の岸信夫は、7月12日にツイッターを更新し、「かけがえのないリーダーを失いました」「ありがとう。今はただ安らかに」と兄を追悼しています。
投稿や報道を目にする中で、弟である岸信夫と名字が違う理由に疑問を持った人もいるかもしれません。安倍晋三と岸信夫は、血の繋がった兄弟。岸信夫は生後間もなく、母・洋子の兄である岸信和の養子として迎え入れられました。
母・洋子の父親は元首相の岸信介であり、岸家も名家です。岸信介の長男である岸信和に子供がいなかったため、岸家の血筋を残す目的の養子縁組だろうといわれています。
しかし岸信夫本人には、養子縁組の事実が隠されていたのだとか。岸信夫が、自身は安倍家の出身で安倍晋三と実の兄弟であると知ったのは、大学進学に必要な戸籍謄本を見た時でした。
育てられないような事情からではなく、血筋と家柄を守る目的での養子縁組が岸信夫の世代でも行われていたことに、驚いた人もいるのではないでしょうか。
安倍晋三の兄は政治家ではなかった?兄弟仲は?
政治家の家系に生まれた安倍晋三は、3兄弟の次男です。兄の安倍寛信は政治の道には進まず、三菱商事パッケージングという会社の社長を務めていました。弟の岸信夫は元防衛大臣で、政治手腕を評価されて、総理大臣補佐官となっています。
政治家だった父・安倍晋太郎の死去をきっかけに地盤を引き継いだ安倍晋三は、1993年に衆議院議員に初当選。その後、自民党幹事長や内閣官房長官にも抜擢され、2006年9月には戦後最年少で内閣総理大臣に就任しました。
体調不良のため約1年で退任しますが、2012年12月に内閣総理大臣に再就任。アベノミクスなどの経済政策や外交にも力を入れて取り組みました。
多忙な日々の中で兄弟がどんな関係性だったのか気になるところですが、2022年6月14日には安倍晋三のツイッターに、3兄弟とその家族が揃って母・安倍洋子の誕生日を祝う画像が投稿されています。
「久々」「昔話に花を咲かせた」といったコメントや朗らかな笑顔から、そう頻繁ではなくとも穏やかに交流を続けていたことが伝わってきます。
安倍晋三の家族は華麗なる政治家一族
安倍晋三の家系は元首相ばかり?
安倍晋三の家族は3代にわたり政治家を輩出しており、父親は政界のプリンスと呼ばれた元外務大臣の安倍晋太郎、父方の祖父である安倍寛は衆議院議員でした。
また安倍晋三の母親である安倍洋子は家族を陰から支えるゴッドマザー的な存在です。
母方の祖父で元首相の岸信介は、中学卒業と同時に養子に入った過去を持っており、同じ境遇の孫・岸信夫を可愛がっていたことが伝えられています。
安倍晋三にとって大叔父にあたる、岸信介の弟は元首相の佐藤栄作であり、まさに華麗なる政治家一族です。
安倍晋三にとって妻・昭恵はオアシスだった?
安倍晋三の政治家人生を誰よりも近くで支えてきたのは、妻の安倍昭恵でしょう。森永製菓創業家の長女である安倍昭恵は、電通に務めていた頃に、上司から安倍晋三を紹介されて結婚に至っています。
ファーストレディーとなった後には、時に天真爛漫な行動で批判されることもありましたが、安倍晋三はいつも妻を守っていました。
政治家一族であるがゆえに、安倍晋三の両親は幼少期から不在がちで、寂しさを感じることも多かったようです。政治ジャーナリストの野上忠興からインタビューを受けた安倍晋三は「友人宅で一家団欒の光景を見たりすると、『ああ、いいな』と思ったりした」と一般家庭への憧れを語っていました。
結婚から35年。夫妻はゴルフを楽しみ、ダイビングの資格を取りにいくなど仲睦まじく過ごしていました。家族との時間を欲していた安倍晋三にとって、夫婦水入らずで過ごす休日は、かけがえのない癒しだったことがうかがえます。
安倍晋三の後継者は誰になるのか
安倍晋三の後継者候補は弟・岸信夫の長男?
安倍晋三の死去に伴い後継者は誰になるのか、政界では大きな関心事となっています。弟の岸信夫は、2022年8月10日に行われた内閣改造で、国家安全保障担当の総理大臣補佐官に起用されるなど周囲からの信頼も厚い人物です。
しかし股関節周辺の病気が徐々に悪化しているようで、現在は車いすで移動を余儀なくされる場面も見受けられ、健康面での不安は拭えません。
また妻の安倍昭恵が地盤を引き継ぎ、衆院山口4区の衆議院補欠選挙に出馬するのが適任という声も聞かれました。しかし、2022年7月21日に行われた安倍派総会に出席した際、安倍昭恵が自身は出馬しない考えを伝えたと報じられています。
安倍晋三の兄・安倍寛信の息子を推す意見もありますが、政治に関与してこなかった経歴からすると、あまり可能性は高くない様子。有力な後継者候補として浮上しているのが、岸信夫の長男で父親の秘書官も務めている岸信千代です。
かねて安倍晋三の後継者と目されてきた岸信千代ですが、健康状態が良くない父親の引退後はそのまま地盤を引き継ぐ可能性もあるため、憶測の域を出ません。
歴代最長の政権を築き、自民党最大派閥を率いてきた実力者・安倍晋三。その意思を継ぐ後継者は現れるのか、日本のみならず世界の国々が注視しています。