ギターウルフ・セイジのプロフィール!伝説の骨太ロックに魂が震える!
ギターウルフ・セイジにはロックとは無縁の少年時代があった!
ギターウルフ・セイジは、揃いの革ジャン・皮パン・サングラスで決め込んだ、黒ずくめの3ピースロックバンド・ギターウルフの、ギター&ボーカルを担当しています。担当している楽器から、”ギターウルフ”と呼ばれるセイジ、”ベースウルフ”ことビリー、”ドラムウルフ”ことトオルによって1987年に結成され、コアなロックファンを熱狂させてきたギターウルフ。バンド名を冠するセイジは、バンドのリーダーでもあります。
セイジは1963年9月22日に生まれ、長崎県諫早市で幼少期を過ごしました。父親の仕事の都合で、大阪、広島と移転を繰り返し、小学5年生から高校卒業までは島根県根松江市で暮らしています。松江市立湖南中学校、島根県立松江南高校時代は、剣道部に所属していたというセイジ。中学時代は主将でしたが、高校では選ばれなかったため退部するという、ナンバーワン精神の持ち主だったようです。
その頃のセイジは、ロックや音楽とは無縁でしたが、漠然と東京に憧れを持つようになり、上京資金を稼ぐためのアルバイトを開始。上京してから数年間は、目的もなくさまざまな業種を転々としていました。アルバイト先の中古レコード店に集まるバンドマンたちを見て、「自分もロックをやろう」と開眼したといいます。
ギターウルフはアメリカで成功した伝説の骨太ロックバンド!前代未聞の爆音ライブに魂が震える!
ギターウルフは、1994年、アメリカでCDデビューを果たし、海外の骨太なパンク・ガレージロックファンから、「クレイジーな日本のバンド」として、絶大な支持を集めました。日本にも空前のメロコアブームが訪れ、インデーズシーンを中心に、ガレージロックへの再評価が高まりつつあった1997年。
アルバム「狼惑星」で日本でのメジャーデビューを果たしたギターウルフは、数あるパンクバンドのカリスマ的存在として、日本ロック界に強烈な印象を与えることとなります。ギターウルフのライブでまず驚かされたことは、一体何を演奏しているのか分からないほどのボリュームです。
特に、アンプやエフェクターの使い方を知らないのでは?と言いたくなるほどに、ハウリングし放題、割れ放題のギター音。CD音源においても、あれほど、何もかもを押しのけて前に出る轟音ギターは、他に類を見ません。それに負けじと、ボーカル、ベース、ドラムが全力で喧嘩を挑むような、音と音のぶつかりあい。全ての規制を取り払い、感性をむき出しにした狼たちの荒々しい音楽は、あまりに強烈です。
今の音楽需要からみても、ギターウルフほど自由で、刺激的なバンドは、二度と現れないかもしれません。そんな中で、自分たちの感性の赴くままにライブ活動を続けるギターウルフは、まさにロック界の生ける伝説です。
ギターウルフ・ビリーの死因!映画「WiLD ZERO」あらすじネタバレ!
ギターウルフ・ビリーが心不全で急逝!楽器未経験のU.G新加入で新たなステージへ
ギターウルフの結成メンバーである”ベースウルフ”ことビリーが、2005年3月31日の未明、38歳という若さで急逝しました。死因は心不全。唐突に訪れたメンバーの死に、ギターウルフの活動は頓挫してしまいます。ロックンロールに全てを捧げるセイジとは対照的に、どこか飄々としていたビリー。トオルの実弟ということもあり、これ以上にマッチするピースを他に見出すことは容易なことではありませんでした。
そんな時、セイジはふと、居酒屋で出逢った同郷・島根県出身のU.Gという若者のことを思い出します。U.G(ユージ)は、旧ギターウルフのメンバーより20歳近くも若く、普段はヒップホップを好み、居酒屋でセイジから誘われたギターウルフのライブが、ロックに興味を持ったきっかけだったといいます。この時のU.Gは、楽器については全くの素人でしたが、「考えるより感じろ!」をモットーとしてきたギターウルフには、何の障害にもなりませんでした。
むしろ、若いU.Gの感性が新しい風を吹き込んだことで、ギターウルフの突き抜けたサウンドは加速していったといえます。
ギターウルフまさかの主演映画「WiLD ZERO」ロック魂でゾンビを打倒!?
ギターウルフは、セイジ、ビリー、トオルの3人で活動していた1999年、まさかのスクリーンデビューを果たしました。そんな奇特な映画「WiLD ZERO」のメガホンをとったのは、ウルフルズの「ガッツだぜ」のPVなどで知られる竹内哲郎監督。ギターウルフを主演に迎え、B級ホラー映画へのオマージュ要素をふんだんに盛り込んだ、カルト感満載の作品となっています。映画「WiLD ZERO」は、ギターウルフの追っかけのヘタレ少年・エースの成長を描いた物語。
ある日、忍び込んだライブハウスで、ギターウルフと悪徳オーナー・キャプテンの戦いを目撃したエースは、「危機に陥った時には、これを鳴らすように」と、ギターウルフから笛を託されました。ライブハウスを出ると、何故か街にはゾンビが溢れかえっており、美少女トビオと運命的な出会いを果たすも、恐れをなして1人で逃亡を図ったエース。ギターウルフの幻に叱咤され、トビオを救うべく踵を返し、例の笛を鳴らします。
その笛の音を聞きつけたギターウルフは、ゾンビを蹴散らし、復讐の鬼と化したキャプテンとの最終決戦へ。このトンデモ設定もさることながら、普段のライブに引け劣らない、ロック魂剥き出しのギターウルフの演技に、度胆を抜かれること請け合いです。
ギターウルフ・セイジ「アウトデラックス」伝説のロックンローラーの登場に大興奮!
ギターウルフ・セイジが、2016年12月15日放送の「アウトデラックス」に出演しました。かの伝説のロックンローラーにバラエティ番組でお目にかかろうとは、めったにない貴重な放送回となりました。セイジの口から飛び出したアウトなエピソードは、「指の腱が切れても、放っておけばつながる」「痛みは酒で誤魔化す」「大量出血もドライヤーで乾かして止血する」など、あまりに粗野なものばかり。
こうした強面ぶりを全面に出しつつ、「革ジャンは洗濯機で洗う」という、愛すべき素顔にも驚かされたものです。既成概念を取っ払い、感性のままに生きるセイジは、宇宙の歴史に比べれば、人間は点ほどにもならない存在だと気づかされた瞬間から、無茶苦茶にやってやろうと思うようになったといいます。かつてのインタビューで語った楽曲の着想法も、「満月の夜、ビルの屋上に立って宇宙のテレパシーをキャッチする」という、かなり独特なものでした。
「ギターの弦を指1本で抑えられないから面倒」という理由で、マイナーコードの楽曲を作成したのも、2013年に発売された11枚目のアルバム「野獣バイブレーター」の収録曲が初めてだったというセイジ。「ギタリストは、テクニックで気合を誤魔化そうなどと思わず、酒を飲んでいればいい」という破天荒な姿勢には、ロックの真髄を叩きつけられた気がします。完成された音楽性を持つバンドが次々と台頭する中、強烈な個性を放つ者は、大衆に受け入れられにくいかもしれません。そんな時代だからこそ、ひたすら自我を貫き通すギターウルフには、魂の底から揺さぶられます。