馳星周は「不夜城」で小説家デビュー!おすすめの書籍も紹介!
◆生年月日:1965年2月18日
◆出身:北海道
◆代表作:不夜城(1996年)
馳星周、小説家デビュー作「不夜城」がベストセラーに!
馳星周(はせせいしゅう)は小説家で、本名は坂東齢人(ばんどうとしひと)です。馳星周が大ファンであることを公言している中国の映画監督、周星馳(チャウ・シンチー)の名前がペンネームの由来となっています。
馳星周の小説家デビュー作は、1996年8月に発表された「不夜城」です。新宿歌舞伎町の中国黒社会を描いたこの作品はベストセラーとなり、直木賞候補にもなったことで、すぐに小説家として広く認知されることとなりました。「不夜城」は金城武、山本未來、椎名桔平出演で実写映画化され、1998年6月27日に公開されています。映画版にビラ配りの役で出演しているのが、馳星周です。
馳星周、多くの書籍が直木賞候補になっていた!おすすめの書籍は?
馳星周の「不夜城」はシリーズ化され、1997年8月に「鎮魂歌(レクイエム)不夜城II」が、2004年12月に「長恨歌(ちょうごんか) 不夜城 完結編」が出版されています。このシリーズは、馳星周の持ち味を知ることができるおすすめ書籍と言えるでしょう。「鎮魂歌(レクイエム)不夜城II」は、第51回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞しました。
「不夜城」のほか、1998年8月出版「夜光虫」など多くの作品が直木賞候補となっています。続いて候補となった1999年11月出版「M」は美元、高良健吾の出演で映画化され、2007年9月に公開された作品です。この後も2003年9月出版「生誕祭」、2007年9月出版「約束の地で」、2015年5月出版「アンタッチャブル」とノミネートが続いています。
2020年5月に刊行された「少年と犬」も直木賞候補作品で、こちらは東日本大震災後、家族を守るため悪事に手を染める少年「和正」と守り神のように寄り添う犬「多聞」の話です。読者からは「馳星周による犬もので最高傑作!」という声が寄せられている注目の作品となっています。
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馳星周が監修したゲーム「龍が如く」とは?シナリオ作家は調整が大変だった!
馳星周、テレビゲーム「龍が如く」のシナリオを監修していた!
馳星周は小説家として知られていますが、馳星周とは別名義でプロレス評論やゲーム評論も手掛けていて、1983年5月に創刊されたパソコン雑誌「ポプコム」ではゲームライターとしても活動していました。こうしたゲーム好きな面から、大ヒットテレビゲーム「龍が如く」ではシナリオ監修を担当しています。
馳星周は「龍が如く」シリーズの1と2に携わりました。「龍が如く」は、東京の架空の街「神室町」を舞台に裏社会の人間模様を描いたアクションゲームです。テレビゲームの枠組みを超えたシナリオの完成度の高さも話題になり、2005年12月の1作目から、15年以上に渡ってシリーズがリリースされ続ける、大人気ゲームとなりました。
馳星周はシナリオ監修として辛口だった?
「龍が如く」のプロデュサー名越稔洋(なごしとしひろ)は人間ドラマを目指していたものの、泣けるストーリーを書けなかったので馳星周にオファーをしたと明かしました。
馳星周は「龍が如く」のシナリオ担当者が書いた脚本を確認して訂正箇所を指摘するといった役割を務めましたが、初めての添削で「書くという作業をなめている」と赤字を入れるなど、辛口に指摘を繰り返したそうです。
一方で名越稔洋は「ゲーム用のシナリオなので、楽しくなければ意味がない」として、馳星周のシナリオをゲーム仕様にするための調整に苦労したと語っています。
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馳星周の「暗手」が発売中!「夜光虫」の続編となる本作のあらすじとは?
馳星周が「夜光虫」の続編「暗手」を出版!
馳星周は2017年4月に「暗手」を出版しました。「暗手」は1998年8月に出版されて直木賞候補にもなった「夜光虫」の続編で、約20年ぶりの続編ということで大きな注目を集めた作品です。
「夜光虫」で台湾の裏社会で生き、プロ野球の八百長に関わるなどしていた主人公の加倉昭彦が、「暗手」ではイタリアを舞台にして今度はサッカーの賭博に関わることになります。加倉昭彦はセリエAのロッコに所属する日本人ゴールキーパーである大森怜央に八百長を持ちかけることになりますが、順調には進みません。一気に読む人続出、馳星周らしいストーリー展開と評されている作品です。
馳星周の「夜光虫」を読んでいなくても楽しめる?
馳星周は裏社会を描き、クライムノベルファンから大きな支持を得ていますが、「暗手」も高い評価を獲得しました。馳星周が影響を受けたアンドリュー・ヴァクスの「凶手」からタイトルをつけたとみられていて、「夜光虫」の続編ながらも「暗手」単体でも楽しめる作品となっています。
馳星周は小説だけでなく、プロレス、ゲーム、サッカーのライターという一面も持っていて、これからもその文章で多くのファンを楽しませてくれそうです。
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