日野日出志の「地獄変」はトラウマ級の漫画!キャラフィギアやグッズがオークションで大人気

日野日出志の「地獄変」はトラウマ級の漫画!ホラーパロディ「銅羅衛門」はワールド全開

日野日出志の「地獄変」はトラウマ級の地獄世界を描いた漫画!

日本の怪奇・ホラー漫画界の重鎮あり、日本国内のみならず欧米諸国にも絶大なる人気を誇る漫画家・日野日出志(ひのひでし)。それほどの人気漫画家である日野日出志にも、1967年にデビューした後しばらくは、少女漫画から西部劇に至るまで、いくら描きまくっても一向に売れない低迷期が続きました。

そのような中、友人から借りたレイ・ブラッドベリの「刺青の男」が日野日出志の一大転機となります。この作品に雷に打たれたような啓示を受けた日野日出志は、1年がかりの大作「蔵六の奇病」を「少年画報」に発表して高い評価を受けました。その後も、代表作である「地獄変」で、まさにトラウマ級の地獄世界を描き、一躍ホラー界の第一人者としてのあ地位を獲得。

その他にも、「地獄の子守唄」や「恐怖列車」「赤い蛇」「胎児異変わたしの赤ちゃん」など、一種独特な毒々しい画風と世界観や、呪いにも似た語り調で1970年代の子供たちを震え上がらせることに。彼らの心に、恐怖心をトラウマのごとく浸透させました。

日野日出志のホラーパロディ「銅羅衛門」はワールド全開!

日野日出志は、今や国民的漫画として不動の人気を誇る「ドラえもん」を、よりによってホラーパロディ化してしまいました。「裏ドラえもん」とも言える日野日出志の「銅羅衛門」は、「ドラえもん」の主人公ドラえもんが銅羅衛門、のび太がのぶた、スネ夫がソネオ、ジャイアンがシャイアンに。

のぶたをいじめるシャイアンを、地獄からローンで借りてきた「地獄セット」で銅羅衛門が懲らしめるというストーリーです。その地獄セットの内容が「血の池」「針の山」「火あぶり」「石臼」「切り刻み」と、なんとも残酷!おまけに、ドジったのぶたがローンを支払えずに地獄行きになるなど、全編に渡って日野日出志ワールド全開になっています。

日野日出志キャラフィギアやグッズがオークションで大人気!映画化作品は?

日野日出志の描く怖キャラフィギアやグッズがオークションで大人気!

独特な世界観と、覚悟して読まないとトラウマになるような残酷で毒々しいタッチで人気の怪奇ホラー漫画界の重鎮・日野日出志。彼が描く怖キャラのフィギアやグッズが、コアなホラーファンの間で話題になっています。その中でも人気が高いのは、「毒虫小僧」や「蔵六の奇病」「地獄少女」などの登場人物のフィギア人形です。

ヤフーオークションなどにも数多く出品されている中には、高値で取引されているグッズも。ドロドロとした怖キャラを描いたTシャツや画集も人気で、日野日出志ファンの羨望グッズとなっています。

日野日出志の映画化作品、監督を務めた作品は?

ホラー界の巨匠・日野日出志の作品は、これまで多くが映画化されてきました。その中でも話題を集めたのは、2004年にテアトル池袋で公開された「日野日出志のホラー怪奇劇場」でしょう。これは、日野日出志の作品を原作に、それぞれの監督が実写化したオムニバスホラー映画。「第一夜」は「怪奇死人少女」や「わたしの赤ちゃん」「地獄小僧」が、「第二夜」では「蔵六の奇病」や「恐怖列車」「オカルト探偵団 死人形の墓場」等の作品がそれぞれ上映されました。

また、残酷描写が売り物のビデオ作品「ギニーピッグ2 血肉の華」と「ザ・ギニーピッグ マンホールの中の人魚」では、日野日出志自らが監督と脚本を担当。2014年に、日野日出志が監督と脚本を担当したエロチックスリラー映画「薔薇の迷宮」が公開された時も話題になりました。

日野日出志が「まずか棒」で漫画魂に火が付いた!20年ぶりに伝説のホラー作品が復活する!

1970年代の怪奇ホラー漫画界を牽引した重鎮であり、グロテスクな世界観とギリギリのブラックギャグで子供たちの心を虜にした日野日出志。しかし、2000年以降は、「身近な人々に不幸が起きると、仕事の上で人の生死に関わることを描くことが苦痛になった」ため、「新作は長らく描いていない」ロス状態に陥っていました。

そんな中、2018年8月銚子電鉄が発売したスナック菓子「まずか棒」のキャラクター「まずえもん」のデザインを手掛けたことが、日野日出志の漫画家魂に再び火を付けます。この「まずえもん」は、縮れ毛の前髪にぎょろりとした目が特徴の、まさに1970年代を彷彿とさせる日野日出志ワールド全開のキャラ。

久々の復活に、SNSでは、「20年ぶりに当時のトラウマが蘇る」「まずい棒にも条件反射的に恐怖が湧いてくる」と話題が沸騰しました。この「まずい棒」のキャラにより創作意欲にスイッチが入った日野日出志は「昔ほどの怪奇を描くことはできないけれど、叙情の中に少し怪奇を加えた絵本を描きたい」そうで、今後は「叙情怪奇作家」を目指すそうです。

日野日出志の毒々しい世界観が今の子供たちにどう映るのかは分かりませんが、価値観が多様になった世の中においては「キモ可愛い」や「イケ怖い」などと、案外すんなり受け入れられるかも知れません。1970年代の子供たちを震え上がらせるほどに怖がらせた日野日出志ワールドが、大きくなった昔の子供たちや現役の子供たちに今度はどのようなサプライズなトラウマを植え付けるのでしょうか。怪奇絵本の発売が楽しみになってきました!

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