イッセー尾形は一人芝居の第一人者!公演活動休止の理由?

イッセー尾形は一人芝居の第一人者!公演活動休止の理由?

2022年9月26日 更新

イッセー尾形は一人芝居の第一人者!公演活動休止の理由は?

イッセー尾形の一人芝居の第一人者!チケットは入手困難?

イッセー尾形は、舞台演劇が好きな人にとっては、「一人芝居の第一人者」として知られる俳優です。イッセー尾形の一人芝居は人気が高く、チケットをとるのは至難の業といわれるほど。舞台に興味がない人でも、ドラマや映画で、一度はイッセー尾形の演技を見たことがあるはずです。最近では、なんとマーティン・スコセッシが監督したハリウッド映画「沈黙 –サイレンス-」に出演し、その演技で周囲を魅了しました。

高い演技力で、国内外で高い評価を得るなど、注目を集めているイッセー尾形ですが、代名詞でもあり、ライフワークといっていい舞台での公演活動を休止すると宣言したことがあります。

イッセー尾形が公演活動休止を一人芝居の舞台で発表!その理由とは!?

イッセー尾形が、舞台公演活動休止を宣言したのは、2012年の8月。一人舞台「イッセー尾形のこれからの生活2012in真夏のクエスト」のステージ上でのことでした。どこか寂しげな雰囲気で、「しばらく休みます」と、舞台につめかけたファンに挨拶したイッセー尾形。観客席は、思いもしない発表にどよめいたといいます。

この後は、体調悪化を懸念する声もあがりましたが、「休養は、ほぼ100%本人の意向で、還暦のお祝いのリフレッシュ休暇みたいなものです。健康不安ではありませんよ」と、担当マネージャーがコメントしています。2012年当時、イッセー尾形は、還暦の60歳でした。これからも精力的に活動をするために充電期間を設けたということが真相だったようです。

イッセー尾形主演映画「先生と迷い猫」あらすじネタバレ!プロフィールは?

イッセー尾形主演映画「先生と迷い猫」あらすじネタバレ!

イッセー尾形は、マーティン・スコセッシ監督映画「沈黙–サイレンス-」での演技も高い評価を得ていますが、2015年には、主演映画「先生と迷い猫」も公開されました。ここで、「先生と迷い猫」のあらすじを紹介しましょう。元校長先生で、堅物で、偏屈で有名な森衣(イッセー尾形)は、妻に先立たれ一人暮らしですが、妻がかわいがっていた三毛猫のミイが訪ねてくるようになります。追い払おうとする森衣。

しかし、ミイが姿を見せなくなると、気になって探しはじめるように。すると、周囲の人々もミイを探していることに気づき、互いに交流を深めていって……。ネタバレすると、いなくなったミイの存在を通して、イッセー尾形が演じる森衣は、亡くなった妻へ伝えきれなかった気持ちを認識します。観ている者も切ない気持ちにさせる「先生と迷い猫」は、孤立する高齢者問題も浮き彫りにしている佳作です。

イッセー尾形のプロフィールは?お笑い出身だった?

イッセー尾形は、主演映画「先生と迷い猫」で、すっかり白髪のおじいちゃん姿を披露しました。そんなイッセー尾形の実年齢は、1952年2月22日生まれの64歳。福岡県福岡市で生まれますが、保険会社に勤務する父の転勤のため、引っ越しをくりかえします。

九州を転々とした後で、小学校3年で東京へ移り、高校3年生で千葉県に転居。映画監督の宮崎駿や、詩人の谷川俊太郎、作家の橋本治といった人物を輩出した東京都立豊多摩高等学校を卒業しています。卒業後は、舞台活動を開始。1980年代に出場した日本テレビのお笑い勝ち抜き番組「お笑いスター誕生」で一気に知名度があげたイッセー尾形は、活躍の場を広げていきました。

最近では、フジテレビドラマ「カインとアベル」や、NHKドラマ「スニッファー 嗅覚捜査官」でも、短い出演シーンながら、存在感たっぷりの演技で魅せています。

イッセー尾形のすごい才能とは?一人芝居はお金がなかったから!?

イッセー尾形は、舞台に映画、ドラマと、さまざまな場で高い評価を得てきました。イッセー尾形が俳優としてそのキャリアをスタートさせて、すでに40年以上がたとうとしています。今では、イッセー尾形の代名詞ともなっている一人芝居のスタイルは、そもそもお金がないという現実に、演劇のスタイルをあわせたことから生まれたといいます。

イッセー尾形の一人芝居には、基本的には、セットも何もありません。演じる役の衣装や携帯電話といった小道具くらいは使いますが、それだけですから、製作費は安くおさえられますし、稽古場も大きなところは必要なし。しかし、このシンプルな仕掛けを成功させるには、イッセー尾形の演技力にすべてがかかっているといっても過言ではありません。

セットも何もないところで、観客に、イッセー尾形がどんな役を演じて、どんな状況にあるのかを理解させ、なおかつストーリーを楽しませるわけですから、まさに至難の技といえましょう。イッセー尾形は、この一人芝居のスタイルを、演出家の森田雄三とともに築きあげたといいます。

森田雄三との出会ったのは、イッセー尾形が19歳の頃。6歳年上の森田雄三と意気投合し、1980年には、森田雄三が、長男の誕生祝いのお金を製作費につぎこんで、「イッセー尾形の一人芝居」を公演します。これが、一人芝居のはじまりとなり、森田雄三とともに作りあげるこの舞台は、以後30年続くことに。

この一人芝居のスタイルをお笑いのネタにして、イッセー尾形は、「お笑いスター誕生」に出場しました。「お笑いスター誕生」は、多くお笑い芸人を発掘した伝説的な番組ですが、市井の人々のちょっと可笑しい姿を演じるという独特のスタイルで、イッセー尾形は広く顔を知られることになります。

その後は、コメディドラマ「意地悪ばあさん」に巡査役で出演したイッセー尾形。自然でありながらコミカルな演技が、人々の印象に強く残ることになり、テレビ、映画と活躍の場は広がっていきました。海外公演も成功させているイッセー尾形は、国境を越えても多くのファンを獲得しています。そのためか、海外の映画に出演することもあり、2006年にはアレクサンドル・ソクーロフ監督の「太陽」にて主演。イッセー尾形は、「太陽」の中で、なんと昭和天皇を演じました。終戦前後の昭和天皇のプライベートの姿を描いた本作は、ベルリン国際映画祭上映作品となり、サンクトペテルブルク国際映画祭ではグランプリも獲得しています。

このように、一人芝居からスタートしたイッセー尾形のキャリアは、どんどん広がりを見せ、世界でも評価されるようになりました。間もなく日本でも公開されるマーティン・スコセッシ監督の映画「沈黙 –サイレンス-」でも、イッセー尾形は、ロサンゼルス映画批評家協会賞で助演男優賞の次点に選ばれる快挙を成し遂げています。60代をこえてもなお、その活躍ぶりは、まだまだ衰えを見せないようです。

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