ジョン・カリーはオリンピック金メダリスト!町田樹が語るスゴさとは?
◆死没:1994年4月15日
◆出身:イギリス・バーミンガム
◆1976年インスブルックオリンピック男子シングル金メダリスト
ジョン・カリーが金メダルを獲得したのはいつのオリンピック??「スケート界のヌレエフ」の意味とは?
フィギュアスケート界に新しい風を吹き込んだ伝説の選手ジョン・カリーは、1976年2月にオーストリアで開催されたインスブルックオリンピックのフィギュアスケート男子シングル金メダリストです。
彼が金メダルを獲った同オリンピックからアイスダンスが正式種目として認められたこともあり、フィギュアスケート界にとって大きな意味を持つオリンピックとなりました。
当時の男性スケーターは、スピードに乗った豪快なジャンプを飛ぶ演技が良しとされていました。しかし、ジョン・カリーは大胆にもバレエのメソッドを演技に取り入れ、フィギュアスケートをスポーツから芸術へと進化させました。
氷上を華麗に滑るジョン・カリーを見たフィギュアファンやスケート関係者は、ニジンスキーの再来と謳われたバレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフの姿を重ね、いつからか彼のことを「スケート界のヌレエフ」と呼ぶようになったのです。
ジョン・カリーについて町田樹が熱く語る!!ドキュメンタリー映画の監修も手掛けていた!?
2019年5月9日、ドキュメンタリー映画「氷上の王、ジョン・カリー」のジャパンプレミアが行われ、元フィギュアスケーターの町田樹(まちだたつき)が参加しました。
貴重なパフォーマンス映像の「牧神の午後」が収録され、バレエダンサーが見ても感銘を受けると評判の同作に、字幕監修・学術協力という形で関わった町田樹は、「インスブルックオリンピック前の1ヶ月間、彼はノーミスの演技を続けました」とジョン・カリーの素晴らしいエピソードも披露。。さらに、「1ヶ月間ノーミスの演技をすることは、ロト6を当てるほど難しい」と、フィギュアに詳しくない人にも理解しやすい例えで、ジョン・カリーの偉大さを語ったのでした。
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ジョン・カリーのプロフィールを紹介!彼が後世のフィギュア界に与えた影響とは?
ジョン・カリーの転機となった名伯楽カルロ・ファッジってどんな人?プロフィールも紹介
1949年9月9日生まれ、イギリスのバーミンガム出身のフィギュアスケーター、ジョン・カリーのドキュメンタリー映画が公開され、彼のプロフィールに注目が集まっています。
元々バレエを習いたかったジョン・カリーでしたが、「バレエは男らしくない」と父親に反対されてしまいます。しかし「フィギュアスケートならスポーツであるから良い」と許しを得て、7歳からスケートを始めました。
フィギュアスケーターとして大成し、芸術性の高いプログラムを見せるカンパニーを作ることを夢見ていた彼は、フィギュアスケート界の名伯楽カルロ・ファッジに師事します。
カルロ・ファッジは、2010年にカナダで開催されたバンクーバーオリンピックで銅メダリストを獲得した高橋大輔のプログラム「道」など、多数の名プログラムを作り上げたパスカーレ・カメレンゴや、アシュリー・ワグナーの「ブラックスワン」などで知られるフィリップ・ミルズなど、多くの振付師を育てた人物です。
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ジョン・カリーが後世のフィギュア界に与えたものとは??アウティングに苦しんだ過去!
フィギュア男子シングルの選手として、輝かしい成績を残したジョン・カリー。スポーツ色の強かったフィギュアスケートを、バレエのメソッドを取り入れて芸術的に昇華させました。
しかし、そんな彼に試練が訪れます。オフレコとして話した自らのセクシャリティを、報道機関が勝手に公表してしまったのです。今でこそLGBTの人権について議論されたり、受け入れていこうという風潮にありますが、ジョン・カリーが活躍していた当時は、彼のような少数派に対して酷い偏見と差別が横行していました。
それでも彼は、偏見に屈することはありませんでした。現在プロスケーターとして、日本でも人気の高いジョニー・ウィアーは、自身がゲイであることをカミングアウトしているフィギュアスケーターの一人です。彼は「彼が僕を創ったのです。ありのままでいられる僕を」と語り、ジョン・カリーが時代を切り開いた先駆者であると評しています。
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映画「氷上の王、ジョン・カリー」が日本公開!気になる評価は
後世のフィギュアスケート界や選手たちに多くの影響を与えたジョン・カリーのドキュメンタリー映画「氷上の王、ジョン・カリー」が、2019年5月31日から公開されました。
同作のあらすじは、ジョン・カリーのフィギュアスケート選手としての姿を追っているだけではありません。自身のセクシャリティをアウティングされ、偏見に苦しんだ姿や、立ち上げたカンパニーでの挑戦の数々、そして最終的に彼の命を奪っていく病魔・エイズとの戦いも描かれています。
「氷上の王、ジョン・カリー」は、残されている彼の貴重なパフォーマンス映像の他、ジョン・カリー本人や家族、友人、そしてスケート関係者のインタビューで構成されています。日本人フィギュアスケーターの活躍により、日本でもメジャーなスポーツとなってきたフィギュアスケート。競技のファンが増える中、この映画にも多くの関心が寄せられています。
「ぴあ映画生活」に寄せられたレビューには同作について高い評価が多くみられ、特に劇中の貴重な映像の一つである「牧神の午後」には惜しみない賛辞が送られています。
アスリートとして、そして人間として、今日のフィギュアスケートの礎を築いたジョン・カリー。第一人者としての栄光と苦悩を描いた同作を観たうえでフィギュアスケートの試合を観戦すると、また新たな発見や感動が見つかるかもしれません。
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