「風が強く吹いている」は映画化もされた駅伝小説!アニメのキャストは?

「風が強く吹いている」は映画化もされた駅伝小説!あらすじと登場人物は?

「風が強く吹いている」は弱小陸上部が箱根駅伝を目指す物語!映画化された人気作のあらすじ

「風が強く吹いている」は、三浦しをんが書いた小説です。箱根駅伝が題材で、出場を目指す登場人物たちが織りなす人間ドラマはもちろんのこと、箱根駅伝への出場条件や、走りにまつわる知識をより詳しく知ることができます。

舞台となるのは、東京都内にある寛政大学。1年生の蔵原走(くらはらかける)は、あまりの空腹にパンを万引きし、全力で逃走していました。走は、高校時代にインターハイを制した脚力とスタミナには自信を持っていましたが、4年生の清瀬灰二に捕まってしまいます。

そんな走が灰二に連れて来られたのは、彼が住むボロアパート竹青荘、通称アオタケでした。灰二が半ば強制的に「箱根駅伝を目指す」と宣言したことにより、およそ長距離走には向かない、個性的なアオタケの住人たちは、箱根駅伝を目指すための練習を開始することに。走たちは、練習を続ける中で衝突しながらも成長していきます。「風が強く吹いている」は、コミカルなやりとりがありつつも、胸が熱くなってくる青春小説です。

「風が強く吹いている」はかなり無謀!?箱根駅伝を目指した登場人物を紹介

「風が強く吹いている」で描かれる箱根駅伝の正式名称は東京箱根間往復大学駅伝競走で、例年1月2~3日に開催されています。コースは、東京都千代田区大手町にある読売新聞東京本社前から箱根町芦ノ湖まで、各所で中継しながら10人で往復するというものです。

「風が強く吹いている」に登場する寛政大学は、灰二が強制的にアオタケの住人を走らせたというくらいで、かなりの弱小チームです。そんなギリギリの状態で箱根駅伝に挑んでいく部員たちの中で、エースとなるのが走。陸上強豪校出身で、天才的なランナーでしたが、高校時代に監督といざこざがあり、今なおわだかまりを抱えています。

ほとんどがあだ名で呼ばれているその他のメンバーは、クイズ番組好きなキング、2浪しているヘビースモーカーのニコチャン。さらに、司法試験に合格した秀才ユキ、地方出身者の神童、双子のジョージとジョータ、流暢な日本語を操る留学生のムサ、漫画オタクの王子、そして主将の灰二です。灰二は、雑用や食事、トレーニングメニューも管理するチームの核となる存在ですが、なぜ箱根駅伝にこだわるのかは、作中で徐々に明かされていきます。

「風が強く吹いている」は実話?キャストが本気で走る実写映画がスゴイ

「風が強く吹いている」が描く弱小陸上部の物語は実話だった?

弱小陸上部が箱根駅伝出場を目指す物語「風が強く吹いている」は、そのドラマチックな内容から、「実話なのではないか」と言われています。寛政大学を探したことがあるという読者も多いようですが、大学自体は架空の存在。あのドラマチックで胸が熱くなる箱根駅伝挑戦の物語も、全てフィクションです。

とはいえ、作者の三浦しをんは、執筆にあたり、実際に箱根駅伝出場経験のある大東文化大学と法政大学に取材を行っており、リアリティは損なわれていません。他にも出場経験を誇る学校がある中、なぜこの2校を選んだのでしょうか?実は、関東学生陸上競技連盟に、「毎回優勝するようなレベルではなく、徹底管理型ではない指導者がいて、若者をどう伸ばしていくかに腐心しているアットホームな小さな陸上部」という希望を出したという三浦しをん。

それに該当したのが、この2校だったそうです。ちなみに、三浦しをんのエッセイ「妄想炸裂」の中では、「風が強く吹いている」の原型になったと思われる箱根駅伝BLの妄想小説が書かれています。BLに抵抗のないファンは必見です。

「風が強く吹いている」キャストが本気で走る実写映画がスゴイ

「風が強く吹いている」はメディアミクスが盛んな作品で、2009年には実写映画化され、大きな話題になりました。監督を務めたのは、大森寿美男です。脚本家や演出家として活躍していた彼にとって、映画「風が強く吹いている」は監督デビュー作となっています。

駅伝が題材ということもあり、本作には走るシーンは欠かせません。そのため、映画キャストは、半年以上も前から走り込んで身体を作っていったそうです。また、応援シーンや、電車などを駆使して移動しながらランナーをサポートする場面など、駅伝ファンも唸らせる細かい描写も魅力的な本作。

映画版キャストは、蔵原走役に林遣都、清瀬灰二役に小出恵介、他に内野謙太や川村陽介、森廉、橋本淳、斉藤祥太、斉藤慶太、ダンテ・カーヴァー、中村優一が寛政大学駅伝メンバーとして出演しました。林遣都には、練習を行っていた大学で走りが認められ、「撮影が終わったらうちに通わないか」とスカウトされたというエピソードが残っています。

「風が強く吹いている」がテレビアニメ化!キャストなど最新情報は?

多くの読者を虜にし、実写映画も好評だった箱根駅伝小説「風が強く吹いている」がテレビアニメ化されることが2018年5月31日に発表されました。同時に発表されたビジュアルは、青と白を基調とした画面に、走と灰二と思しき2人が背中合わせでいるデザインです。

同時にスタッフ情報も一部解禁に。監督を2016年「ジョーカー・ゲーム」で監督を務めた野村和也、シリーズ構成と脚本を、声優として「テニスの王子様」シリーズ海堂董役なども務め、マルチな才能を発揮している喜安浩平が担当します。キャラクターデザインは千葉崇洋で、アニメーション制作は、2013年「進撃の巨人」シリーズなど数多くのアニメを手掛けているProduction I.Gです。

一部のメインキャストも発表されており、主人公である蔵原走役を大塚剛央、清瀬灰二役を豊永利行が演じます。大塚剛央は、2016年に声優デビューを果たし、2018年3月公開の劇場アニメ「詩季織々」リモ役で初主演、テレビアニメでは走役が初主演となる注目の新人声優です。豊永利行は、1995年に子役としてミュージカルでデビューし、2002年に声優デビューを果たしました。

2016年「ユーリ!!! on ICE」勝生勇利役、「文豪ストレイドッグス」谷崎潤一郎役など人気作品の主要キャラクターを担当。音楽活動にも力を入れており、楽曲提供なども行っています。2018年6月20日にテレビアニメ化発表会見が行われた際には、主演の2人が登壇しました。小学校の頃からサッカー少年だという大塚剛央は、さまざまな媒体で表現されてきた走の存在に言及しながら、「僕なりの蔵原走を演じ切りたい」と目標を語っています。

人間観察が好きなところが、自分と灰二の共通点だと語った豊永利行は、「駅伝の裏の部分を描いているのが魅力のひとつ」「一味違ったスポーツアニメになるのでは」と自身も楽しみにしていると語りました。アニメ公式Twitterでは、キャラクタービジュアルも随時発表されており、小説のイメージがより具現化されつつあります。放送は、日本テレビ系列で2018年10月から。アニメで紡がれる箱根駅伝への挑戦を見届けましょう。

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