2017年8月30日 更新
大瀬良大地をドラフトで指名した球団は?成績や年俸は?
大瀬良大地をドラフトで指名した球団は?運命のドラフト会議でのドラマが!
大瀬良大地(おおせらだいち)は、広島東洋カープに所属する右投げの本格派投手です。時速150kmを超えるストレートに、カットボールやスライダーを織り交ぜる投球スタイルで、2013年には大学生ながら侍ジャパンに選出されるなど、プロ入り前から注目されていた右腕でした。
実際、2013年のドラフト会議では、東京ヤクルトスワローズ、阪神タイガース、広島東洋カープの3球団から1位指名を受けた大瀬良大地。彼自身の意中の球団は広島カープで、当日は、広島カープの九州担当スカウトの田村恵と共に赤いパンツをはいてドラフト会議に臨みました。抽選くじは監督が引くことが多いですが、大瀬良大地の抽選を任されたのは田村恵です。見事に交渉権を引き当てた後の田村恵のガッツポーズと潤んだ瞳は、今でもカープファンの間で語り草となっています。
大瀬良大地を指導した九州共立大学の仲里清監督は、常々「勝負事は赤で臨め」と語っていたそうですから、広島カープへ入団したことは必然だったのかもしれません。また、このドラフトの後、広島カープの公式ショップで、「交渉権獲得」と書かれた赤い「鯉の勝負パンツ」が発売されましたが、即日完売となっています。
大瀬良大地の成績や年俸は?激動のプロ入り3年半をプレイバック!
大瀬良大地は、2013年の運命のドラフト会議を経て、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円で広島東洋カープと契約しました。ルーキーイヤーの2014シーズンは、開幕から前田健太らと先発ローテーションに入り、26試合に登板。10勝8敗、防御率4.05の堂々の成績で新人王を獲得し、年俸は3500万円に。
翌2014シーズンは、2年目のジンクスだったのかなかなか勝ち星に恵まれず、チーム事情もあって6月からは中継ぎへ降格するも、20ホールドを挙げる活躍で、防御率3.13とまずまずの成績をあげ、年俸4600万円に上がりました。2015シーズンは、黒田博樹の復帰で沸く春のキャンプの最中、右ひじの側副靱帯損傷で長期離脱。登板も17試合にとどまり、3勝1負、防御率3.32でしたが、チームがリーグ優勝したこともあり、年俸は4500万円と微減にとどまりました。
続く2017シーズンは、先発に復帰した大瀬良大地。7月までに16試合に登板し、7勝0敗と好成績を残しています。セントラルリーグ2連覇、そして悲願の日本一へ!今、大瀬良大地の右腕には大きな期待がかかっています。
大瀬良大地の弟・優人もプロ入りなるか!?性格やプロフィール!
大瀬良大地のプロフィールをおさらい!小学校からカープ入団まで!
大瀬良大地は、鹿児島県霧島市の国分西小学校4年生の時から野球を始めました。右投げの大瀬良大地は、小学校の高学年で野球肘になるほど練習に打ち込んだと言います。国分南中学校に進学し、その後に転校した長崎県大村市の桜が原中学校3年生の時に野球肘の手術をするまでは、左投げでプレーしていました。
長崎日本大学高等学校に進学した大瀬良大地は、高校3年時にはエースとして第91回夏の甲子園に出場。しかし、1回戦で、菊池雄星擁する岩手の花巻東高等学校に5-8で敗れました。ちなみに、長崎県予選の準々決勝では、後にチームメイトとなる今村猛(清峰高等学校)と投げ合い、3-1で勝利しています。
大学は、新垣渚(あらかきなぎさ)や馬原孝浩(まはらたかひろ)を育てた仲里清監督の指導を仰ぐために、九州共立大学スポーツ学部に進学。体幹・ウェイトトレーニングに励み、4年間で14kg体重を増やしました。その成果で、ストレートは150kmを超え、大学リーグで活躍。2012年アジア野球選手権大会日本代表、2013年日米大学野球選手権大会日本代表に選ばれるほどの成長を見せます。そして、2013年、運命のドラフト会議を経て、広島カープへ入団しました。
大瀬良大地は2人の弟を想いやる優しい性格!弟・優人もプロ入りなるか!?
大瀬良大地には、2人の弟がいます。弟の1人は、大瀬良大地と同じ長崎日本大学高等学校から九州共立大学に進んだ大瀬良優人です。兄そっくりの投球フォームと評判の投手で、長崎日本大学高等学校の3年時にはエースとして活躍。夏の甲子園長崎県予選2回戦で敗退した際には、大瀬良大地も遠征先から駆け付け、弟・大瀬良優人の労をねぎらいました。
こうしたエピソードからは、大瀬良大地が、弟想いの非常に優しい性格であることが分かります。大瀬良優人は、140km近いストレートを投げますが、「兄のような速球は投げられない」とコメント。ストレート中心に投球を組み立てる兄・大瀬良大地とは違い、ツーシームなど変化球を主体に勝負するピッチャーです。いずれ兄弟揃ってプロで活躍する姿が見られるかもしれませんね。
大瀬良大地の「優しすぎる性格」がチームの力に!新しい強さとは
大瀬良大地は非常におっとりした優しい性格で、顔もどことなくカピバラに似ている癒し系。同じチームの今村猛、一岡竜司の3人で「カピバラ3兄弟」と呼ばれ、カープ女子を中心に絶大な人気を誇っています。そんな優しく弟想いである大瀬良大地は、仲間想い・ファン想いでもありました。
大瀬良大地は、イニング途中にピンチを招き、自身が降板する際には、その後を投げるリリーフピッチャーを待ち、「すまない、頼む」と一声をかけてから降板します。その後も、ベンチから仲間を大声で鼓舞し、たとえ自身の勝ちが消えようとも、中継ぎピッチャーの労をねぎらうことを忘れません。また、シーズン中の貴重な休みを、ケガに悩む後輩の面倒に当てたり、ファンのサインには極力応じ、長い列を作っても嫌な顔一つしないなど、本当に優しい性格です。
大瀬良大地には、「優しさは隙を生む」と、ケガをした2016シーズンに、厳しさを求める声があがったこともありました。その声に一時は感化されたという大瀬良大地でしたが、やはり自分自身を無理に変えることはできないと、元のスタイルに戻しています。
大瀬良大地の思いやりは、「あいつのために絶対に勝つ」と、チームメイトが奮起する材料となっており、チームの強さに繋がっているのも見逃せない事実です。プロ野球選手にしては珍しく、闘争心を露わにしない大瀬良大地。そんな男が、チームに1人くらいいてもいいのではないでしょうか?