クエンティン・タランティーノ最新作「ヘイトフル・エイト」あらすじキャスト!

クエンティン・タランティーノ最新作「ヘイトフル・エイト」あらすじキャスト!日本上映決定!

クエンティン・タランティーノの集大成、「ヘイトフル・エイト」は制作前から大騒動

クエンティン・タランティーノの最新作「ヘイトフル・エイト」は、西部劇です。なんと、「ヘイトフル・エイト」の脚本が、制作前にインターネットに流失し、そのせいでいったん公開が危ぶまれたという、いわくつきの本作。真冬の宿に閉じ込められた8人のならず者たちの物語で、キャストには、カート・ラッセル、サミュエル・エル・ジャクソン、ティム・ロスなど、俳優たちもまた、あらすじに負けるとも劣らぬ曲者揃いとなっています。

どうやら「レザボア・ドッグス」のような緊迫感と、「パルクフィクション」のようなブラックユーモアに溢れた、クエンティン・タランティーノ集大成の作品となりそうです。

クエンティン・タランティーノは、ハリウッドドリームをつかんだ男

クエンティン・タランティーノは、ハリウッドドリームの代表と言っていいでしょう。ハリウッドドリームには、大きく2つ道があります。ひとつは、若い頃から才能が認められ、専門の学校で学び、ブロードウェイなどで実績を積んで頭角を現し、ゴールデングローブ賞やアカデミー賞に輝くという王道。

それに対して、ただ映画や芝居が好きという一心で、たった一度のチャンスをつかみ、ハリウッドの住人となる、まさにハリウッドドリームという道もあるのです。家庭的にも、学業的にも恵まれなかった、映画や演劇好きの青年が、レンタルビデオ屋で働きながら書いた脚本が、映画関係者の目にとまり、後のヒット作「トゥルー・ロマンス」の元になります。これをチャンスに、クエンティン・タランティーノは、「レザボア・ドッグス」というギャング映画で、脚本家・映画監督としてデビュー。

追い詰められた悪党5人の中で、裏切り者は誰かという緊迫したサスペンスで、ハリウッドだけでなく、世界中の映画制作者たちを震撼させたこの作品。公開されるや、クエンティン・タランティーノは一躍注目を浴びます。それは、1963年生まれの彼が、まだ28歳の時でした。クエンティン・タランティーノの作品は、代表作「パルプ・フィクション」や「ジャッキーブラウン」に見られるように、主人公たちの意味のない饒舌な会話の合間に、唐突に挟まれる、荒々しくリアルな暴力シーンが特徴で、その暴力表現は、北野武監督の作品にも合通じるものがあります。

クエンティン・タランティーノ作品の音楽へのこだわり!日本文化オタクのほどは?

クエンティン・タランティーノが使った歌は、再ヒットまちがいなしの音楽センス

クエンティン・タランティーノは、音楽的センスが抜群で、ソウル、ブルース、ガレージパンク等、マイナーでも、クエンティン・タランティーノの選曲により、再注目された楽曲が数多くあることでとても有名です。

例えば「レザボアドックス」では、ジョージ・ベイカーの「Little Green Bag」。「パルプ・フィクション」では、チャック・ベリーの「You Never Can Tell」。「ジャッキーブラウン」では、ボビー・ウォーマックの「Across 110th Street」など。そしてなんと「キル・ビル」では、布袋寅泰の「Battle Without Honor Or Humanity」が使われています。

クエンティン・タランティーノが、梶芽衣子に捧げた「キル・ビル」

クエンティン・タランティーノ作品である「キル・ビル」では、クエンティン・タランティーノの日本文化、いや日本映画オタクぶりが存分に発揮されています。まず配役には、サニー千葉として、アメリカでも大人気だった千葉真一を起用。千葉真一には、映画での剣術指南も依頼しています。

また日本ではマニアに絶大な人気を誇る三池祟史監督の「殺し屋1」を見て、日本の親分役に、國村隼や菅田俊、女将役に風祭ゆきを決めたそうです。映画「キル・ビル」自体は、70年代のカルト映画である「修羅雪姫」や「女囚さそり」に主演した、梶芽衣子に捧げられたオマージュといってよく、「キル・ビル Vol.1」日本公開に当たっての来日の条件は、梶芽衣子と2人で会える時間を設けることだったそう。

そして、クエンティン・タランティーノは、ついにその念願を果たしています。まさに、日本映画オタクの面目躍如、といったところでしょう。

クエンティン・タランティーノが「キル・ビル」の続編製作に意欲も、日本ではヒットしない訳

「ヘイトフル・エイト」も、大騒動を乗り越えて無事完成。再評価が高まるクエンティン・タランティーノですが、最近「キル・ビル」第3弾の可能性があることを明らかにしました。エンティン・タランティーノは、現在製作が進行中というわけではないとしながらも「可能性は間違いなくあるよ。可能性については否定しない。特に1つの理由として、ユマ・サーマンと僕はまた一緒に良い仕事をしたいと思っているからね」とコメントしています。

しかし、残念ながら「キル・ビル」は海外でヒットしても、日本では話題ばかりが先行し、映画としてはあまりヒットせず、一般的な評価も得られなかったのが現実です。それは、あまりにもクエンティン・タランティーノの、日本に対するおたく的思い入れが強すぎ、日本人からすると、その日本文化の解釈の仕方が、あまりにも荒唐無稽すぎるためかもしれません。

確かにハリウッドでは、伝統的にアメリカンコミックを題材にした映画が数多く作られ、それがヒット作品の多くを占めています。「キル・ビル」もまた、刀や忍者、やくざが登場する、エキゾチックジャパンのコミックムービーと考えればいいのかもしれませんが、さて。それよりも、クエンティン・タランティーノの集大成ともいえる「ヘイトフル・エイト」の日本公開に期待したいものです。

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