三部けいおすすめ作品「魍魎の揺りかご」「STEAL AND DEAD」感想あらすじ・ネタバレ!

三部けいおすすめ作品「魍魎の揺りかご」「STEAL AND DEAD」感想あらすじ・ネタバレ!

三部けいおすすめ作品「魍魎の揺りかご」極限下の人間の心理がスリリング!

三部けいといえば「僕だけがいない街」で注目を浴びた漫画家ですが、「魍魎の揺りかご」もおすすめです。「魍魎の揺りかご」は、修学旅行中の高校生たちに起きた事件を題材にしたサスペンス漫画。船での修学旅行の航海中、突如として殺人鬼と化した外国人客を目撃して逃げ惑う生徒たち。時を同じくして船が沈没し始め、無口で不愛想な主人公・滝川優矢らは、仲間と共に船からの脱出を目指します。

生徒や教師が次々と”殺人鬼”と化し、死者が続出する中で「なぜ船が沈没しているのか?」「なぜ突然殺人鬼が現れたのか?」という疑問とともに、誰が敵で誰が味方か分からない疑心暗鬼のせめぎ合いがスリリング。物語が進むにつれて次第に明らかになる真相や、生き残った者たちが現し始める本性、極限まで生命の危機にさらされた人間の理性と本能のせめぎあいなど、三部けいの「魍魎の揺りかご」は、善意や悪意が生々しく感じられる作品です。

三部けい最新作「STEAL AND DEAD」自由が欲しいなら神を殺せ?!

三部けいの最新作「STEAL AND DEAD」は、ミステリーサスペンス仕立ての「僕だけがいない街」に対し、ネパールで繰り広げられるバトルアクションものです。舞台は、ネパールのカトマンズ刑務所。世界一脱獄が難しいといわれるカトマンズ刑務所には、世界に”神災”をもたらす巨大な神像から”魂鍵”を奪って無力化する「任務」なるものが存在します。命の危険が伴う「任務」を行って神を殺せば減刑が約束され、魂鍵を使用すると、人間でも特殊な能力を手に入れられるのです。

その「任務」を行っている主人公・皆神ロキは、「懲役千年越え」の異名をもち、世界を亡ぼす鍵を持っていると噂さています。そんな皆神ロキの暗殺を企てるインターポール、個人的な恨みを募らせる囚人のボスなど、常に繰り広げられるデッドorアライブに息を飲む「STEAL AND DEAD」。まだ物語は序盤で謎だらけですが、今後の展開から目が離せそうにありません。

三部けいの年齢は?荒木飛呂彦(ジョジョの奇妙な冒険)に師事!

三部けいの年齢を「僕だけがいない街」から検証!

三部けいは、3月5日生まれであることが分かっていますが、生年を公表しないため年齢不詳となっています。「僕だけがいない街」は、三部けいの出身地である北海道苫小牧市を舞台に描かれていました。同作で1988年(昭和64)にリバイバルした主人公・藤沼悟の年齢は10歳。藤沼悟の誕生日は3月2日で、三部けいとは3日違いです。さらに2006年、29歳の藤沼悟の職業は漫画家。

ここまで近似値で描かれると、三部けい自身も1970年代後半生まれなのではないかと想像したくなるもの。仮に藤沼悟と同年齢だとすると、三部けいは1977年3月5日生まれ。現在の年齢は39歳と推測されます。しかし残念ながら、三部けいは「1988年、すでに高校を卒業して上京していた」と語っていますから、若くても50歳弱くらいと考えてよさそうです。

三部けいの年齢判明?!荒木飛呂彦(ジョジョの奇妙な冒険)に師事していた!

三部けいは、2度の応募の末、荒木飛呂彦(ジョジョの奇妙な冒険)のアシスタントととして採用され、「ジョジョの奇妙な冒険」の第2部から第5部の頭まで約8年間も師事していました。実質的なチーフ的立場を任されていた三部けいは、見開きや大ゴマも任されており、ジョジョファンなら誰もが、そうとは知らないうちに三部けいの絵を見ていたことになります。

「自転車やら潜水艦やら何でも描きました」という三部けいと荒木飛呂彦の画風に共通点は見出せませんが、三部けいは、主に荒木飛呂彦の構図に強く影響を受けたといいます。荒木飛呂彦の極端で無茶な構図に、アシスタントとして整合性をつけていくうちに、多角的にモノを描く感覚が身についていったのだそうです。年齢の話に戻すと、荒木飛呂彦は現在55歳。三部けいは年下だそうですから、50歳前後と、年齢予想の幅がかなり絞られますね。

三部けい「僕だけがいない街」の魅力!「STEAL AND DEAD」の展開が気になる!

三部けいの「僕だけがいない街」は、2014年・2015年・2016年のマンガ大賞3年連続ランクイン、「このマンガがスゴイ!」3年連続ランクインという快挙を成し遂げ、既刊コミック計7巻の累計発行部数が341万部を突破。実写版の公開に続き、アニメも最終回を迎え、ついに5月2日に発売される最終第8巻で幕を閉じます。コミック第2巻の帯では、「三部さん、JOJOの三部を手伝ってくれてありがとう。なつかしいね。」と、作品を全く推薦していない恩師・荒木飛呂彦のダジャレ推薦文が話題になりました。

推薦文のインパクトも絶大でしたが、読者が引き込まれるのは、謎や伏線の張り方や、緻密にそれらが回収されていく緊迫感やスピード感。一度手にすると「読まなければ!」という気にさせられる三部けいの力量に読者は圧倒されるのです。また、三部けいが”うだつの上がらなかった頃の自分を多少重ねた”という、「僕だけがいない街」の主人公・藤沼悟の葛藤には、誰しも共感を思えるはず。

それを”リバイバル”によってやり直すという発想は使い古された手法ですから、手を出すにはかなりの度量が試され、独自のアングルが求められます。三部けいが荒木飛呂彦の元で磨いた「多角的にモノをみる」という技術は、絵の構図のみならず、ストーリーの立体感にも当てはまるのではないでしょうか。三部けいの最新作「STEAL AND DEAD」も、序盤で大量に張られた伏線に、読者は「続きはどうなるの?!」と胸をかきむしっている最中。謎や人物描写が1つ、また1つと解き明かされ、加速していく立体的なストーリー展開には期待大です。

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