2020年5月15日 更新
眉月じゅんの性別やプロフィール!デビュー作「さよならデイジー」とは?
眉月じゅん「おっさんの妄想の具現者」は男性、女性?気になるプロフィール!
眉月じゅんは、1983年4月27日生まれ、神奈川県の出身の漫画家です。2007年、集英社主催の第1回金のティアラ賞銅賞を受賞し、翌年、商業誌デビューを果たしました。その後、「ザ マーガレット」などに作品を掲載後、小学館の「月刊!スピリッツ」、現在は「ビッグコミックスピリッツ」にて作品を連載しています。
「おっさんの妄想の具現者」との異名のついた眉月じゅん。男性がきゅんとくるようなシチュエーションや設定に精通している眉月じゅんは、男性だろうと考えていた読者も多いはず。しかし、プロフィール上で性別は公表されていませんが、インタビュー記事などで見られる自画像を見てみると、どうやら女性である様子。
たしかに、抒情的な表現や、心象風景の描き方に女性らしさが見られるとの評もあります。サイン会に参加したファンが、かわいらしい女性とコメントもしているので、眉月じゅんの性別は女性で間違いないようです。
眉月じゅんデビュー作「さよならデイジー」は自身の失恋経験を元に作成!?
眉月じゅんのデビュー作「さよならデイジー」は、人間界の男の子ケンジに恋をした魔女のデイジーが、ケンジのために奮闘する姿が、コメディテイストで描かれます。1~2ページでオチが付くため、テンポよく読み進められますが、ケンジは、とにかくダメな男。そのため、デイジーがどうなるのか、読者はハラハラしながら見守ることになります。実はこの作品、眉月じゅん自身の失恋経験が元になったお話です。
「さよならデイジー」を読むと、デイジーのように、好きになった男性のために、周囲からは呆れられるほど入れ込み一途に尽くしてしまう女性の姿が浮き上がってきます。笑いの中に隠された作者の想いに、共感する女性は多いでしょう。現在とは作風が違いますが、目力の強い特徴的な絵や、一途に誰かを追いかける女性キャラクターの中に、眉月じゅんの現在の作品に通じる要素が感じられます。
眉月じゅんとなかとかくみこは同一人物?最新作「恋は雨上がりのように」あらすじネタバレ!
眉月じゅんと話題のpixiv出身作家「塩田先生と雨井ちゃん」なかとかくみこは同一人物?
眉月じゅんのヒット作「恋は雨上がりのように」は、女子高生と冴えない中年男性の恋を描いた年の差恋愛ものです。「恋は雨上がりのように」には、禁断の関係という煽りをよく見かけますが、他方、教師と生徒の禁断の恋を描いたある漫画も話題です。それが、2015年5月に、イースト・プレスより発売された「塩田先生と雨井ちゃん」。教師と生徒のイチャイチャがかわいいと話題の作品の作者は、なかとかくみこ。
投稿サイトpixiv等に作品を発表している漫画家です。なかとかくみこの「塩田先生と雨井ちゃん」は、淡いタッチの塗りと、ヒロイン雨井ちゃんの大きな瞳が印象的な表紙が、眉月じゅんの画風や作風と似ていると、ネット上で話題に。しかし、眉月じゅんは連載を持っていて多忙であり、なかとかくみこ自身もフリーターとして仕事をしながら執筆している様子。関連発言はありませんが、同一人物と断定できるだけの情報がないのが現状です。
眉月じゅんのときめきと切なさが混在する「恋は雨上がりのように」あらすじネタバレ!
眉月じゅんのヒット作となった「恋は雨上がりのように」。主人公は、高校2年生の少女、橘あきら。黒髪のロングヘア―と、すらりとした体躯、大きな力強い瞳が印象的な美少女です。あきらは、ケガで陸上を辞め、目標を見失ったときに、優しくしてくれた近藤正巳に淡い恋心を抱きます。近藤は、ファミレスの店長。バツイチ子持ち、頭に十円ハゲのある45歳です。近藤の店で働き始めたあきら。
しかし、あきらがほぼ無表情であるせいか、好きだという思いを募らせていくあきらに対し、近藤は、粗大ごみを見ているようだと消極的。告白し、近藤に対して積極的にアプローチをするあきらと、困惑する近藤。揺れる気持ちを抱え、近藤の諦めきれない文学に対する想いや、前妻との関係、あきらの友人や、ファミレスの店員たちとの関係なども絡めながら、物語はゆっくりと進んでいきます。
眉月じゅん男性の妄想を具現化した「恋は雨上がりのように」の魅力
眉月じゅん「恋は雨上がりのように」は、2015年1月に1巻が発売されて以降、静かに読者を増やし、編集者が選ぶ2015年コミックナタリー大賞では2位を獲得しました。女子高校生とバツイチ子持ちの冴えないオッサンの恋を描いた作品中、無表情、不愛想ながら、ヒロインのあきらはとにかく一途。興味のない人にはそっけない態度をとり、寡黙でクールながら、恋に胸を躍らせ、奮闘する姿がとにかくかわいいく、年相応に女の子らしく見えます。
なんとかこぎつけたデートで、映画のチケットの半券やレシートを取っておこうとする姿に、胸を撃ち抜かれた人も多いでしょう。対する近藤は、小説家の夢をあきらめきれず、こそこそと小説を執筆しながらも、日々客からのクレームに頭を下げるという、うだつの上がらなさ。人前で大きなくしゃみをし、ズボンのチャックを閉め忘れるなど、典型的なオッサンエピソードも多くみられます。
そんな近藤の魅力は、誠実でお人好しなところ。あきらの同年代にはない、さりげない優しさは、大人の魅力として十分です。少しずつゆっくりと進んでいく2人の恋に、読者はもどかしい思いをしますが、それも「恋は雨上がりのように」の醍醐味。印象的なシーンで使用される、タイトルにも登場する雨の描写は、白黒しかない画面を鮮やかに彩ります。青春時代の甘酸っぱい気持ちを思い起こさせる漫画眉月じゅんの「恋は雨上がりのように」。2人の恋の行く先には、晴れ上がった空があるのか、はたまた雨模様なのか……行く末を見守りましょう。