尾崎里紗は女子テニス界の新星!全豪オープンからの躍進が止まらない!
尾崎里紗がマイアミオープンでベスト16入りの快挙!女子テニス界に期待の新星現る!
尾崎里紗が、世界のトップレベルで戦える日本のプロテニスプレイヤーとして、名乗りを上げました。注目が集まったのは、2017年3月に開催された、WTAツアー・マイアミオープンで、尾崎里紗がベスト16に残ったからです。
マイアミオープンは、4大大会に次ぐプレミア・マンダトリーに位置付けられ、世界のトップ選手が勢揃いする大会。2016年11月に世界ランキングトップ100入りしたばかりだった尾崎里紗は、この時点で87位でした。予選を勝ち抜いて本選への出場を果たした無名選手が、シード選手や格上の選手を次々と撃破してベスト16に残るなど、そう簡単に起こり得ることではありません。
さすがに、4回戦の相手となった世界ランク1位のアンゲリク・ケルバーの壁は高く、ベスト8入りを果たすことはできませんでしたが、この経験は、尾崎里紗の躍進の糧となるに違いありません。
尾崎里紗が2017年の全豪オープンに本選初出場!急成長には理由があった!
尾崎里紗は、全日本ジュニア大会、国内の年齢別タイトルを総なめにするなど、ジュニア時代から抜きん出た選手でした。2012年12月、18歳でプロ入りを果たした尾崎里紗は、翌年の全米オープンから、毎年4大大会の全てに挑戦し続けます。しかし、一度も予選を突破することがなかったばかりか、スランプの波に飲まれ、自分のテニスの感覚を見失ってしまいます。
そんな尾崎里紗を変えたのが、2015年末から師事し始めたメンタルコーチの存在でした。粘り強さと冷静な分析力を鍛え、フィジカル面を強化したことで、最下位トーナメントではありますが、ITF女子サーキットで2週連続優勝を飾るなど、安定した成績を保てるようになったそうです。
そして2017年1月の全豪オープンの予選を突破し、ついに4大大会の本選出場が叶いました。惜しくも初戦で敗退してしまいましたが、2カ月あまりでマイアミオープンベスト16入りすると、世界ランキングも71位までうなぎのぼり。この急激な成長には、目をみはるばかりです。
尾崎里紗の出身校やプロフィール!テニスを始めた理由とは?
尾崎里紗は公立小・中学から通信高校へ!性格は意外にも大人しい?
尾崎里紗は、1994年4月10日生まれで、兵庫県神戸市出身です。学歴は、神戸市垂水区にある市立つつじが丘小学校から、学区内の市立桃山台中学校を経て、西宮甲英高等学院を卒業しています。小学6年生で全国小学生大会を制し、ジュニアの国際大会の日本代表も務めた尾崎里紗は、国内外の遠征も多かったことでしょう。通信コースで高校卒業資格を取得できる西宮甲英高等学院を選んだのも、プロへの道を見据えてのことだったと思われます。
早くから次代の担い手として注目を集めていた尾崎里紗は、身長162cm、体重55kgと小柄なタイプでありながら、強烈なフォアハンドストロークと、執拗に相手の弱点を突く粘り強さが天下一品です。しかし、特技は、意外にも絵を描くことで、性格はハニカミがちで温厚。海外経験豊富な昨今の日本女子テニスプレイヤーの中では珍しいタイプと言えるかもしれません。
尾崎里紗はサラブレッドにあらず!1枚のチラシが導いたテニスは習い事に過ぎなかった!
尾崎里紗ほどの選手になると、テニス一家に生まれ、幼い頃から英才教育を受けてきた、いわゆるテニスのサラブレッドを想像します。ところが尾崎里紗の場合は、幼い頃から、ピアノに習字、剣道に水泳と、テニスとは全く無縁の生活を送っていたそうです。そんな尾崎里紗がテニスの世界に足を踏み入れたのは、小学2年生の春。学校の門の前で配布されていたテニススクール「ロイヤルヒル’81テニスクラブ」のチラシに惹かれ、自ら両親におねだりをして、友人と共に入会しました。
尾崎里紗や両親としては、テニスは習い事の一環に過ぎませんでした。しかし、スクールのジュニアのコーチ川原努に見出され、小学4年生からは、ほぼスクール漬けの毎日を送ることに。2年もしないうちに、全国のテニスエリートたちを押しのけて、ジュニアのトップにまで上り詰めました。
尾崎里紗の潜在能力には錦織圭も太鼓判!グランドスラム初勝利も間近!
尾崎里紗が、2017年3月のマイアミオープンで躍進を遂げた理由は、メンタル面の進化が大部分を占めます。これまでは、勝ちたい気持ちが強すぎるあまり、ミスを恐れる消極的なプレーが目立ちましたが、同大会では、ゲームを先取されてから、相手を追い詰めていく戦略と粘りが光りました。
このメンタルトレーニングの成果と共に、2016年末から取り組んできたフィジカルトレーニングも、目に見えて効果が表れ始めています。現在は、まだ目指す課題の55%をクリアしたところだといいますから、さらなる成長は間違いありません。日本の女子テニス界きっての期待の星・大坂なおみに続き、4大大会で初勝利をつかむ日は、そう遠くない気がします。
ジュニア時代から才能を認められながら、プロ入りして約6年。尾崎里紗を育てたコーチ川原努が、「あの子は、頑張れる目を持った子だと直感した」と語っていましたが、ここまで折れずに来られたことで、ようやく覚醒の時を迎えようとしています。錦織圭も、「小さい体だからこそ、さまざまな戦い方が生まれる。将来が楽しみ」と太鼓判。尾崎里紗が、日本女子テニス界の時代を切り拓く選手へと成長していくことは間違いなさそうです。