吉田戦車「伝染るんです。」で大人気!妻・伊藤理佐との爆笑再婚エピソードとは?

吉田戦車は世界観がクセになる漫画家!プロフィールや代表作「伝染るんです。」とは

吉田戦車の世界観がクセになる!ギャグ漫画家のプロフィール

吉田戦車は、1963年8月11日生まれ、岩手県奥州市出身の漫画家です。1985年にデビューし、1989年に「戦え!軍人くん」を発表。1990年より小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載されていた「伝染るんです。」で一躍注目を集めました。漫画以外にも、新聞やwebなどでエッセイやキャラクターデザインを手掛けるなど、幅広く活動してきた吉田戦車。

その作風は、何でもありなキャラクターや、脈絡のない展開とオチなどで構成される「不条理ギャグ」です。絵柄は可愛らしいものの、シュールな展開が多く、読者にとって理解しがたい内容は、まさに不条理としか言いようがありません。こうして、不条理ギャグのジャンル確立と人気向上に寄与した漫画家として人気を得るようになった吉田戦車は、以降も、冷静なツッコミを見せる「殴るぞ」や、人語を話す猫とサラリーマンの癒し系グルメ漫画「おかゆネコ」などを発表。

さらに、俳句とエッセイ集や、紀行文、育児漫画など、さまざまな作品を発表し、変わらない高い支持を得ています。

吉田戦車の代表作不条理ギャグ「伝染るんです。」はどのような漫画?

数多くの作品を発表してきた吉田戦車が注目されるきっかけとなった代表作と言えば、「伝染るんです。」でしょう。動物たちが擬人化された姿で登場し、当たり前に現代社会に溶け込んでいるという不思議な世界を舞台に、まったりとしていながらも時に不条理な彼らの日常生活が4コマ漫画で描かれています。

2009年に、携帯電話向け動画サイトでアニメ化されると、同年10月には、古田新太らが出演する実写版も放送されました。メインの登場キャラクターは、直立歩行をして人の言葉を話すかわうそ君をはじめ、かっぱ君、かえるなど。他にも、すずめや、からす、苦学生のカブトムシなども登場します。

また、動物キャラクターだけでなく、頭にこけしを乗せた少年や、NHKの教育テレビをこよなく愛するヤクザも登場。キャラクターに統一性がないところが、混沌とした世界観により一層の拍車をかけます。しかし、読者を置きざりにして、吉田戦車独自の世界観を作り出しているところこそが、本作の魅力となっています。

吉田戦車と再婚した伊藤理佐との爆笑エピソード!子育て漫画がすごい

吉田戦車と再婚した妻・伊藤理佐との強烈なエピソードとは

吉田戦車は、2007年に、同じく漫画家の伊藤理佐と再婚したことを発表しました。それぞれが1度の離婚経験がある漫画家同士だったこともあり、当時は大きな話題に。吉田戦車は、夫婦の出会いや、出産&育児のことなどを、漫画やエッセイ、インタビューなどで赤裸々に語っています。

中でもインパクトが強烈なのは、再婚までのエピソードです。初対面の時から15年ほどは顔を合わせることのなかった2人ですが、それぞれが離婚した後に、出版社のパーティーで再会し、インターネット上でのやり取りを経て、交際へと発展しました。その後、結婚に至るまでには、伊藤理佐の戦略が光ったと言います。

それまでは、独身女の自虐ネタを主とした漫画を描いていた伊藤理沙にとって、結婚や出産、子育ては、新たなネタの宝庫でもありました。そのため、自分と一緒になったら絶対に面白いと、ゴールインを目指して、吉田戦車に猛アピール。加えて、結婚した場合のメリットを次々と挙げることで、吉田戦車の意識を結婚に持っていくことに成功したとか。

こうして再婚した2人ですが、同業者だからといって、互いの仕事を手伝うということはないそうです。同じ部屋での作業は2、3時間が限度だという日常エピソードも明かしています。

吉田戦車はイクメンだった?子育て漫画がすごい

吉田戦車と再婚した伊藤理佐との間に子供が生まれると、吉田戦車は「まんが親」、伊藤理佐は「おかあさんの扉」という育児漫画の連載を、それぞれがスタートさせました。育児漫画に描くネタは取り合い状態だったと語っていましたが、両者の漫画には、同じネタもよく登場します。

面白いのは、同じ現象であっても、父親目線と母親目線で違った見え方をしていることです。たとえば、子供が同じ言葉ばかりを繰り返し話すようになった時のこと。父親である吉田戦車はその原因が分からないままですが、母親の伊藤理佐にはその理由がきちんと分かっている、といった具合です。

育児漫画が描けるほどイクメンな吉田戦車は、伊藤理佐の出産前から、産後1カ月くらいは仕事を何もしないと宣言していたと言います。そして実際に主夫になってみると、出産した妻や生まれたばかりの子供を見守る生活が楽しすぎて、このまま主夫でもいいかも、とすら思ったそう。主夫生活を満喫したイクメン吉田戦車が、乳児から幼児となった娘の成長に一抹の寂しさを感じたというシーンでは、読者の笑いと共感を誘いました。

吉田戦車「まんが親」が帰ってくる!?家族エッセイ漫画「出かけ親」連載開始!

吉田戦車が2010年に誕生した長女の育児風景を描いた作品が「まんが親」です。2017年3月発売の5巻には、小学生となった娘が登場しています。流れる時の早さと、健やかな成長ぶりに、胸が暖かくなった読者も多いことでしょう。「まんが親」制作にあたり、吉田戦車がこだわっていたのは、育児あるあるネタを出さないということでした。

父親である前に、作品を生み出す時は1人の漫画家。吉田戦車らしさを出すために、変なところだけを探そうと、娘の変な発言ばかりを、細かくメモしていたと言います。吉田戦車の表現を借りれば、それは、「自分自身の後ろにカメラを置くような客観性を大切にする」ということ。

作中に描かれている娘はあまり笑いませんが、吉田戦車好みのクールな表情が多めになっているためで、実際は、笑顔も泣くことも多かったそうです。娘の成長に伴っていったんは完結を迎えた「まんが親」ですが、2017年7月20日発売の「ビッグコミックオリジナル」では、吉田戦車の娘こと「まんがムスメ」に再びお目にかかれることとなりました!新連載のタイトルは「出かけ親 ~漫画家 屋外活動覚え帳~」。

その名の通り、近所のお散歩から家族旅行まで、吉田戦車がさまざまな場所へ出かけた様子を描くコミックエッセイです。もちろん、吉田戦車が1人で出かける回もあると思いますが、家族旅行となれば、妻の伊藤理佐はもちろん、日々成長中のまんがムスメの様子を出てくるはず!

第1話は、大阪のうどんつゆで蕎麦を食べるという話でしたが、「まんが親」にも共通するゆるい雰囲気が、読者の心をすでにしっかりとつかんでいます。漫画以外でも、2011年に発表された「あかちゃんもってる」に続き、絵本「走れ!みかんのかわ」を2017年3月に発表。

ミカンの皮が走り、バナナが瀕死状態になるなど、絵本の世界においても、これぞ吉田戦車というような不思議でちょっと可愛らしい世界観を展開しています。不条理ギャグから、子育てエッセイ、さらには絵本まで、自分自身の視点を大切にし、独自の世界を見せ続けている吉田戦車。「出かけ親」では、これからどのようなところに出かけていくのでしょうか?漫画家の視点から広がる世界を楽しみましょう。

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