2019年10月13日 更新
春川ますみは浅草ロック座の人気ダンサーだった!?
◆出身:栃木県
◆身長:158cm
◆血液型:AB型
春川ますみと聞くと、「トラック野郎シリーズ」でのジョナサンの妻役の印象を持っている方が多いのではないでしょうか。そんな彼女の芸能キャリアのスタートは、浅草のロック座です。
浅草ロック座は1947年に開業し、今に至るまでファンに愛されているストリップ劇場で、現存するところでは最大手にして最古参の伝統ある劇場です。ステージや客席の広さ、清潔さ、照明や音響など、どれをとっても非常に素晴らしく、業界の大手旗艦店として今も親しまれています。
春川ますみは、そんな浅草ロック座に「メリー・ローズ」という芸名で、昭和30年代初頭にダンサーとして活躍していました。女優時代の彼女をみて分かる通り肉付きの良いグラマーな体形であったため、お客から「ダルマちゃん」「ジャンボちゃん」という愛称で親しまれていたそうです。
やがて春川ますみの活躍の場は、日劇ミュージックホールへと移ります。そこではミュージカルのようにダンスや歌、寸劇などを合わせた舞台が行われており、そのダンサーの1人として春川ますみも活躍していました。
ロック座とは異なり、演技の要素も組み合わさる日劇ミュージックホールでの演技力を買われた春川ますみは映画界からスカウトされ、1959年公開の「グラマ島の誘惑」で役者デビュー。それ以降は本格派女優への転身を図りました。
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トラック野郎シリーズで名演!パワフルな肝っ玉母ちゃん役で人気者へ
派手なトラックといえば「デコトラ」ですが、それが流行ったきっかけとなった大人気映画あります。1975年から1979年にかけて東映で制作され、10作に及びシリーズ化された「トラック野郎」です。同シリーズで。春川ますみは菅原文太とダブル主演を務める愛川欽也が演じたやもめのジョナサン・松下金造の妻、君江役で出演していました。
9人の実子に1人の養女と、合計10人の子供たちをたくましく育て、トラック運転手の夫・ジョナサンが長距離輸送から帰ってくると栄養満点な食事を出し、ジョナサンが病気や怪我をした時は、夫の代わりにトラックのジョナサン号を運転するなど、パワフルな肝っ玉母ちゃんを好演していました。
たけし軍団のお笑い芸人・玉袋筋太郎もあるインタビューで「時代に春川ますみが足りない!不安定なトラック野郎をどんと構え、豊満なボディの安定感で受け止め、観る者をホッとさせてくれるような存在。そんな春川ますみに恋をしていた」と語っています。
「トラック野郎シリーズ」には毎回マドンナ役のきらびやかな女性が登場するため、ファンはそちらに目がいきがちですが、何があっても動じない春川ますみのような安心感のある女性も素敵ですね。
トラック野郎が10作も続くような人気シリーズになった1つの要素として、春川ますみの肝っ玉母ちゃんぶりは外せないようです。
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名作シリーズ「男はつらいよ」でも名演!寅さんのお見合い相手に
渥美清が演じるフーテンの寅さん・車寅次郎がマドンナに恋をしつつ、何かと大騒動を起こす人情喜劇「男はつらいよ」シリーズ。2019年12月に50作目が公開予定で、世界最長の映画シリーズとしてギネスブックに載るほどの人気作品です。
同シリーズの3作目として、1970年1月に公開された「男はつらいよ フーテンの寅」に、春川ますみは寅さんとお見合いをする仲居の役で出演しました。同作での演技が評価され、その4年後に制作された第14作目「男はつらいよ 寅次郎子守唄」にも再登場しています。
1974年12月公開の「寅次郎子守唄」で、春川ますみは自分の子供を他人に押し付けるようなダメ男を甲斐甲斐しく支える女性を演じていますが、赤ん坊の父親のだらしなさに本気で怒り、一肌脱ぐキップの良さもある役どころです。「トラック野郎シリーズ」と同様にマドンナ役ではないものの、男性が頼りたくなるような安心感のある、肝が据わっている役どころが似合っていた印象ですね。
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春川ますみの現在は?
映画界で大活躍していた女優・春川ますみですが、1980年代からテレビドラマの出演も増えていきました。
「暴れん坊将軍シリーズ」では、松平健演じる将軍・吉宗が徳田新之助と名乗って度々訪れる「め組」の頭・辰五郎の妻、おさい役で1978年から1987年までレギュラー出演。「赤かぶ検事奮闘記シリーズ」でも、フランキー堺演じる赤かぶ検事こと柊茂の妻・春子役で、1980年から1992年までの長きにわたり出演しています。
そんな春川ますみは現在どうしているのかというと、2001年2月に放送された2時間枠のサスペンスドラマに出演して以降、目立った芸能活動はありません。1935年生まれで間もなく84歳のため、体力的な問題もあるのかもしれませんね。
ネットではうつ病になったのでは?という噂も聞かれますが、公式に発表されているものではなく、真偽のほどは分かりません。どちらにせよ、あれだけの名女優の演技が見られなくなってしまったのは残念ですね。
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