2019年11月22日 更新
遠藤幸雄は体操競技選手！国際体操殿堂入りを果たしていた！体操での成績とは？
◆死没：2009年3月25日
◆出身：秋田県
◆出身校：東京教育大学（現筑波大学）
◆東京オリンピック男子平行棒金メダリスト
遠藤幸雄は体操競技選手！ 日本選手初の個人優勝を果たした！
遠藤幸雄（えんどうゆきお）は、体操競技の選手です。東京教育大学（今の筑波大学）在学中から日本代表選手に選ばれ、1964年10月に開催された東京オリンピックでは日本選手初の個人総合優勝を果たすという快挙を成し遂げました。
遠藤幸雄は2009年3月、食道がんのため72歳で亡くなっていますが、これまで出場したオリンピックと世界選手権を合わせると、金メダル8個、銀メダル7個、銅メダル2個を獲得するという輝かしい成績を収めています。
遠藤幸雄は国際体操殿堂入りを果たしていた！体操での成績とは？
遠藤幸雄が体操競技で残した成績は挙げきれないほどありますが、個人優勝したのは、1960年全日本選手権のあん馬、1962年全日本選手権の個人総合、ゆか、吊り輪、跳馬、鉄棒、1963年全日本選手権の個人総合、ゆか、吊り輪、跳馬、そして、1964年東京オリンピックでの男子個人総合などがあります。
遠藤幸雄は、現役引退後も1972年に開催されたドイツ・ミュンヘンオリンピックのチームリーダーを務めるなど、指導者としても貢献。日本体操協会の専務理事や日本オリンピック委員会理事なども歴任しています。
「体操ニッポン」の礎を築いたと言われている遠藤幸雄は現役時代からの功績が認められ、1998年には国際体操殿堂入りを果たしました。
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遠藤幸雄の長男も体操選手！？経歴やプロフィールを紹介！
遠藤幸雄の長男も体操選手！？現在は日本体操協会の常務理事・総務委員長！
日本の体操競技のために尽力してきた遠藤幸雄の長男・遠藤幸一（えんどうこういち）も父と同じ体操選手になりました。現在は日本体操協会の常務理事・総務委員長を務める他、試合や選手を解説するコラムの執筆などもしています。世界の体操関係者の間では、国際ルールのイラストレーターとしてもよく知られているようです。
遠藤幸雄は「体操は美しくなければならない」と常々言っていたといいます。その思いは長男にも受け継がれ、体操競技の向上と選手育成のために力を注いでいます。
遠藤幸雄の経歴やプロフィールを紹介！
遠藤幸雄は1937年1月18日生まれ。秋田県秋田市の出身です。小学3年生の時に母親が亡くなり、中学生になると養護施設に預けられました。
そんな遠藤幸雄が体操を始めたのは、中学2年の時。先生の勧めで体操部に入り、秋田市の大会では度々表彰台に上がりました。その後、秋田工業高校から東京教育大学へ進学し、体操競技の日本代表に選ばれています。
大学卒業後、日本大学で助手として働き始めた遠藤幸雄は、1960年8月から9月にかけてイタリアで開催されたローマオリンピックに出場。日本初の男子団体総合金メダル獲得に貢献しました。
体操競技を続ける中で遠藤幸雄が目標としていたのは、同じ秋田出身のオリンピック体操選手・小野喬（おのたかし）。1964年の東京オリンピックで金メダルを獲った時、遠藤幸雄は小野喬から個人的にトロフィーを贈呈されています。自分のことのように喜び、祝ってくれた小野喬から贈られたトロフィーは、遠藤幸雄にとって生涯の宝物になったといいます。
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遠藤幸雄の功績は計り知れない！紫綬褒章、旭日中綬章を生前に授与されていた！
遠藤幸雄は、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績等に対して授与される紫綬褒章を1996年に受章しています。ローマオリンピック、東京オリンピック、メキシコシティーオリンピックの男子体操団体総合金メダルに貢献するなど、長きに渡り日本の体操競技の発展と選手育成に尽力してきた遠藤幸雄の功績が認められての栄誉でした。
遠藤幸雄が考案した鉄棒の技「前方開脚浮腰回転倒立」は、国際体操連盟が「エンド―」と名付けています。現在もトップの体操選手たちはこの技を演技に取り入れており、この世を去った今でも遠藤幸雄は体操界に貢献しているということになります。
亡くなる1年前の2008年、遠藤幸雄は旭日中綬章を受章しました。明治時代から制定されている旭日中綬章は、例えば内閣総理大臣など要職に就いている人が顕著な功績を挙げたことに対して授与されるもので、亡くなってから受章する方もいます。授与基準には「文化またはスポーツの振興に寄与した者」とありますが、旭日中綬章は勲一等から勲八等まで制定されている旭日章の中で勲三等にあたり、少しくらいの功績で受章されるものではありません。
遠藤幸雄が旭日中綬章を受章したのは、食道がんの手術を受けて闘病生活が続いている時でした。その時点で、余命宣告も受けていたようです。紫綬褒章と旭日中綬章が授与されたことについて本人のコメントは見当たりませんが、体操一筋だったともいえる人生に悔いはなかったのではないでしょうか。
2020年東京オリンピック開催まであとわずか。日本代表選手たちの活躍を、遠藤幸雄は遠い空から見守っていることでしょう。
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